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S4-19 18日目:最後の白日夢から覚めて [ソーサリー4:王たちの冠]

マンパンに戻る長い旅路を思い、君の心は沈んだ。
それでも気を取り直して、海を背に無人の海岸へ戻る。
この浜辺から出る道があるはずだ。そうすれば、あのワシに乗ってマンパンに戻れるかもしれない。

薄暗い洞窟の入り口に向かう。中では、しょっぱい雫が石から滴っている。高波が洞窟内に押し寄せたに違いない。
洞窟の壁は不規則なギザギザの形をしている。千年もの間、打ち付ける波と断層でずれた岩によって造られたのだ。あちこちにある凍り付いた石の窪みの奥で、水晶の鉱脈がきらめいている。
岩壁を登るすべがない。踵を返して、再び海岸の日差しの中に戻る。

浅瀬の中を歩く。海岸を回り込む道があるかもしれない。
だが、その望みは薄そうだ。海は南にどこまでも続いているのだから。君は再びここに囚われてしまったのだ。
その時、何者かの声に引き寄せられ、君はどんどん深みへと進んでいった。風が強まり、波が高くなる。海の水が君の胴の回りに打ち寄せる。
やがて波が君に覆いかぶさり、頭上から照らす星の光が君を捉えた…。

気付くと、君は石だらけの峡谷に戻っていた。あれは現実だったのだろうか?
だが手には一本の金色の髪の毛を持ったままだ。
頭を振って記憶の光景を振り払うと、もう一度周囲に目をやる。
さあ、移動する頃合いだ。

岩場を這うようにして下っていくと、草が地面を覆うようになった。
暗くなってきた。休息が必要だ。どこか安全に休める場所を見つけた方が良さそうだ。

峡谷を下り続ける。まだマンパンの方角に向かっているつもりだが、こうも低い場所にいては確信が持てない。
進むに従い、岩の斜面がなだらかになり、草と灌木の茂みが散在するようになってきた。
月の光が全てを覆う。周囲を見回しても、役に立ちそうなものは見つからない。

ひんやりとした時間帯に、砂埃にまみれながら歩いていくと、樹木の茂みに出くわした。高地ザメンに点在する、棘のある種類だ。あそこなら静かに休めるだろう。
月が暗い空をゆっくり横切っていく。
谷は下りながら前方にまっすぐ続いているが、右手には岩の斜面を遠くまで上っていく道がある。
今晩はここで眠ることにする。横になり、悩み事を忘れようと努める。

夜の残りは夢の光景で埋め尽くされた。
君はどんどん落ちていった。どこまでもどこまでも、下へ下へと…。
ジブジブがあらゆる方向から現れ、ほどんど目を飛び出さんばかりにして、君の両側を跳ね回りながら駆け抜けていく。
その間中ずっと、東の方から笑い声が遠く聞こえてくる…。


【感想】
何とか、高地ザメンまで戻ってきました。女神様の髪の毛がなければ、実際に起こったこととは到底思えないでしょう。
しかも、時間巻き戻しを使うと見れなくなるイベントは、実はこれだけではなかったという。気付くのに相当時間がかかりました…。
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