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S4-160 25日目:最後のエピローグ [ソーサリー4:王たちの冠]

【エピローグ】
君とフランカーは担ぎ上げられ、北通りを運ばれていった。君の肩にはジャンがしがみついている。

君は大魔法使いから旧世界を救い、古の法則を回復させた。

アナランド王と5つの王国の感謝が君を待っている。物語が-旧世界を旅して生還したアナランド人の詩が-語り継がれるだろう。

君の旅は、アナランドからザンズヌまで広範に影響を及ぼすだろう。間もなく、あらゆる村や町に君の名が知れ渡るはずだ。

そしてバクランドが再建されたあかつきには、君は尊敬を受けるだろう。

大魔法使いは死んだ。奴の支配下にあった人々は立ち上がり、自由になるだろう。

君はスローベンの呪いをすでに解いている。その日が来れば、君は安らかに死ぬだろう。

君は世界の形を変えてこの世を去るのだ。君はあらゆるものを変えたのだから。

【体力】
・最大:23

【貴重品】
・金貨(122枚)
・古代の銅貨
・蛇の指輪
・青銅の指輪

【食料】
・5食分

【精霊】
・ゴリラ

【武器】
・暗殺者の剣(+4)
・アナランドの剣
・鎖帷子(+2)
・銀の剣(-3)
・頑丈な矢
・木こりの斧
・鋭い刃がついた投擲用の円盤
・銀の鎖
・祝福された堅木の槍
・長剣(+2):カートゥームの部屋
・長剣(+2):魔法を使う衛兵隊長

【魔法の品】
・魔法の呪文の書
・そっくりの魔法の呪文の書
・蜜蝋(1回分)
・スカルキャップ
・砂(2回分)
・鼻栓
・玉石(7個)
・ブリムベリーの搾り汁(8回分)
・竹笛
・ゴブリンの歯(3本)
・巨人の歯(3本)
・緑色のかつら
・骨の腕輪
・太陽石(4個)
・水晶の玉
・聖水(2本)
・緑色の金属の指輪
・真珠の指輪
・宝石をはめたメダル
・真鍮の振り子
・樫の木の杖
・角笛
・石の粉(2回分)
・金の装身具(3個)
・火酒(3本)
・オレンジ色の岩の粉
・黒い仮面
・裏が金張りの鏡
・魔法の溶解液
・にかわの瓶
・『魔法の監獄』の本

【鍵】
・銅の鍵
・銀の鍵
・内門の鍵
・ヴォルキムの鍵
・牢屋の鍵
・鉄の鍵

【その他】
・アナランドからの連絡文書
・呼び子
・油の入った瓶
・ゴブリンの巻き物
・火口箱
・危険探知の火
・2片のメモ(モウラスの破かれた覚え書き)
・第1貴人の肖像画
・縄梯子
・木の皮のエッセンス
・アナランドのスケッチ
・毒薬
・衛兵司令官からの召喚状
・コンパス
・ミニマイトのジャン
・王たちの冠

【変装】
・なし

【感想】
さて、今までお付き合いいただいた皆さんに伺いたいのですが、このアプリ版第4部のリプレイでは、原作の雰囲気を感じ取れたでしょうか?原作がまとう、要塞や怪物の不気味さやデッドエンドだらけの絶望感がアプリ版ではどうにも薄れていたので、ルート選択を工夫して何とか近づけようとしたのですが。第4部はほぼそれだけがモチベーションでした。訳は相変わらず酷い出来ですが、そこは皆さんの原作への愛や思い出で補ってもらえればと。
何はともあれ、開始から6年余り続いたソーサリーシリーズはこれにて終了。俺たちの戦いはここまでだ!<完>[手(パー)]
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↑凱旋with冠エンド。日数の違いはS1-49S4-158で余分にカウントしたため。
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↑入手した呪文は全て使用!もうちょっと均等に使いたかった…。
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S4-159 25日目:アナランド人の凱旋 [ソーサリー4:王たちの冠]

夜が明けていく中、山脈を通り抜け、リー・キ峠を越える。
シャムタンティの丘が、緑色のじゅうたんのように遥か眼下に広がる。君が先だって経験した恐怖の数々と比べれば、新緑が青々と茂る明媚な土地だ。
今さらながら、この道を一歩一歩歩いて旅するなどできっこないと思えてくる。
覆面のフランカーと目が合った。彼も同じことを考えているのだ。

メディキの森を抜ける川の流れに沿って飛んでいく。
一瞬で通り過ぎていく静まり返った丘を見下ろす。村は小さな藪も同然で、家は葉っぱ、人はアリのようだ。この箱庭のような全土がまだ繫栄し続けられるのも君のお陰なのだ。
やがて、ワシは滑空して徐々に高度を下げ始めた…。

ワシが村の低い小屋をかすめていく。
ここで初めて君はそわそわしてきた。
もし大魔法使いの言っていたことが正しかったとしたら?冠がアナランド王に託すにはあまりに強力過ぎる代物だとしたら?

ついに、この大いなる鳥はカントパーニの道のそばの丈の高い草地に降り立った。シャムタンティの壁がすぐ目の前にある。
「ここが故郷なんだね?」ジャンが尋ねる。「なかなか良さげじゃないか。」君の腕から飛び降りて草をかき分けていく。「さあ行こうよ?」
だが、フランカーはやや後ずさり気味にうろうろしたままだ。
「何か悩みでもあるのか?」覆面をしたままの友人の方を向いて尋ねる。
「俺は数多の脅威に直面してきたが、」彼が答える。「群衆の関心を引き付けたことは未だかつてない。」
「俺の影のようにいてくれればいいんだ。」君が優しく声をかける。
彼がうなずく。「あんたからは俺が見えないかもしれないが、俺はきっとそこにいる。」
意気揚々とシャムタンティの門へ向かう。常に忠実なゴリラの精霊が、すぐそばを一緒に歩いてくれている気配も感じられる。

封印された巨大な門の前で立ち止まる。
両手を輪っか状に口に当てて叫ぶ。「アナランド人が戻ったぞ!」
君の知らない軍曹が一人、壁の上に現れる。
「門を開けてくれ!」君が要求する。
少しの間、その若い女性は君をじろじろ見ていたが、やがて歓喜と安堵の叫び声が物見やぐら中を駆け巡った。
ジャンが君を肘でつつく。「あんたは人気者だね。」フランカーが地面に視線を落とす。
門が大きく開け放たれ、君は壁の中の故郷に足を踏み入れた。


【感想】
アナランドを立ってから25日目にしてついに、アナランドへの帰還を果たしました!
フランカーが視線を下げたのは、笑いをこらえるためか、それともこれから群衆に囲まれる未来を嘆いてのものか(多分後者)。
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↑懐かしのシャムタンティの丘
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↑最後の一歩!
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S4-158 25日目:一気にシャムタンティの丘まで舞い戻る [ソーサリー4:王たちの冠]

ワシがいたと思われる空間を通り過ぎ、どこまでも落ちていく。フランカーも一緒だ。
助けを求めて彼の方に視線を走らせる。だが、彼もできることは何もない。マントに隠した秘密道具など、今は役に立たないのだ…。

突然、頭上で慌ただしい動きがあり、君は肩を爪で掴まれた。
「助かった!」ジャンが悲鳴を上げる。
彼の言う通りだ!君は見事掴まえてもらったのだ。隣にはもう片方の爪に掴まれたフランカーがいる。この偉大な鳥は君達を落としはしないだろう。
身体がゆっくりと空中に持ち上がっていく。今君は空を飛んでいるのだ!
ワシは空高く舞い上っていく。
「アナランドへ!」君が叫ぶと、ワシが鳴き声でそれに応じる。
ついに、ようやく帰途に就くのだ、無傷なままの王たちの冠を携えて!

