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S4-15 18日目:コレタスの地縛霊を解放 [ソーサリー4:王たちの冠]

「冠について、あんたは何を知ってるんだ?」
コレタスがため息をつく。「わしもあれを探していた。遠い昔の話じゃ。わしがどうなったのか、お主はよく知っておろう。」
「あんたは生前どんな人間だったんだ?」この幽霊に幾らかの同情を感じられたらと思い、君が尋ねる。
「わしはかつて聖職者でな、」彼が言う。「お主のように使命を帯び、そして失敗した。他の皆もそうなるじゃろう。」
「何があった?」
「わしは奴らの集団に加わろうと、魔法使いの要塞を訪れた。じゃが、奴らはわしを雇おうとしなかった。大魔法使いはわしに呪いをかけた。二度とマンパンに入れぬよう、それでいてこの山から出られぬよう。よいか、もしお主が歓迎されておらぬなら、マンパンに入る手段はない。あそこはあらゆる希望から隔絶された場所ゆえ。」
「マンパンについて、もっと教えてくれないか。」哀れを誘う幽霊に尋ねる。
彼は肩をすくめたようだった。「わしは二度とそこに入れぬ。じゃが、今やそれが普通となった。誰もあそこに入れぬし、誰も立ち去れぬ。外庭の衛兵ですら、永遠にそこに留められたままなのじゃ。」
「大魔法使いはどこにいる?」
「開かずのスローベンドアの向こう、決してたどり着けぬ塔の中に。」
透けた手を上げて自分の顔に持っていく。マンパンへたどり着けなかった自分の失敗を悔やんで彼がぶつぶつつぶやいているうちに、橋のうめき声がどんどん大きくなっていく。
「あんたはここに憑りついているんだな。」
彼がうなずく。「ああ。だが、お主を行かせるわけにはいかぬ。それがお主のためになるんじゃ。」
「あんたは自分自身を許すべきだ、」君が答える。「あんたが何をしたにせよ。」
「わしはもう死んでしもうた!」コレタスが泣き叫ぶ。「無駄な存在なんじゃ!」
「無駄、無駄!」橋がうめく。まるで踏板が本当に言葉を発したかのようだ。
「俺を通してくれる見返りに、あんたに何かしてやれることはないか?」君が提案する。
「何もない!」彼が叫ぶ。「こんな惨めな有様で、わしに何が望めると?」
「あんたを自由にしてやれるぞ。」
彼が肌をかきむしるが、指は顔を素通りしていく。「この責め苦を終わらせられるのか?それならまさに、スロフ様ご自身からの祝福ぞ!」
「交渉成立だな。」
橋のささやき声が収まっていくのが聞こえる。だが、彼がうなだれると、再びうめき始めた。「じゃがどうやって?」彼が尋ねる。「そんなことができるのか?」
「俺は魔法使いだ。」君が答える。
「お主ではマンパンの魔法使い達には敵わぬ。」コレタスが苦々しげに答える。「ましてや、大魔法使いに敵う者などおらぬ。奴隷にされておしまいじゃ。」
君は暗殺者の剣を抜くと、橋の床板に斬りつけた。だが、効き目はない。コレタスは身震いしながら近くに漂っている。
君はもう一度振りかぶると、橋のロープを一刀両断した。束の間、あらゆるものがぐらつく。
君は奈落の底に落ちていきながら、橋が歓声を上げるのを聞いた。


【手掛かり】
・スローベンドア:大魔法使いの本塔は恐るべきスローベンドアによって守られている。

【感想】
やけに悲観的なコレタス、原作のイメージが台無しです。彼を説得したり「PEP」の魔法を使うなどして橋を無事渡り切ることも可能ですが、今回はあえて転落する選択を。
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伝説の勇者

うーん、アプリ版は原作の良改変が多い印象がありましたが、コレタスに関しては改悪と言わざるを得ませんね。
最初から樫の木の槍が祝福されていたのも少し納得できました。このコレタスでは祝福なんてできそうもありませんし。
誰もあそこに入れぬし、誰も立ち去れぬ…フーフボーン達がマンパンを脱出したのはそうなる前の話だったんでしょうか。
by 伝説の勇者 (2019-09-01 00:01) 

teamtomtom

アプリ版では酷い扱いのコレタスですが、そんな彼でも頼めばわずかばかりの体力回復を施してくれます。腐っても鯛、祟っても聖者。
本来のマンパンはコレタスの言う通り難攻不落のはずですが、アプリ版では色んな人間が外部から入り込んでおり、鉄壁感が全く醸し出せていません。今回のリプレイでは、そこを何とか工夫するというのがモチベーションになっています(笑)。
by teamtomtom (2019-11-17 18:32) 

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