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S4-26 19日目:埋められた片腕 [ソーサリー4:王たちの冠]

それは一本の腕だった。地面に埋められてキノコが生えていたのだ。
思わず君はそれを放り出した。

感情を抑え切れず、また近寄って眺める。手はほぼ腐った状態だ。ねばつく肉の部分だけがキノコに覆われ、残りは乾いている。
誰がこれをここに埋めたのだろう?身体の残りの部分はどこにあるのだろう?
梯子のところに戻るが、先ほど壊してしまっていたのに気づく。もう踏み段は残っていない。君はここに取り残されてしまったのだ。
「ZIp!」
緑色の金属の指輪にツキがあることを当てにしながら、身体の周りに星をまとう。指にはめた指輪が大蛇の目のように光を放つ。
身体がねじれていき、君は目を閉じた…。

一瞬の後に、君は元いた階上の床に立っていた。
地下倉庫から脱出でき、ほっと安堵のため息をつく。

なおも廃屋の探索を続ける。
大部屋の朽ちた扉に手を触れると、それはすぐに開いた。木の表面から、不快な水がじくじくと染み出している。
部屋の中には多くのベッドがあるが、壁に寄せられて積み上げられている。衣装入れの鍵が壊され、蓋が開いている。
最初に衣装入れに注意を向ける。木片と土以上のものは見つからなかった。昔のとある時点で打ち壊されたであろう鍵は、そのひしゃげた形のまま錆びている。
腹這いになって、積まれたベッドの下を覗く。
マットレスからわらがこぼれ出ている。ネズミの巣と思われるぼろ布の山もある。
そんな汚物の中に、瓶が一本転がっている。
脆いわらの中から瓶を掴み取る。光の下で見ると、火酒だと分かった。どんな類の宿がこの瓶を売るというのだろう?
立ち上がって、上着に付いた積年の埃を払い落とす。
瓶の栓を緩める。ピリッと鋭い刺激臭でむせて咳き込んでしまう。これほど年月がたったにもかかわらず、まだ酒気が残っているとは、蒸留の質が高かったに違いない!
慎重に火酒を味見する。舌を凍てつく氷の上に載せて引きずったかのような感覚がしてくる。少し触っただけで舌が火花を発しそうだ。これは強力な代物だ!
栓を戻して荷物に加えから、いったん広間に戻る。


【変化点】
・+火酒(1本)

【感想】
ここはちょっとしたホラー場面ですね。掘り返してみたら片腕発見、慌てて脱出しようとしたら梯子は壊れていて、地下に取り残された状態…。実はキノコを食べる選択肢もあったりします。おえー。
とはいえ、遥か昔に埋められた腕がまだ腐敗したままとは考えにくく、ちょっと設定に無理があるような。
「What kind of inn sells potions of Fire Water?」という辺り、火酒は普通に売買されるものではないということ?それなら入手しにくいのも道理ですが。
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