アナランドへの旅は目が回るほど迅速だ。ワシは休むことなく、空高く飛び続ける。
背負い袋をしっかりと握り締める。中にある冠の重さはほとんど感じられない。

アルグバッドの火口を飛び越える。
真っ黒な火口から立ち昇る噴煙が空に達した時、煙が顔や身体の形を取った。踊ったり跳ねたりしながら宙を飛び交い、声が風に乗って流れてくる。
亡霊達はそのまま空を昇っていく。彼らがどこに行くのか、君には知る由もないが…。

バクランドの荒れ地もカーレの城壁も次々と飛び越え、再びシャムタンティの丘が見えてくる。
「ところで教えて欲しいんだけど、」ミニマイトが尋ねる。「どうしてワシはあんたをマンパンまでさっと運んでくれなかったのさ?」
「マンパンはバードマンで守られているから、」君が答える。「ワシはすぐに見つかってしまうよ。」
「でも姿を消せるだろ。それとも地表近くでしか姿を消せないとか?」
「あれは光によるただの錯覚に過ぎないんだ、」君がうなずく。「本当に姿が見えないわけじゃない。あれが魔法だったら、君の周りでは効かないだろうし。」
「でもまだ分からないなあ、」ジャンが続ける。「せめて、もうちょっと近くまで運べたんじゃないの?カーレを越えるくらいは。」
「ワシはアナランドを守る役目も負っていたんだ、」君が答える。「深刻な襲撃が予期されていたから。」
「それを言っちゃお終いだって。」
だが、君がジャンをやり込めようとしたちょうどその時、ワシが急に体勢を傾けた。会話が中断し、君達は方向転換していく…。


【感想】
原文では、ワシは主人公の両肩を掴んだものの、フランカーには言及されておらず、いつの間にか助かったことになっていました。なので今回は、ワシが主人公とフランカーを別々の爪で掴んだことにしました。
また、ジャンの疑問は読者の疑問でもあります。このプロットのほころび、無理やり取り繕った上、最後はうやむやにした感がにじみ出ています(笑)。個人的には、原作同様ピーウィット達に運んでもらう方が、大魔法使い亡き後のマンパンとの和解を予感させていいと思うのですが。
ちなみに、S4-84で倒したカートゥームですが、その後ZEdを使って時間が巻き戻されているので、この時間軸では存命中です。大魔法使い亡き後のマンパンは、彼がリーダーとなって人間達をまとめ、ピーウィットがバードマン達をまとめたのかもしれません。
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↑冠奪還の陰の功労者!
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S4-157 24日目:胸壁から決死の跳躍! [ソーサリー4:王たちの冠]

ここでの君の使命は完了した。部屋を横切り、扉ではなく窓へ向かう。
「何をするつもりさ?」ジャンが尋ねる。
「怖がらなくていい。」そう友人に請け合うと、君は身体を窓の縁の上に引き上げた。そして、残りの2,3インチを這い上がり、胸壁の屋根へとよじ登った。

胸壁の天辺は強風が吹き荒れ、君を屋根瓦から引き剥がそうとしてくる。まるで死んだ大魔法使いが命じているかのようだ。
ジャンが君の肩に爪を食い込ませながら身震いする。「冠を落とさないでよ。」彼がささやく。
眼下には、町の広場に召集された大魔法使いの軍隊が見える。その向こう、マンパンの外側には、濃い煙が立ち昇っている。
軍隊を見下ろす。よく見ると、訓練は行き届いておらず、装備も貧弱なのが分かる。取るに足りない要塞から、こんなちっぽけで準備不足の寄せ集めが西方へ長い行軍をしようというのだ。冠のパワー-全兵士に対する強制力-がなければ、連中が成功するはずはない。
こいつらはほっておいても、きっと雲散霧消するだろう。
君は冠を握り締めた手を掲げ、空高く振った。要塞の近くで待機している金冠ワシが見つけてくれるよう祈りながら。

何も起こらない。
「ここから降りる案があるといいんだけど。」ミニマイトが不平を言う。
彼を無視して手の中の冠を見つめる。大魔法使いを倒し、冠を奪還したのだ。自分がどんなに大きなことを成し遂げたのか、今頃になって実感が湧いてくる。
全てはこの古ぼけた冠-別の時代からもたらされた遺物-のせいなのだ。こんな擦り減った小石のような代物が世界中に波紋を広げているとは、どうしても信じられない。
こんな気がしてくるなんて、まるでここに置いていけと冠が求めているみたいだ。
君は急いで冠を背負い袋にしまった。

君が上空を見上げたちょうどその時、西の方から鋭い音が聞こえてきた。
「ああ、やっと来たか。」君がつぶやく。ジャンが不思議そうに耳をつつく。
続いて、羽ばたく音が聞こえてくる。胸壁の中からフランカーの呼ぶ声がする。「何か聞こえる。鳥だ。」
「僕には何も見えないや。」周囲を眺めながらミニマイトが言う。「音は聞こえるけど、姿が見えない。」
「そこにいるのか?」君が呼び掛ける。
返事はなかったものの、けたたましい鳴き声がした。アナランドの金冠ワシは姿を消せるのだ。
フランカーが胸壁の窓から飛び出してきて、君の脇に腰を下ろした。「俺にも見えないが、音は聞こえる!」
一か八かジャンプするしかない。ジャンが君の腕にしがみつく。
立ち上がって胸壁の縁から踏み出す…。


【感想】
何もわざわざ自分から窮地に立たなくても。
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↑屋根裏部屋⇒胸壁⇒屋根へ移動
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↑清水の舞台じゃなくてマンパンの屋根
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S4-156 24日目:大魔法使いを倒し、王たちの冠を奪い返す! [ソーサリー4:王たちの冠]

「どうか、」大魔法使いが繰り返す。「危害を加えないでくれ。わしはただの学者なんだ!」
奴の汗ばんだ額から冠をさっとむしり取る。「配下の軍隊を呼び戻せ。」
「わしにはやれん、どうすればそんなことができる?」大魔法使いが首を振る。「わしにどんな選択肢があった?諸王は補給を止めて我が民を飢えさせた。だから、わしらは東から荷馬車を連れてこねばならなかったのだ。その上、貴様はティンパンとバクランドを破滅させおった。貴様が冠を保管するなどあり得ぬ、それはここにあってこそ安全なのだ。」
「お前は自分の舌を銀メッキするために冠が必要なんだろうな。」フランカーが大魔法使いに言う。「だが、そんなもの俺が斬り落としてやる。」
「そもそも、塔をバクランドに建てたのはお前だろうが。」君が反論する。
「貴様がわしの選択肢を奪ったのだ。」大魔法使いがあえぐ。「わしがしたことは、元をただせば貴様が強要したのだ。」
「門を開けろ。ここの人々を解放するんだ。」君が大魔法使いに告げる。「さもないと、俺が彼らを自由にするぞ。」
大魔法使いがひたと君を見据え、少ししてから首を振る。「ああ、奴らはここを去るだろうとも。わしには行軍準備の整った軍勢があるからな。」奴の声は溺れた人間の額と同じくらい冷ややかだ。「実際、わしは開門するつもりだ。連中はわしのために進軍する、冠があろうとなかろうと。」
もう十分だ。君は剣を振りかぶると、一撃で奴を斬り伏せた。

「時間の無駄じゃなかったよね?」微かに身体を震わせながら、ミニマイトがポツリと言う。低く祈りをつぶやきながら、フランカーがうなずく。
これからどうしよう?そう思案しながらほとんど無意識のうちに、君は自分の頭に冠を載せていた。まるで君の頭蓋骨にあつらえたかのようにぴったりだ。
「駄目だって、」机の上からジャンが呼び掛けてくる。「僕がいるから何も起こらないよ。」
「少し考えさせてくれ!」君が叫ぶ。
冠は究極の力-この世の意思を具現化するパワー-を備えている。あらゆるものを今よりもより良く作り変えられるし、凡人よりももっと優れたことができるのだ。
だがそれは同時に、他者の助言や客観的視点を失い、孤独になることも意味する。世界は冠の使用者の思念を複製した人間であふれてしまうだろう。
ニッコリと微笑んで、君は冠を脱いだ。「こいつは俺には向いてない。」そう断言する。


【変化点】
・+王たちの冠:まさにこれだ。王たちの冠そのものだ!

