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S2-36 8日目:命からがらカマキリ男を倒す [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

緩い上り坂をたどると、窪地に出た。その一番低くなった場所には1軒の草ぶきの小屋が建ち、外にはほっそりとした奇妙な像が立っている。
窪地の向こう側で道は再び上り坂となり、ドーム型の屋根の大きな建物へと向かっている。
像は男と言っていい類の様相を呈している。手足は長くトゲがあり、目つきは鋭く残忍だ。手は身体の前で合わせられ、まるでカーレに多くいる神々の誰かに祈っているかのようだ。首の周りには純金のように見えるロケットが掛けられている。
ロケットはかなり価値がありそうだ。だが、それを確かめるためにはもっと近づかなくてはならない。
後ろの小屋は大急ぎで建てられたものだ。壁は泥と粘土で継ぎが当てられ、扉は魚用の木箱を解体して作られた上、厚板にはそれが持ち込まれた船の印がまだ残っている。
像があるということは、ここは神殿なのかもしれない。だが、君にはその神格など皆目見当もつかなかった。

像や小屋に近づいてもいいし、道に沿って進むこともできる。まず君は薄暗い小屋の中に踏み込むことにした。
君が最初に気づいたのは臭いだ。湿って重苦しく、まるで肉屋のような血の臭いがする。
その次は君の足が蹴りつけた何かで、床の上をカラカラと転がっていった。それは腕の骨だった。
君は骨を拾い上げた。間違いなく人間のものだ。そこには歯形がついている。
「そこに誰かいるのか?」君が呼びかける。「俺は武装しているぞ。」
返事はない。少なくともこの小屋は空っぽのようだ。窓を通して、淡い光が差し込んでくる。
小屋の別の隅を探る。ぼろぼろの服が2つ3つほど積み重ねられている。おそらく犠牲者の身体から剥ぎ取られたものだ。
ほんの短い間、小屋の戸口に影が差した。

服の山を漁ると、金貨が5枚見つかった。骨をもう数本選んで調べる。男、女、子供。多くはないが幾つかは違う種族のもので、全てごちゃ混ぜになっている。
部屋の片隅でおびただしい数の指関節の骨を見つける。それらは数珠つなぎにされ、身の毛もよだつ腕輪となっている。
骸骨の手が自分の腕を掴んでいるなどと想像しないよう努めながら、君はその腕輪を身に着けた。
この場所は吐き気を催させる。君はきびすを返すと、もう一度戸外に出た。

小屋から通りに出て、屋内よりも新鮮な空気をありがたく思う。だが、さっきとは何かが違っている。一体何が?
君は小屋を振り返った。だが、それは君が出た時のままだ。
次に通りを端から端まで見渡すものの、やはり何も変わっていない。遠くのドームの建物の外には群衆が集まっているが、ここは静かなままだ。
その時、降って湧いたようにあの像が飛びかってきた!カミソリのように鋭い両腕が君の首に伸び、荒々しく切り裂く。こいつは像などではない、カマキリ男だったのだ!

君は攻撃を避けて道の反対側まで距離を取った。数秒の内に、カマキリ男はまた君に向かってくるだろう…。
「KIN!」
化け物の姿を捉えようと金張りの鏡を掲げながら、君は魔法を唱えた。詠唱が終わると、鏡から光が溢れ出て、ひょろ長い人影が這い出てきた。そして、通りの向こうの相手と向かい合う。
2匹は君には理解できない言葉で互いを罵り合うと、火打石の火花と同じくらいの速さで相手ののど元に掴みかかった!
君は戦いを見守った。それはまるで、強い風に翻弄されてあちこちに枝を振り回す冬の灌木のようだ。
やがて、木を引き裂くような悲鳴が上がり、像の片方が地面に倒れた。だが、倒れたのはどちらの方だろう?
君はただ待つつもりなど毛頭なかった。剣を抜いて飛びかかる‐、がそいつは黄色い光とともにパッと消え失せた。あれは君の生み出した分身で、本物はすでに死んで君の足元に横たわっていたのだ。
はやる鼓動を落ちつけようとあえぎながら、君は剣を鞘に収めた。それから精霊に祈って体力を回復させる。
危険が過ぎ去ったので、君は化け物を手早く検分した。唯一興味を引いたのは、先ほど奴の首に掛かっているのを目にしたロケットだ。それが太陽石だと分かり、君は荷物に加えた。
もうこの場所を離れる頃合いだ。


【変化点】
・現在/最大体力:5/20→3/20(不意打ち)→8/20(祈り)
・金貨:49→54枚
・+骨の腕輪
・+太陽石

【感想】
カーレ観光の目玉、カマキリ男!最初に原作をプレイした時は、高価そうなロケットに目を奪われ、ついでに命も奪われました…。
それにしても、太陽石は何となくカッコいい響きがあります。ソーサリーの魔法の触媒の中では、これと、裏が金張りの鏡、緑色の金属の指輪がお気に入り。
S2-mantis man.jpg
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