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S4-143 24日目:シンの篤志団と邂逅 [ソーサリー4:王たちの冠]

再び通路に戻り、通路のほぼ突き当たりまで歩く。左手に衛兵が警護する鉄の扉が、右手には幾分狭い扉がある。
右手の扉に寄りかかると、古い板越しに甲高いつぶやき声が聞こえてくる。
扉の裂け目から覗き込むと、羽根が飛び散った低いテーブルが見える。視線をずらそうとするものの、それ以上はよく見えない。とにかく羽根だらけだ。
この辺りに突っ立っていない方が利口だろう。通路の突き当たりの衛兵に会釈すると、扉を開けて中に入る。

部屋の中は粗雑な造りで、まるで岩の突起から削り出したかのようだ。天井は空に向かって開けている。
そこには3人のバードマンがいた。君が入るとサイコロ遊びから目を上げ、君を熱心に見つめてきた。アナランドの慣用句を思い出す。『藪のスナッタキャットからは身を隠せ』
それでも君は挨拶した。「やあ。」
バードマン達はものも言えないほど驚いた様子で、君を見つめたままだ。
一歩前に進み出る。「母親は元気かな?」
即座に空気が変わる。女のバードマンが息をのみ込む。
「あんたは誰だい?」彼女がささやく。「何故そんなことを尋ねるのさ?」
「興味があってね。」
ひと際がっしりした一人が笑う。「バードマンの母親に興味を持つ奴なんていないぞ。他の誰かの親でもそうだろ。」
女のバードマンが剣に手を掛け、身体を前に傾けて君を見下ろす。「何故ここに来た?」
「それが合言葉なんだろう?何かの暗号の。」
彼らが互いに顔を見交わす。「あんたは随分目端が利くじゃないか、」一人が言う。「マンパンをうろつくほとんどの奴らより遥かにな。」
息を止めて見守る。
彼らは立ち上がった。そして、お辞儀をした!
「俺達はただのバードマンじゃない。」がっしりした一人が言う。「俺の名はピーウィット。こっちはゼトラとフェルウィップ。俺達はシンの篤志団だ。アナランド人に会えて嬉しいよ。」
「篤志団とは?」
「大魔法使い打倒に命を捧げた集団だ。そこには長い道のりがあってな。」
「大魔法使いを憎む理由は?」
「我が民が束縛されているからだ!」ピーウィットが叫ぶ。ゼトラが見つめると、彼は静かになった。「俺達は空で踊ることもできる!詩人にも、哲学者にも、音楽家にだってなれるんだ!それなのに、大魔法使いは俺達をただの獣扱いしやがる。」
「この要塞について教えてくれないか?」
「酷い場所さ。」悲しげにバードマンが答える。「だが、住民自体が悪いわけじゃない。皆の胸には希望がある。ただ、長らくしまい込まれたままなだけだ。」
ピーウィットが君の手を握り、満面の笑みを浮かべる。「あんたは俺達が待ち望んでいた人物だ。さあ、あんたの手助けをしよう。」


【感想】
ピーウィットは思いの外、理想に燃える好漢でした。そして、彼以外の二人にも名前が。お仲間のことは済まん。
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