【感想】
アプリ版には主人公自らが冠を被るという、素敵な選択肢が追加されています。被った場合、ジャンを窓から放り出したり、フランカーを自害に追い込んだり、挙句の果てにはマンパン&アナランドの支配に乗り出すという、結構ダークな展開も可能に。ディンタインタも真っ青。
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↑いやそれ仮面やし
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S4-155 24日目:見習いとしての結末、そして別の未来へ [ソーサリー4:王たちの冠]

【エピローグ】
旧世界を股にかけた君の旅は完了した。君は大魔法使いを倒し、王たちの冠を破壊した。

君が故郷に帰ることは決してないだろう。君は魔法使いの要塞の見習いとしての新しい人生を始めたのだ。

ここで君は、魔法の最奥義-世界を永遠に変えるであろう新たな魔法の数々-を学ぶだろう。

君はヴァリケッシュを力の盟主の座に戻した。これから二人で旧世界を再構築し、平和と繁栄の地へと導くのだ。

君は既にスローベンの呪いを解いているから、残りの人生を問題なく過ごせるだろう。

君の過去の-アナランド人としての-人生はここで終わる。君は今は一介の見習いに過ぎないが、いつの日か大魔法使いその人になる時が来るだろう。

だが、君が故郷に帰ることは決してないのだ。

≪…≫

≪君は1回だけ物語を巻き戻す権利を与えられた。≫

≪…≫

今いるのはあの屋根裏部屋だ。冠を被った大魔法使い、ミニマイトのジャン、剣を抜いた暗殺者フランカー、そして同じく剣を抜き、もう片方に『魔法の監獄』の本を手にした君がいる。
君が剣の切っ先を大魔法使いの喉元に突き付ける。「本を読むか死ぬかのどちらかだ。」
大魔法使いは座ったまま首を振るものの、動こうとはしなかった。
「ならば、冠を寄越せ。」
「ここまで色んな目に遭ってきたんだ、」弱々しく首を振りながら大魔法使いが答える。「それだけはできぬ。わしがどれだけの長きにわたって生きてきたか分かるか?待ちわびていたか?これを手に入れてからちょうど1ヵ月だ。わしから奪わないでくれ、」奴が君をじっと見つめる。「頼む。」

長い沈黙が下りる。動く者は誰もいない。


【感想】
よりスケールの大きな人物になるという意味では、今回のルートは大成功でしょう。が、やはり原作のような王道的ルートにもあこがれてしまいます。
というわけで、アプリ版ではゲームクリアすると、1回だけ第4部の任意の箇所へ戻れる特典が得られるので、この機能を使ってifルートをたどることにします。
今年の更新はこれにて終了。来年もよいお年を~。
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↑見習いエンド
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S4-154 24日目:古くて新しい大魔法使いに代替わり [ソーサリー4:王たちの冠]

「あの本の中には大魔法使いがいたんだ、それを…。」君が言う。
「大魔法使い?」ヴァリケッシュが悪態をつく。「あの間抜けは三流の見習いがせいぜいさ。罠の本を一冊手に入れたからって、偉大な魔法使いになれるわけじゃないよ。」
老婆が窓際まで行き、外を眺める。「あいつがこの酷い掃き溜めを生み出したのは分かってる。あたしらで片付けないといけないね。」
「俺はもうここを去ろうと思うんだが。」彼女に告げる。「ここでの使命は終わったから。」
「まだだよ。」冷静に彼女が返す。
次の瞬間、彼女は目にも止まらぬ早わざで君から冠をひったくると、それを真っ二つに引きちぎった。骨の欠片が床に散らばる。大いなる魔力が消えたのを感じる。
「汚らわしい、」彼女が言う。「こいつを創った愚か者のシャランナは、自分の行為を理解しちゃいなかった。こんな野暮ったい代物なのに。」
彼女は机の後ろの椅子を手で払うと、そこに腰かけた。「あんた達は故郷に帰った方がいいだろうね。」フランカーに向かってうなずく。「二人ともだ。ここにいられちゃ邪魔なんだ。」
「あんたにあんなことをする権利はなかったはずだ、」怒って君が問い詰める。「あれはアナランド王の物だったんだぞ!」
「こっちにはあらゆる権利がある!」彼女が力を込めて言い返す。「あれはグリマルキンで、魔法使いが設計してこしらえたんだ、壊すのも魔法使いの専売特許さ!未熟者の手にある魔法は、子供が手にした火みたいなもんだ。そんなことは断じて許されない。この世界は随分長いことずぼらな魔法のせいで腐敗したままだったけど、それももうお終いだよ。」
「それで、今度はあんたが支配者か?」
「マンパンの、そして魔法のね。それ以上でもそれ以下でもない。」彼女が額をぬぐう。「で、あんたはどうするんだい?」
「やっぱり、俺はここに残りたい。」
ミニマイトがため息をついて、大魔法使いの遠眼鏡の上に座る。
「ほう?」ヴァリケッシュが刺すような視線を君に注ぐ。「どうして?」
「故郷には戻りたくない、」君が返事する。「あそこには俺にとって何もないんだ。」
彼女の視線が君の頭蓋骨を貫く。「自分のしようとしていることが本当に理解できているのかい?」彼女が問い掛ける。「あんたの全てだった、故郷のアナランドでの人生を終わらせようって言うんだよ?マンパン再興に自分を捧げると?」
「俺には打ち込める何かが必要なんだ。もう冠は失われた。」簡潔に答える。「手ぶらで帰って、そのまま朽ち果てるのは耐えられない。」
彼女が再びうなずく、今度はもっとゆっくりと。
「大変よろしい。ならば、」彼女が決断して立ち上がる。「ついてきな。ここを見て回るんだ!やることはうんとあるからね。」
「アナランド人、」フランカーがささやく。「あんたはここに留まるのか?この婆さんと一緒に?」
「お前はどうする?」
「山に戻る、」フランカーが答える。「信じないかもしれないが、俺にも故郷はある。」
指を2本揃えて額に当てると、次の瞬間、窓の向こうに身を躍らせて姿を消した。
それを見届けてから、扉に向かう。


【感想】
王たちの冠がなくてもアナランドには帰れますし、バッドエンドっぽい扱いにはなりませんが、どうしても使命を失敗したように感じてしまいます。ですので、このルートでは帰国せずヴァリケッシュに師事することにしました。
それにしてもこの婆さん、ラピュタに登場したドーラに雰囲気が似ているような。「グズは嫌いだよ!40秒で支度しな!」とか主人公に言ってきそう。で、主人公は黄色い粉を鼻から吸い込むと。
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S4-153 24日目:意外な幕切れ [ソーサリー4:王たちの冠]

