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S4-25 19日目:ヴァリケッシュと名乗る女性 [ソーサリー4:王たちの冠]

「fAR!」
地面に座って水晶の球を取り出す。頭上の天体を探り、呪文を束ねる。すると突然、君はどこか知らない場所にいた…。

ここは酒場だ。しかし、今はきちんと整っている。2,3人の旅人がテーブルに着いて飲み物をすすっている。扉が開くのが見え、びしょ濡れの若い女性が入ってきた。
宿の主人がお辞儀をする。「ひどい夜でしょう?要塞へ行かれるので?」
彼女がうなずく。「ええ。あそこで学ぶつもりなの。私の名前はヴァリケッシュよ。」
君はそのままじっと耳を澄ませた。
「これはこれは、さようでございますか。」若い女性に片手を回しながら、主人が快活に答える。「ここには途中で多くの方が立ち寄るんです。ほとんどの方は戻ってこられませんが、そんなことはお気になさらず。さあ入っておくつろぎ下さい!明日の朝早くにご出立されれば、日の入り前にはあちらに着きますよ。」
女性がシチューの器を受け取った時、光景は消えた。これは過去の繰り返しなのだろうか?それとも幸せな未来の話なのだろうか?

ここを立ち去ることもできるが、玄関から奥に進んで広間を探索することにする。
奥には何部屋かあったが、そのほとんどが潰れており、入れそうなのは一番近い2つだけだった。一方は一人用のベッドがあるだけの小部屋だ。
空っぽの広間を見渡し、床に取っ手を見つける。地下貯蔵庫の類に通じている落とし戸だろうか?
君が落とし戸を開けると、それはきしみ音を立てた。かびの臭いが立ち昇る。
梯子を下りると、君の足元で踏み段が折れ、半ば落ちるような形になった。光が天井のひび割れから漏れ込んでくる。
暗がりをじっとうかがう。床は土の地面で、キノコが生えている。そして隅の方には、何と一本の木が生えているではないか!
木の高さは君の顎にようやく届くといったところだが、枝には2,3個の小さなリンゴが実っている。その中で食べられそうなものを一つもいで、荷物にしまい込む。
キノコは床一面に生えている。薄暗がりの光を反射して輝いているが、よく見ると微かに淡い光を放ってもいる。
とある隅っこに、ひと際密になって生えている箇所がある。そばでしゃがんで、2,3個ほど掴んでみる。思ったよりしっかりと地面に根付いている。少し引っ張ってみたものの抜けない。
キノコの集団を掴んでぐいと引っ張ると、一塊になって出てきた。それは全部同じ何かから生えている。
引っ張り続けて、その大元となっているものを掘り出す。
それは青白く不規則な形をしており、泥と湿気でぬめぬめしている。腐敗臭が鼻をつく。
泥を落とすと、臭いはさらに増した。表面を覆うキノコをそぎ落としていく。そのたびにキノコは地面を弾んで転がっていった。
そしてついに、君は自分が持っているものを判別できた。


【変化点】
・食料:10→11(リンゴ)

【感想】
アプリ版のエンディングには実に多くのパターンが用意されているのですが、この女性は出番こそ少ないものの、かなり重要な立ち位置で登場します。今回のリプレイでも「ifルート」として扱うかもしれません。
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