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S1-16 1日目:樹上の老人を救助 [ソーサリー1:シャムタンティの丘]

道は大樹の根元辺りから分岐し、そのまま分かれている。左の道は谷へと下り、右の道は丘のこんもりした林の方へと向かう坂道となっている。
左の道の先には川と土手がある。ほとんど来た道を戻ることになってしまうルートだ。
右の上り坂は見通しが悪く、道幅も狭い。だが行軍は厳しくなるが、そのうち上りが多くなるだろうから、尾根の頂上から次の区間を見下ろすことができるかもしれない。
どちらへ行ったものかと思案していると、どこかすぐそばから弱々しいすすり泣きが聞こえてきた。辺りを見回し、ついに木の枝に何かを見つける。それはしわくちゃでまめだらけの脚だった。今にも君の上に飛び降りようとするかのようにブラブラしている。
「そこにいるのは誰だ?」
「上じゃ!助けてくれ!」今度はもう少しはっきしした叫び声がした。「降りられんのだ!」
痩せ細ったか弱い老人の声だ。少し後ずさりして見上げた君は、汚れたぼろきれを身に着け、棒のような姿を目にした。
彼はどうやってあそこまで登ったのだろうか?何かを恐れてあんなに高くまで登ったに違いない。
「何から身を隠しているんだ?」君は声を掛けた。
「くそったれのエルヴィンどもよ。」老人が答える。「わしはダンパスからアナランドの前哨居留地まで旅をしておった。だが、奴らに待ち伏せされ、視力以外の全てを奪われてしもうた!しかも、わしを木の上に置き去りにしてな。わしは普通よりも早く老い続けていて、もはや降りることができぬ。登ってきて助けてくれぬか?」

一番低い枝に身体を引き上げると、君は手を伸ばして老人の胴を掴んだ。彼は葉っぱのように軽く、すぐに地面まで下ろしてやれた。
「ありがとうよ。」ほとんど自分を殴りつけるかのように身体をはたきながら彼は言った。「ちょうど不安になりかけていたところでな。でも今はもう安心じゃ。」
ちょっとつまずいただけで粉々になりそうな外見とは裏腹に、彼は自信に満ちて見えた。
「これからどうするつもりだ、じいさん?」
「アナランドを目指すよ。」彼は言った。「わしはあそこを出発したんじゃ。お前さんはわしの話を信じぬだろうがな。だが、わしの目に狂いがなけりゃ、お前さんはマンパンを目指すつもりじゃろう。それならわしよりも利口でないといかんぞ。そうだ、これをやろう。」
老人は君の手に1枚の紙きれを押しつけた。これは魔法の呪文の書から破り取られたページだ!「おぬしなら使い道があるやも知れぬ。わしはこれを見つけた。いいか、ただ見つけただけじゃ。どうやってかは聞いてくれるな。もはやわしの役には立たぬ。」
彼に礼を言いつつも、君は疑わしげにその紙きれを見やった。そこには呪文が半分まで書いてある。「CA…」とまで読める。何か害虫を追い払うために用いるようだが、この状態では使えない。
老人はうつむいて地面にうずくまった。早口で意味のよく分からない言葉をつぶやいている。だが、他にも低い音が木の上の方から聞こえてくる。ミツバチの群れだ!


【変化点】
・+魔法の呪文の書の一部

【感想】
さて、原作にも登場するこの樹上の老人、Android版ではなんと彼を殺害する選択肢まであります。樹上に石を投げつける→石が当たって抗議する老人→今度はもっと狙いをつけて再び投石→石は老人の胸に直撃→彼は地面へ叩きつけられる、という流れに。そして、血を吐いて倒れている老人から呪文書の一ページと思われる紙をむしり取る主人公…。って、それ勇者やない、悪者や!どう考えてもやり過ぎのこの選択ですが、そのままプレイを続行していないため、先々で何らかのペナルティがあるのかは未確認です。
それよりも驚きなのが、この老人、どうやら主人公の直前に出発した勇者のなれの果てのようです。明確な記述はありませんが、彼の発言から判断するとそう推測できるのです。サイトマスターの軍曹の言葉は、このことを指していたのですね。
screenshotshare_20151122_160257.jpg
害虫駆除の呪文の一部。CAの次に来る文字は何?
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