屋根裏部屋に入る。机の向こうにはあの老人が座っている。
だが、その表情は以前と違っていた。恐怖で両目を見開いている。
「貴様はアナランド人だな。」彼があえぐ。「とうとう来たのか、今になって。ブリアは真実を見たんだな、だから貴様がここにいる…。」
フランカーが剣を抜き、刃を外側に向ける。
王たちの冠のパワーを感じる-、そして、それがミニマイトの霊気のせいでゆっくりと後退していくのも。
「今度は俺に魔法をかけられないようだな。」
大魔法使いは大汗をかいている。「今度は?言っている意味が分からぬ。だが、貴様が驚くべき魔力を備えた魔法使いだということは見て取れる…。」
翼をなくしてバランスが取りづらいからか、ジャンがややもたつきながら机の上によじ登り、嫌悪感もあらわに大魔法使いをにらみつける。
君は背負い袋に手を突っ込み、『魔法の監獄』の本を取り出した。
「それで何をするつもりだ?」声を震わせながら大魔法使いが尋ねる。「わしに読ませようとしてもそうはいかんぞ。そんなやり方で閉じ込められてたまるか!」
「本を読むか死ぬかのどちらかだ。」
大魔法使いは汗びっしょりになって首を振るが、動こうとはしなかった。
「次はないぞ。本を読め。」
「わしは王たちの冠を被っているんだ、」猛烈な怒りで声を荒げながら、奴が言い返す。「盗人やペットのネズミごときに指図は受けぬ。」
暗殺者の剣を鞘から少し抜き出す。
「後生だから。」大魔法使いが身をすくめ、年季の入った両手を震わせて懇願する。

長い沈黙が下りる。動く者は誰もいない。

「どうか、」大魔法使いが繰り返す。「危害を加えないでくれ。わしはただの学者なんだ!」
奴の汗ばんだ額から冠をさっと取り上げる。「これでもう貴様は無力だ。」
まるで急に老け込んだかのように、奴ががっくりとうなだれる。「わしに選択肢はないんじゃな。」ぜーぜー息をしながらつぶやく。「かつてわしがしたことを、貴様はわしにせさようというのか。」
「本を読むんだ、」奴に本を押し付け、君が要求する。「さあ。」
大魔法使いは悲し気にうなずくと、本を手に取り、開いたページを韻を踏みながら読み始めた。
奴が読み終えた途端、その姿はどんどん縮んでいき、やがて視界から消え去った。本が地面に落ちる。
入れ替わりに、机の辺りから新たな人物-しわくちゃの老婆-が姿を現した。
彼女は君が手にした冠を一瞥して、それからジャンを見下ろして含み笑いをした。「素敵な帽子だこと。」
「あんたは誰だ?」
彼女がお辞儀する。「ヴァリケッシュ、この要塞の大魔法使いさ。以前はそうだったけど、どうやらまた返り咲いたようだね。でも、このネズミには出ていってもらわないと。」そう言ってミニマイトを見やる。
彼女はしゃべりながら床から本を拾い上げると、無造作にそれを部屋の隅の暖炉の中に放り込んだ。半ば悲鳴のようなか細い声が上がったが、やがてそれも聞こえなくなった。


【感想】
まずはアプリ版オリジナルのルートから。
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S4-152 24日目:いざ再戦! [ソーサリー4:王たちの冠]

曲がりくねる一連の階段を上り、塔の次の階にたどり着く。
ここは遥かな高みだ。外では風がうなりを上げ、窓ガラスを震わせながら吹き抜けていく。
「この上だよ。」ジャンがつぶやく。
「この道だ。」苛立ちを含む声音でフランカーが続く。

塔を取り巻く通路を進むと、こじんまりとした木製の扉に行き着いた。窓からこぼれる鈍い光が、通路の床を照らしている。
大魔法使いの屋根裏部屋へと続く扉まで再び戻ってきたのだ。今度こそはもっと準備できていると思いたい。
扉の前にばったりと死体が転がっている。老人だ。
ひっくり返すと、それは君がファーレン・ホワイデとして知っている、市場で占いをしていた男だった。
「猫の贈り物みたいに置かれてるね。」ジャンが幾分恐ろし気にこぼす。
彼の身体を調べても、バードマンが掴んだ時の切り傷以外、何も痕跡は見当たらない。もしかすると、自分に迫りくる運命を悟って、単に恐怖のせいで死んだのかもしれない。
真実がどうであれ、彼にしてやれることは何もない。
「ここだよね?」ジャンが尋ねる。「あいつはこの扉の向こうにいる。あいつから漂ってくる魔法の匂いがするんだ。」
「そうだ、ここだ。」フランカーが言う。
窓の外を見ると、目のくらむ様な遥かな落差が見える。下の要塞のどこかから、叫び声がこだましてくる。
フランカーの方を向く。「フランカー、お前の手でやるか?それとも俺が?」
「あんたの好きにしてくれていい。」フランカーが答える。「だが、もしあんたがやらなかったら、間違いなく俺が奴を殺す。」
「ミニマイトは本当に冠のパワーを防げるのか?」君が尋ねる。
ミニマイトが真剣に一度だけうなずく。「うん、そうだと信じてる。さもないと、僕ら皆あの世行きさ。むしろあんたよりも、僕の方がもっとまずいだろうね。」
少し立ち止まって、目を閉じてゴリラの精霊に静かに祈る。
返事はなく、姿もここにはない。それでも幾分落ち着いた気分になる。
それから手を伸ばし、扉の取っ手を握る。
たやすく回った。魔法はかかっていないし、呪われてもいない。鍵さえかかっていない。
「剣を抜いておきなよ、」ジャンが冷ややかに言う。「そうすれば、すぐにあいつの首から冠を切り離せるから。」


【感想】
三者三様の思いを胸に、大魔法使いへ最後の挑戦!俺たちの戦いはこれからだ!<完>
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次回からはブラッドソードの続きを…(ウソ)
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S4-151 24日目:魔導書に潜む罠 [ソーサリー4:王たちの冠]

部屋から出る前に、もう少し書棚の本を見ていくことにする。
『転送の魔導具』と書かれた本を手に取る。
文章は気難しく、文字は密集しているため、判読するためには本に屈み込まねばならなかった。
著者が言うには、転送の呪文はありふれた物に使えるとのことだった。ほとんどの呪文と異なり、ある水準の転送の呪文はグリマルキンを必要としない、と書かれている。

本を書棚に戻し、今度は『魔法の監獄』という題名の本を開く。
最初の2,3ページは無味乾燥な内容で、低く落ち着いた声が語って聞かせてくれた。
やがて声が読むのを止めた。「お前は誰だい?」声が尋ねる。「大魔法使いじゃないね。」
「そういうあんたは何者だ?」
本のページが満足げに、ひとりでにパラパラとめくれる。
「あたしの名前はヴァリケッシュ、この要塞で史上最高の大魔法使いだよ。魔法使いの数をうんと増やしたんだから!農夫に巨大化の呪文を使って畑を耕すよう教えたし、カーレで入り口の罠を作って住民に分け与えたのもあたしなんだ!実に多くの神秘の技を披露したものさ。あたしの著書に全部書いてあるから読んでごらん。」
「あんたは本の中にいるのか?」
「見りゃ分かるだろう。」本が答える。「本に囚われる条件が一つだけあってね。」
「呪われたのか?」
「まあ、ある意味では。」
「でもどうやって、あんたはしゃべっているんだ?」
「しゃべっているんじゃないよ、」南バクランドのアクセントで、本が明瞭な返事を寄越す。「この会話はあたしの精髄を純粋に構築したものなんだ。あたしの生命は完璧に蒸留されて本に移されているから、ページを流し見るだけであたしの考えが理解できるってわけ。」
本が君の手の中で微かに飛び跳ねる。
「ところで親愛なる読者殿、この巻には韻を踏んだ箇所があるんだけど。それをあたしに読んでくれないかねぇ。」
ちょうどその時、フランカーが君の手から本を払い落とした。
「もう1時間近くその本を眺めたままだぞ。」彼が告げる。「読むのを止めろ、そいつに囚われる前にな。」
身震いする。本は表紙を下にしてカーペットの上に落ちたまま、何やらわめいている。
悪態をつく本を慎重に拾い上げ、大事に荷物に加える。

