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S3-12 10日目:リンチ虫を撃退、地割れを飛び越える [ソーサリー3:七匹の大蛇]

進むにつれて、道がゆっくりと曲がっていく。足下の地面がひび割れ始めた。石がひび割れるたびに草が現れる。
やがて細かい埃の層に隠れて道が見えなくなった。今や、太陽は空の最後の四分の一のところまで来た。間もなく夜になる。
大きく口を開けた地割れが、少し道から外れた地面に走っている。地割れの始まる箇所から河が流れている。この平原はまるで、アナランドの結婚式に届けられた皿のようだ。渓谷はあり得ないほど広い。
西を見ると、道は渓谷の方へと曲がっている。かつてはそこを渡る橋の類があったのだろう。
東の方には、バドゥーバク峰の向こうにクラッタバク平原がある。湖にたどり着くにはそこを横断せねばならない。

夜の帳が下りた頃、道が地割れの端に突き当たった。どこか安全に眠れる場所を探す頃合いだ。もし夜通し歩き続けたなら、体が弱ってしまうだろう。空腹を抱えて長い距離を歩いた後ではなおさらだ。
行き止まりには古代の橋の残骸がある。風が地割れ沿いに音を立てて吹き抜ける。まるで河があざ笑っているようだ。
地割れの端ににじり寄って下を見下ろす。縁も陰になっているが、底まで何マイルもありそうだ。両側からは岩が滝のように降り注いでいる。
ここにはかつて橋があり、道が通っていたのだ。地獄の口に落ちる石は数個だったはずだ。
だが橋は遥か昔に崩落し、驚くような落差を君に見せるだけとなってしまっている。
突然、割れ目の端で動きがあった。長い突起が端から突き出し、それが曲がり、地面に引っ掛けられ、続いて何かが顔を出した…。
君は何かの生き物が身体を引っ張り上げるのを見守った。
それは長い6本足の昆虫だった。鉤のように曲がった顎と恐ろしげな棘を持ち、数日前に君が切り倒したマンティコアと同じ大きさをしている!
剣を抜いてそいつを待ち受ける。

<第1ラウンド>
リンチ虫が下あごを宙で交差させる。君を引っかくつもりだ。君が必死に振るった剣が奴に当たる。

<第2ラウンド>
優勢な君はそのまま攻める。奴の胸部に狙いをつけ、リンチ虫が近づいた時、剣を深々と突き刺す!果物をかみ砕くような音を立てて、固い外殻が少し割れる。
少しの間、そいつはバランスを崩して細い足でよろめいた。それから、前脚を跳ね上げて飛び掛かってくる。まるで、王の宮廷で踊り手があまりに場違いな行為をしているかのようだ。

<第3ラウンド>
君の剣が奴のわき腹をバラバラに切り裂く。さらに足を斬り飛ばし、突き刺し、斬り付け、ねじる。
リンチ虫は泥の中にくずおれた。

ほっと息をつく。恐ろしい虫を退治した。周囲を再び見回す。数羽の鳥が割れ目の中で弧を描いて飛んでいる。それから空高く舞い上っていく。
「fAL!」
呪文を唱えると、君の身体は通常より遥かに軽くなった。
「HUF!」
更に呪文を唱え、角笛を持ち上げて吹く。
角笛が呼び出した力強い風が、羽根ほどの重さになった君を捉え、空中へと連れ去る。

奈落をあっという間に越える。やがて徐々に体重が戻っていき、君はゆっくりと対岸に着地した。
荒涼とした平原がまた広がっている。背後では割れ目を抜ける風が音を立てていく。
時間を無駄にはできない。歩くにはちょうど良い涼しい夜だ。

果てしなく続く塵の平原をとぼとぼと横断する。月が昇り、周囲が銀の光に満たされる。
道は砂埃越しにかろうじて見える程度だ。道沿いに骨が2,3本散らばっている。
骨を手に取ってみる。ほっそりした大腿骨と長い腕の骨だ。エルヴィンかブラックエルフのものだろう。風で摩滅してカサカサになっている。


【変化点】
・現在/最大体力:19/19→18/19(魔法)

【感想】
今回は「fAL」と「HUF」のコンボで渓谷を越えましたが、どういうわけか「DOZ」を自分にかけることでも渡れます。
WS011148a.jpg
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伝説の勇者

リンチ虫…絵を見る限りではハサミムシの変種に見えますが、Lynchなら私刑虫か虐殺虫あたりの方がしっくり来るかも。
FALとHUFの複合とは、複数の魔法を組み合わせられるアプリ版ならではの手段ですね。以前に安全に登るために使った時もそうですが、FALが単に「ゆっくり降りられる」ではなく「体を軽くする」という扱いになってる点もアプリ版ならではですし。しかし自分にDOZって…まさか落下速度も遅くなるとか?
by 伝説の勇者 (2017-10-14 22:20) 

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