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S4-95 23日目:不自然な和解 [ソーサリー4:王たちの冠]

「俺は全て覚えている。」断固として君が言い張る。
「ならば答えてくれ。君に姉妹は何人いる?母親の目の色は?君は何歳だ?答えるのに考え込む必要はないだろう。」
「もう十分だ!」怒鳴り声を上げ、さっと剣を抜く。
大魔法使いが早口でしゃべり出す。明らかに恐怖しているのだ。「君の王は単にわしを殺そうとして君を送り込んだのだと、わしはにらんでおる。王は知ったのだ、マンパン要塞の我々だけが冠のパワーに対抗できると。」
「王を倒すのが貴様の望みか?」
「わしは彼の野望を抑えたいのだ。わしら予言者は見た、アナランドから恐るべき軍隊が立ち上がるのを。そして、アナランド軍が砂漠を一掃し、ラムールや北部を破壊し、さらにカクハバード海を越えて戦火を広げるのを。前を見ても死しか見えず、振り返れば王が失われた冠を手に入れるのが見えたのだ。」
「手に入れた?」
「十年前まで、冠はただの神話に過ぎず、信じる者などほとんどいなかった。」彼が首を振る。「申し訳ないが、アナランド人-あるいは、君が実際は誰であろうとも。君の旅は完全にまがい物だ。冠はアナランドにあり、君はただの暗殺者なのだよ。」
この男は真実を語っているのだろうか?どう反論しよう?
目の端にキツネの精霊の動きを捉えようと仰ぎ見る。だが何もいない。君は孤立無援だ。
「下界の喧騒を離れたこの塔の部屋で過ごすといい。」大魔法使いが続ける。「君が多少なりとも回復したら、君がしたいことが見えてくるだろう。」

こんなことはもうたくさんだ。冠の返還を要求しようと一歩踏み出し、それから立ち止まる。
この行動の根源はどこにあるのだろう?どんな力が俺にこの考えを吹き込んだのだ? きっと大魔法使いが正しいのだ。何が俺を駆り立て、彼に危害を加えようとしているのだ?
君は動けずにいた。大魔法使いが君を見つめる。

少し間が空く。
君は落ち着いて立ち、静かに呼吸している。混乱した精神が次第に晴れてくる。
「自分に強制された命令に打ち勝ちつつあるようだな。」年配の人影が君を見守っている。「そう、一歩ずつでいいんだ。」
「…。」
気が付くと、君は口を開いていた。「礼を言う、大魔法使い殿。長い間道に迷った挙句、故郷を遠く離れてしまっていた。」
彼がうなずく。「そうか、できる限りのもてなしをしよう。」
「感謝の言葉もない。」頭を下げながら君が答える。
大魔法使いが扉を指し示すと、君は部屋を後にした。


【感想】
というわけで、一太刀も浴びせないまま初戦は敗退。おそらく冠の力によるものだと思うのですが、大魔法使いが冠を被っていないのが疑問です。もしかして、素で言いくるめられたとか?
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