次に、題名が『地下王国の歴史』と記された本を引っ張り出す。
読み進めていくと徐々に、それが要塞に使われている下水設備に関する、長く複雑な学術論文であることが分かった。要塞はかつて繁栄したドワーフの砦だったが、最終的には長らく放棄されていたようだ。
本を本棚に戻す。もう十分物色した。後でまた読む時間もあるだろう。
「俺達を阻むものはもう何もない、」君が宣言する。「さあ、行こう。」
図書室を出て、奥の階段へ向かう。


【変化点】
・+『魔法の監獄』の本

【感想】
ヴァリケッシュはS4-25S4-109でもチラッと登場しましたが、先代の大魔法使いだけあって、やはり一筋縄ではいかない人物です。彼女の言うがままに韻を踏むと、彼女と入れ替わりに本の中に囚われてしまいます!(もちろんゲームオーバー)
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S4-150 24日目:因縁の図書室を再訪 [ソーサリー4:王たちの冠]

図書室に入る。これで二度目だが、最後に見た時よりも随分ましな状態になっている。
本棚が壁に立ち並び、本が机の隅にきちんと積まれている。
無造作に一冊引っ張り出して題名を調べる。『12の召喚方法』とある。
もう2,3冊見てみても、どれも魔法に関する本ばかりだ。大魔法使いの個人的な収集品を見つけたのだ。
ミニマイトが暗殺者を見上げる。「それで、仲直りしたのかい?」
「共通の目的があるんだ。」
「そりゃ良かった。」ジャンが言う。「僕ら3人で一緒に戻ろう、その方がぴったりさ。」
「ここから先に行く道を見つけたかい?」
「それが、まだなんだ。」あちこち覗いて回りながら、ジャンが口をとがらせる。
図書室は静まり返り、どこも埃だらけだ。まず間違いなく、ここには召使いも来ていない。大魔法使いのためだけの場所なのだ。
ひとところにこれ程魔法の書物が置いてあるのを、君はこれまで見たことがなかった。詠唱の技に関する全ての綴り、発音の異形や詳細までがそっくり収められた、あらゆる魔導書の蔵書だ。
フランカーがレンガを一つ一つ整然と叩きながら、壁に沿って歩いている。
「何かないか?」
フランカーがただうなずく。
本棚へ向かい、書名をなぞって指を走らせる。
『認識の中の認識』という本を取り出して開く。その中身は込み入った図からなっていた。
行から行へ目で追っていくうちに、芸術性の裏に隠された意味や引用に鋭く気付けるようになった。まるで何が隠されているか君が分かるように、本が教えてくれたかのようだ。
さらに図を追っていくと、自分の鼓動さえ聞こえるようになってきた。

そのまま読み進めていくに従い、小さな鼻毛、風の中にそびえる塔の石の微かな軋み、上階で誰かが物書きをする物音、要塞の地下の岩の間を流れる川などが意識に入ってきた。

やがて眠気が襲ってきて、ほとんど倒れそうになった。
それでも読み進めていくと、目が回り始めた。

ようやく本から目を上げた時、君の目は以前なかったはずの、部屋の奥の別の扉に据えられた。
「あっ、あの扉だね、」ジャンがうなずく。「分かった、あそこから出よう。」
その前に、食事をとりながら休憩することにする。


【変化点】
・現在/最大体力:10/23→12/23(食事)
・食料:7→5

【感想】
前回来た時は悲惨な死を遂げましたが、今回はもうそのループから抜け出しています。
ここで食事をしても本当は1食分しか減りませんが、フランカーにも分けてあげたことにして2食分減らしました。ジャンはパンくずやチーズの欠片で十分。
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S4-149 24日目:王たちの冠の呪縛を打ち破り、フランカーを解放 [ソーサリー4:王たちの冠]

「dIm!」
君が呪文を唱える。
だが詠唱が完了しても、その効果は表れなかった。それでも、束の間フランカーがふらつき、打撃を受けたかのように脇へよろめく。
それから回復すると、彼は片手を壁についた。「あんたを生かしたままにはできん、」奴がつぶやく。「できないんだ。」
「NAp!」
呪文を唱えるものの、まるで魔法が完成しなかったかのように、それは消えてしまった。
一方のフランカーには、困惑した様子が見て取れた。何かが間違いなく彼に起きているのだ。驚愕に満ちた探るような目つきで、彼が君を見つめる。
それでも、その両目はゆっくりと再び曇っていった。
「YAZ!」
呪文が完成すると、暗殺者が急に行動を止めた。自分自身を奮起させようとするかのように、ゆっくり目をしばたたかせている。

「友よ、」少し間があり、それから彼がため息をつく。「俺はあんたを殺すところだった。」
「お前は冠に支配されていたんだ。」
フランカーが怒りで目を細める。「大魔法使いにはこの償いをきっとさせてやる。」彼は息をつくと、頭上の戸口を指差した。「塔の天辺にいる。あのウジ虫野郎は丸腰だ。たやすく殺れるだろう。」
そのまま押し黙ったフランカーが先を歩いて、踊り場を進む。

塔を巡る廊下をたどり、以前訪れた図書室の入り口まで来た。
ここには戸口があるが、石壁がはめ込まれている。まるで誰かが戸口を埋めてしまったかのようだ。
妙だな。どこにもジャンの気配はない。どこに行ってしまったのだろう?
フランカーの方に振り向く。「これは何だ?」
「分からぬ。俺は図書室を通り抜けて、あんたの所までやって来たんだが。」彼が額を掻く。「よく思い出せない。」
君もここを通ったことがある。それにもかかわらず、やはり思い出せないのだ。
「その前は、俺は塔の外壁をよじ登った。」フランカーが説明する。
「そうやって塔の天辺まで行ったのか?」
フランカーがうなずく。「大魔法使いに会った。奴が言ったことはやはり思い出せないが。」
「そこで冠のパワーがお前に降りかかったんだろう。」
彼がうなずく。「おそらくそうだ。だが、あんたが自由にしてくれた。」
壁を叩いてみる。硬い石の感触がする。
だがある石だけは、君が叩くと微かな音がするではないか!
その石を2回叩く。柔らかい音が聞こえてくる。
次に、廃塔の地下室の壁に書かれていたように、手のひらをくっつけて祈るようなしぐさで、両方の小指で壁に触れる。
すると音はどんどん大きくなり、やがて壁が消えた…!


【変化点】
・現在/最大体力:11/23→10/23(魔法)

【感想】
王たちの冠にどの魔法で対抗すればいいかは、サイトマスターの軍曹の最期の助言に加えて、大魔法使いとの最初の対面で本人がバラしてしまっています。もっとも、その時大魔法使いは、3つとも同時には対抗できないので事実上無敵とのたまっていましたが、FOFの塔の書き付けから原理的に対抗は可能であると裏取りしていたので、今回のフランカーの解放は主人公の地道な情報収集が実を結んだ結果と言えます。
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S4-148 24日目:大魔法使いが呼び寄せた用心棒の正体 [ソーサリー4:王たちの冠]

階段が塔を取り巻く踊り場に出る。外は暗いにもかかわらず、ステンドグラスの大窓から色の着いた光がこぼれている。
ミニマイトが君のマントを引っ張る。「ここには恐ろしい魔法がかけられてる。僕には分かるんだ。」
窓を眺める。色ガラスがとぐろを巻いた大蛇のモザイクを形作っている。
だが、背後から声を掛けられ、君の物思いはすぐに破られた。
「こっちを見ろ。」
「そこにいるのは誰だ?」
「相変わらずだな、友よ。あんたが俺だと気付く前に、俺は何度姿を現すことになるんだ?」冷笑を帯びた声が答える。
目の前の影が動き、男の姿になる様を見つめる。それはフランカーだった。
「ここでお前に会うことは分かっていた。」君が言う。
フランカーが少しだけお辞儀をしてから頭を上げる。「こうなるのではないかと思っていた、確信はなかったがな。」彼の声音には、どこか不愉快な響きがある。
「俺は大魔法使いの居場所を突き止めねばならない。」
彼が首を振る。「アナランド人、あんたに初めて会った時、俺は自分の目的地は知っていたが、暗殺対象までは知らなかった。もし知っていたなら、もっと早くに殺していただろうに。」
「俺がお前を打ち負かしたのを忘れるな。」
「あんたを殺すことになると知っていたら、あんたが俺に背を向けた瞬間に刃を突き立てていたよ。」
フランカーが冷たく言い返す。「あんたがここにたどり着くために辛酸を舐め、目的地の直前で斬られる羽目になるくらいなら、そうした方が良かったんだ。」
「もし僕に離れて欲しいならそうするよ。」ミニマイトがささやく。「もし僕が必要になったら、あんたに知らせるから。」彼が両手を振り回す。
「ジャン、そうしてくれ。」君がささやく。
フランカーが通路の方を顎で示す。「この先に大魔法使いの図書室がある。そこで待つといい。」
ジャンがしばし君を見上げ、それからうなずくと向こうへ跳ねていった。
彼の存在がなくなり、君の肩から重しが取り払われるのを感じる。
「お前に俺は倒せん、」フランカーに告げる。「分かっているはずだ。」
「二人のうちのどちらかだけが、この場所を後にするだろう。」奴が答える。「俺はこれまでの人生で百人もの男と百人もの女を殺してきた。そしてあんたと一緒に旅をして、あんたの型を学ばせてもらった。」
君は鞘から剣を抜いた。それが暗殺者の曲刀だと気付き、フランカーがうなずく。
奴が君に近づく。「さあ、終わらせようか。」曲線の軌跡を描いて、奴の剣が鞘から抜き払われる。


【感想】
アプリ版では今回のように、フランカーが最初から最後まで主人公に絡んでくるルートが提供されています。一介の盗賊風情が偉くなったもんですが、ここらで実力の違いを分からせてやりますか(あかんフラグ)。
ちなみに彼はすでに本気モードで、不用意に近づくと容赦なく腕を切り落とされてしまいます!
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S4-147 24日目:ジャンを牢獄から救い出す [ソーサリー4:王たちの冠]

広い階段の最下部にたどり着く。まるでここに住むあらゆるものがあり得ないほど巨大であるかのように、階段は塔の空間の多くを占めている。
閉じた扉が2つ3つほどあり、新たな部屋に通じている。
扉を眺める。どれも太古の代物だ。
咬み千切られたものもある。そこに何者が住んでいるのかはグレッドが知るのみだ。それを知ったところで君に利することは何もないだろう。

階段を上るのは骨が折れ、君はすぐに段数が分からなくなった。窓も扉もなく、君の進捗を図るすべが何もない。
まるで一歩進むごとに、塔が地面に向かって螺旋状に沈んでいるかのようだ。

しばらくして、頭上に扉が見えてきた。塔の内壁にあるそれは牢獄のようだ。
最大限に警戒しながら、曲がりながら上っていく階段を前進する。
その重い扉には見覚えがあった。以前君が囚われた牢獄だ。
狭い鉄格子が目の高さにあり、その反対側には鍵をぶら下げる鉤がある。まず間違いなく、囚人を嘲るためだ。
だが、今はその鉤には何も掛かっていない。
牢獄の中を覗く。
案の定、そこにはミニマイトがいた。小さい円を描いてグルグル歩き回っている。少なくともまだ生きている。
鉄格子に口を寄せてささやく。「ジャン!俺だ!」
「誰?どうせ拷問官だろ?」小さい声が返ってくる。目も上げていないのは明らかだ。
「君を外に出すために来たんだ。」君がきっぱりと宣言する。
「やっぱり拷問なんだ、」彼が決めつける。「また別の悪夢か。」
荷物から鍵を取り出し、鍵穴に差し込んで回す。
歯車が回って扉が横に滑って開く。
「悪夢じゃないさ。」ニッコリと微笑んで告げる。
牢獄の暗闇の外へ、ジャンがパタパタと走り出てくる。信じられないといった表情で君を見つめる。
「アナランド人、本当にあんたなのかい?」
君はただ微笑んだ。「もう自由に行っていいよ。」
ジャンが半笑いで君に尋ねる。「それで、どこに行けばいいの?」
「一つ提案があるんだ。」
「あいつに会いに行くつもりなんだろ?」ミニマイトが言う。「あんたには僕が必要だよ。」
「その通りだ。」君はミニマイトをすくい上げると、慎重に財布の中に入れた。

階段はまだ上へと続いている。
「薄暗いね。」ジャンがつぶやく。「でも少なくとも、どう行けばいいかあんたは知ってるだろ?」


【変化点】
・+ミニマイトのジャン:ミニマイトのジャンの羽根は、ボロボロで哀れな状態だ。

【感想】
ZEdループの直前に入手した鍵で、ようやくジャンを救出!ここから、前回とは違う結末へ向かうことになります。
 目指す場所とは まだ見ぬ運命
 近づいて来る 決戦のとき~♪
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↑ジョジョ第3部でディオの館に潜入する時のような緊張感!
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S4-146 24日目:3,4番目のスローベンドアに挑む [ソーサリー4:王たちの冠]

その時突然、扉が輝いて視界から完全に消えた。向こう側の通路があらわになる。
「TEL!」
周囲に星座を並べながら、スカルキャップを被る。
すると、扉はすぐにまた見えるようになった。君の呪文が扉を隠した不可視の呪文を打ち消したのだ!
扉を目にして、君の希望が急に膨らむ。マンパンの魔法使いの尖塔への扉が、少し開いている。あと一押しだ。
だが、まだ別の罠に打ち勝たなくては。今や扉には、先ほどまではなかったメッセージが浮かんでいるのだ。
調べてみると、そのほとんどは古代語だった。

 我はこの世で最凶の力によって 守護されしもの。
 引き下がるがよい、さもなくば
 お主をあらゆる過去に そして
 あらゆる未来に 連れてゆくことになろう。

「RES!」
聖水を荷物から取り出して呪文をかける。聖水が光を帯びていき、内なる光で輝く。
きらめく聖水を扉の取っ手に振りかける。特段変わったことも起こらず、ただ木にしみ込んでいく。扉に何らかの効果を及ぼしたのかは何とも言えない。
扉を押そうと手を伸ばす。木板に近づけた指に、エネルギーが裂けていくのが感じられる。
すぐに手を引っ込める。
知るすべは他にない。木板に手を伸ばし、指先で触れる。
効果はすぐに表れた。扉から炎が噴出し、君の腕に巻き付いた。
だが一瞬の後に、その感覚は消え去った。実のところ、新鮮な気分だ。まるで身体がいったん破壊され、それから新たに作り直されたように感じる。
<君の最大体力が増加した!>
それ以上は何事もなく、君はスローベンドアを通り抜けた。塔の中に入ったのだ!

しばらくしてからようやく暗闇に目が慣れる。ここはマンパンの塔の中だ!
今や戻る道はなく、前進あるのみだ。
この場所は水中鍾乳洞のような様相を呈している。黒い石が水で滑らかになり、海綿状の苔があらゆる割れ目から生えている。
隅にはクモの巣が揺れ、天井はまるで霧に包まれているかのようだ。千年もの間、誰もここに入っていないのではないかとさえ思えてくる。
目を閉じて祈りを捧げようとしても、何も感じられない。ここの壁は、君のどんなささやきも覆い隠してしまう。どんな声も聞こえてこない。
足音を冷たい石畳に響かせながら、通路に沿って進んでいく。


【変化点】
・現在/最大体力:11/19→11/23(スローベンドアの魔法)
・-聖水

【手掛かり】
・第3の呪文:スローベンドアを閉じている第3の呪文は不可視だ。

【感想】
今回のルートでは、手掛かりは火口の廃屋ZEdの塔火口で入手しました。
正直、色んな所にヒントがあり過ぎて、見ない振りをするのが大変なくらいでした。アプリ版は少しサービスし過ぎな気がします。
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S4-145 24日目:1,2番目のスローベンドアに挑む [ソーサリー4:王たちの冠]

辺りが暗くなってきた。本来であれば、休む必要がある-空腹の場合はなおさらだ。
沈黙が下りる。まるで他のどこよりも静かな街角にいるかのようだ。おそらく、君が聞いた噂は正しいのだろう。スローベンドアから放たれる凄まじい魔力のせいで、大魔法使いはこの場所を見通せないのだ。
扉は大きいものの、いたって簡素なものだ。大ぶりの木の羽目板には華麗な彫刻が施されている。
扉のそばに何者かが袋を残している。かつて誰かが扉に挑んだのかもしれない。それは階段の脇に無造作に捨てられている。
袋の表面には少し焦げ目があり、それが置かれている段には、伸ばした手のような輪郭が微かに残っている。
恐る恐る袋を開ける。
特に危険はなかった。中には2,3本の瓶が入っている。
一本ずつ取り出し、瓶を振って中身を確かめる。ブリムベリーの搾り汁、聖水、火酒の詰め合わせだ。
瓶を荷物にしまい、捨てられていた袋からすぐに離れる。
扉の彫刻は不鮮明で歪んでいる。かつては美しかったのかもしれないが、今では火のせいで反って曲がっている。中央には、垂直に一文字『Ⅰ』と書かれている。
「dOC!」
ブリムベリーの搾り汁の瓶に魔法をかけると、それは輝いて泡立ち始めた。
液体がシューシュー音を立てるにつれ、扉の取っ手が滑らかになっていく
だが君が予期したように沸騰することはなく、液体はすぐに冷たくなった。
用心しながら取っ手に手を伸ばす。
金属はヒヤリとして冷たい。君の呪文が『HOT』を打ち消したのだ。

だが、扉はまだ開かない。君は罠の一つを生き延びたのかもしれないが、まだそれ以上のものが残っている。
案の定、扉を掴んだ君の指が灰色の埃の層に覆われ始めた。
すぐに手を引っ込めて呪文を唱える。
「fAL!」
頭上の天体と交信しながら、魔法を形作る。
だが呪文を唱え終わっても、君が期待したような効果は現れず、身体は軽くならなかった。
注意深く扉を上から下まで眺める。
今や彫刻は少し変形して、奇妙なことに凍りついたように見える。縦に2本の線『Ⅱ』が並んで描かれている。
ためらいがちに取っ手を握る-、が何も起こらない。
取っ手を回す。もう大丈夫だ。
扉が開いた。


【変化点】
・現在/最大体力:12/19→11/19(魔法)
・+聖水
・+火酒

【手掛かり】
・第1の呪文:スローベンドアを閉じている最初の呪文は炎だ。
・第2の呪文:スローベンドアを閉じている第2の呪文は石化だ。

【感想】
原作では、スローベンドアは全て別々の場所にありましたが、アプリ版では一か所にまとめて置かれています。
扉の魔法に対抗しないと、死ぬか、その魔法に相当する中枢大学の塔に転送されてしまいます。
今回のルートでは、手掛かりはdOCの塔ROKの塔で入手しました。
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S4-144 24日目:篤志団の助力を得て、スローベンドア前に到着 [ソーサリー4:王たちの冠]

「どうやって手伝ってくれるんだ?」君が尋ねる。
「他にどうしろと?大魔法使いの居場所まで連れていくのさ。」ピーウィットが答える。
「スローベンドアまで連れていってくれないか?」君が告げると、バードマン達は驚きと恐れの入り混じった目で見つめ返した。
「正気か、人間よ?扉は間違いなく命取りだぞ。」
「もしあれを開けられれば、秘密裏に塔内に潜入できる。」君が説明する。「成功する見込みがあるのはそれだけなんだ。」
「扉を開けること自体が大いに不確実だがな。」バードマンが応じる。
「扉にはどんな秘密があるんだ?」君が尋ねる。
「魔法の罠が仕込まれている。最も偉大な魔法使いだけがそれを解除できる。何でも、そこから放出される魔力が強過ぎて、大魔法使いも自分の塔から扉の様子を把握できないらしい。つまり、マンパンで奴から身を隠せる唯一の場所なんだ。」
「俺は必ず突破してやるさ。」
「いいだろう。」ピーウィットが応じる。
彼は空中に羽ばたくと、君の両肩を両手の爪で掴んだ。一瞬の後、君は空中に持ち上がっていた!

バードマンは中庭を低くかすめると、巨大な階段へと向かった。
「扉は階段の頂上にある。」彼が君に警告する。「この階段を上った者なら2,3人いるが、戻ってきた者を俺は見たことがない。バードマンの翼でナッガマンテの所へ連行された者を除けばな。」
「俺がこの階段を下ることはない、」君が答える。「扉を抜けてみせる。」
バードマンは賛同して何かつぶやくと、階段の頂上を目指して上昇した。

ピーウィットがそっと君を降ろす。「俺はここに長居できない。」彼がささやく。「見られるわけにはいかないんだ。グレッドがそなたとともにあらんことを。」
そう言うと、彼はさっと身をひるがえして視界から消えた。
君は階段の最上段の巨大な扉の前に残された。


【手掛かり】
・スローベンドア:スローベンドアは対抗魔法の熟練者でしか開けられない。
・大魔法使いは扉を把握できない:噂によると、スローベンドアの魔力が強大過ぎて、大魔法使いはその近くで起こったことを把握できないそうだ。

【感想】
ピーウィット達シンの篤志団は、原作では大魔法使いを倒した後にアナランドへの帰還を手助けしてくれましたが、アプリ版では魔法使いの尖塔への潜入を手伝う役回りに変更されています。廊下の突き当たりにバードマンの衛兵が2人いるだけで、その先の中庭も大階段も無人のため、正直手伝ってくれなくても特に困らないのですが、彼らの崇高な志に敬意を表して登場してもらいました。
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S4-143 24日目:シンの篤志団と邂逅 [ソーサリー4:王たちの冠]

再び通路に戻り、通路のほぼ突き当たりまで歩く。左手に衛兵が警護する鉄の扉が、右手には幾分狭い扉がある。
右手の扉に寄りかかると、古い板越しに甲高いつぶやき声が聞こえてくる。
扉の裂け目から覗き込むと、羽根が飛び散った低いテーブルが見える。視線をずらそうとするものの、それ以上はよく見えない。とにかく羽根だらけだ。
この辺りに突っ立っていない方が利口だろう。通路の突き当たりの衛兵に会釈すると、扉を開けて中に入る。

部屋の中は粗雑な造りで、まるで岩の突起から削り出したかのようだ。天井は空に向かって開けている。
そこには3人のバードマンがいた。君が入るとサイコロ遊びから目を上げ、君を熱心に見つめてきた。アナランドの慣用句を思い出す。『藪のスナッタキャットからは身を隠せ』
それでも君は挨拶した。「やあ。」
バードマン達はものも言えないほど驚いた様子で、君を見つめたままだ。
一歩前に進み出る。「母親は元気かな?」
即座に空気が変わる。女のバードマンが息をのみ込む。
「あんたは誰だい?」彼女がささやく。「何故そんなことを尋ねるのさ?」
「興味があってね。」
ひと際がっしりした一人が笑う。「バードマンの母親に興味を持つ奴なんていないぞ。他の誰かの親でもそうだろ。」
女のバードマンが剣に手を掛け、身体を前に傾けて君を見下ろす。「何故ここに来た?」
「それが合言葉なんだろう?何かの暗号の。」
彼らが互いに顔を見交わす。「あんたは随分目端が利くじゃないか、」一人が言う。「マンパンをうろつくほとんどの奴らより遥かにな。」
息を止めて見守る。
彼らは立ち上がった。そして、お辞儀をした!
「俺達はただのバードマンじゃない。」がっしりした一人が言う。「俺の名はピーウィット。こっちはゼトラとフェルウィップ。俺達はシンの篤志団だ。アナランド人に会えて嬉しいよ。」
「篤志団とは?」
「大魔法使い打倒に命を捧げた集団だ。そこには長い道のりがあってな。」
「大魔法使いを憎む理由は?」
「我が民が束縛されているからだ!」ピーウィットが叫ぶ。ゼトラが見つめると、彼は静かになった。「俺達は空で踊ることもできる!詩人にも、哲学者にも、音楽家にだってなれるんだ!それなのに、大魔法使いは俺達をただの獣扱いしやがる。」
「この要塞について教えてくれないか?」
「酷い場所さ。」悲しげにバードマンが答える。「だが、住民自体が悪いわけじゃない。皆の胸には希望がある。ただ、長らくしまい込まれたままなだけだ。」
ピーウィットが君の手を握り、満面の笑みを浮かべる。「あんたは俺達が待ち望んでいた人物だ。さあ、あんたの手助けをしよう。」


【感想】
ピーウィットは思いの外、理想に燃える好漢でした。そして、彼以外の二人にも名前が。お仲間のことは済まん。
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S4-142 24日目:ミュータントから聞き取り調査 [ソーサリー4:王たちの冠]

屈んで部屋に入る。驚いたことに、部屋の中のあらゆるものが小さい!
椅子は膝の高さまで、ベッドは足の大きさ3つ分、天井の高さもそれに見合った低さだ。
椅子の一つには、オーガとも、髭のない不格好なドワーフともどちらにも見える-いずれにしてもやけに小さい-生き物が落ち着かなげに座っている。
そいつの涙目が君を見れるように、少しの間待ってやる。
やがてそいつは椅子からずり落ちて、キーキー喚いた。「ちゃんと理由があって呼び鈴が付いてるんだぞ!」そいつが床から不平を言ってくる。「俺をあざ笑いに来たんだろうが、俺が死ぬほど怖がるとは限らないからな!」
「何故俺が笑うんだ?」
「ふん!俺は間抜けじゃない。連中はそう思っているが、俺は違う。」
部屋を眺めると、この生き物がいかに不釣り合いか気付く。家具の小ささに対してそいつが大き過ぎるのだ。実際の体格は小さいのに、部屋はそいつが巨人に見えるようにしつらえてある。
「あんたを笑うつもりはないさ。」
その小さい生き物は不思議そうに君を見た。「何故だ?」
「俺がどうしてそんなことをする?」君が答える。
そいつが虚ろな笑い声を上げる。「他の奴らは理由は十分あると思ってるようだが。」
「あんたは誰だ?」
「ニブダムだ。」ニブダムが答える。「あの方は俺の奇体が愉快らしく、それで俺はここにいるんだ。」
「奇体?」
奴がしかめ面をする。「俺はミュータントなんだ、失敗作の。」
「大魔法使いの仕業か?」
そいつがぼやく。「あの方はオーガとドワーフを交配しようとしたんだ。オーガのように強くて気高く、でも鉱山に合うように小さい奴が望みで。」
「あんたは鉱夫には見えないな。」君が言う。
そいつが目をぐるぐる回す。「なれなかった。交配された俺は脆弱だった。つるはしを持ち上げることも振るうこともできやしない。」
「あんたは大魔法使いを知ってるのか?」
「いやほとんど。俺をこのちっぽけな部屋に住まわせた張本人なのに、ここに来ることはめったにないね。」
「見かけたこともないのか?」
ニブダムが甲高い声を急に潜める。「何だって?いや、最近はない。自分の塔に閉じこもっている。何か企てがあるんだ。」
「どんな企てだ?」
「どうして俺に分かる?」そいつが鋭く言い返す。「バードマンとワラジムシか何かを交配しようとしてるんじゃないか?」
「外の通路の突き当りには扉があるな。」
「衛兵が通さないだろうよ。」ニブダムが言う。「もしお前ら全員があの方のご恩に報いない企みや批判を止めたなら、マンパンは世界を征服できるって断言するぜ!」
「ひょっとしたら、結局それが一番なのかもな。」君が我を忘れて物思いにふける。
奴が気付いたそぶりはない。「もちろん、俺にとってもっと酷いことになるかもしれんが。」
「話ができてよかったぜ。」ニブダムが言う。「最近はあまり人と喋れなかったから。」微かに笑みを浮かべながら、椅子に座ったまま奴が言う。


【変化点】
・精霊:キツネ→ゴリラ(嘲笑しない)

【感想】
この人物、原作にも登場した、一撃でも倒せてしまう彼ですね。
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S4-141 24日目:空き部屋を探索、毒蛇に咬まれる [ソーサリー4:王たちの冠]

ぶら下がるフレイルを避けて、通路を急いで引き返す。

安堵のため息をつく。ナッガマンテの汚れた部屋から生還できたのだ。二度と戻るべきではない。
町の方へ戻る柵に設けられた扉は鍵が掛かったままなので、今度は右の廊下を進む。

幸運なことに誰ともすれ違わない。この区画はほとんど使われていないようだ。
廊下の同じ側に扉が並んでいるのが見える。
低い木の扉の前に差し掛かる。表札はなく、鍵も掛かっていない。木は歪んで雨でびしょ濡れだ。

手前の木の扉はたやすく開いた。中は、石壁に囲まれたひんやりとした静かな空間だ。
ここはかつて、誰かの居住空間だったのだ。だがそれはずっと昔に引き払われ、後には表面がくぼんだわらが壁に沿って置かれているだけだ。
わらを少し探ってみる。
その時、何かに指を咬まれ、さっと手を引っ込める。
指を見下ろすと、2本の赤いみみずばれがどんどん大きくなり、前腕まで伸びてきた。もしこれがネズミなら問題はない。だがもしクモだったなら、極めて深刻なことになるだろう…。
わらを2,3回剣で突き刺すと、黄色い縞模様のある蛇が這い出してきて、扉の下を通って逃げていった。
急いで蛇の解毒剤を荷物から取り出して飲み干す。
少しして、指のみみずばれが消えていく。
さあ、もう移動しよう。

通路に戻る。今や太陽は一番高い所まで昇っている。
ここには長く留まらない方が良さそうだ。

通路の先は、崖に沿って緩やかに曲がっている。
突き当たりの左手には、2人のバードマンの衛兵が鉄の扉のそばに立っている。どちらもまだ君に気付いていないか、あるいは注意を払っていない。
通路の少し先の右手には狭い扉がある。
燃え盛る太陽も、この場所を暖めてはくれない。
ここは丸見えなのでうろつかない方がいいだろう

次の扉は胸の高さしかなく、半開きになっている。引っ張り紐の付いた小さな呼び鈴が、上からぶら下がっている。


【変化点】
・-蛇の解毒剤

【感想】
中郭から内郭へ至るこの唯一の通路がほぼ無人なのは不可解です。食堂に詰めていたバードマン以外の衛兵が内郭の中庭にたむろしているだけとは考えにくく、中郭の市場等へ頻繁にパトロールしに行っていると思うのですが。要塞の日常にもっとリアリティが欲しいところ。
Screenshot_20210822-071644.jpg
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