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S2-11 8日目:下カーレの住人と立ち話 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

狭い道を進み続ける。泥レンガのあばら家が両側にぎっしり建ち並ぶが、そのほとんどは無人となっている。君のそばを通り過ぎる者が2、3人いたが、うつむいたままで、君を見ようとはしない。この辺りにはほとんど住む者がいないので、さっさと安全に通り抜けられるだろう。
オークのような猫背の生き物を呼び止めて声をかける。「やあ、カーレは初めてでね。」
そいつは肩をすくめて答えた。「それなら、片方の手は財布を握って、もう片方で剣を握っておくこった。ここには両方盗もうとする奴がいるからな。」君と話しながらも、そいつはどこか落ち着かなげだ。
「北門へ行くつもりなんだが。」
そいつが悲しげにうなずく。「北門か。一度だけ耳にしたことがあったな。」
「どんなことを?」
「いや、詳しくは知らん。取り壊されたんじゃないか。でもあれ以来、川を渡るだけの余裕がないんだ。」
「値段が張るのか?」
「さあね。」そいつがため息をついて答える。「全部同じようなもんさ。すまんが、俺はもう行かないと。」そう言うと、そいつは足を引きずって行ってしまった。

泉のそばに差しかかる。縁が欠けた石のボウルに水が滴っている。
泉に近寄り、水を飲もうと手ですくう。水は冷たく、まるで香草から作った飲み物のようだ。ひょっとすると何かが繁殖しているのかもしれない。
君は大胆にもそれを飲み下した。泉がこんな人通りのある通りでまだ湧いているのだとしたら、そう強い毒などあるはずがないではないか。
実際、水はすこぶる新鮮だった。自分がどんなに喉が渇いていたか自覚していなかったと気づき、さらに数回口に運ぶ。
ここで他にすることは何もない。君は歩みを再開した。

街のこの地区は打ち捨てられているようだ。まるで、ダドゥーリーの海岸に引き潮で残された、乾いていく砂の筋のようだ。
少し先には、門のそばにあった小屋以降では初めての石造りの建物がある。窓にはガラスがはめられ、でこぼこした高い壁の内側に庭が広がっている。住んでいるのが誰であれ、それは裕福で、そしてもっともなことだが用心深い人物だ。
しかし、その家主は立派な一頭の馬を後に残していた。馬は門の外にただ漫然と繋がれている。
君が近づくと、馬は君に用心して、神経質に鼻息を荒立てた。適切な呪文を使えば、馬をなだめるか話しかけることができるかもしれない。
君は共通語を二言三言試してみた。それから、チャウベリーの森で少年時代に使ったもっとくだけた言葉をささやく。
馬は耳をピンと立てて聞き入ると、ぼんやりと不思議そうな表情で君を見た。だが、それは当然の話だ。これは馬なのだ。それにもかかわらず、今や馬は君に対してもっと落ち着いているように見える。もしかすると、友達になれたのかもしれない。
ともかく、カーレで馬は必要ない。君は馬をその場に残して立ち去った。


【変化点】
・現在/最大体力:17/20→20/20(泉)

【感想】
先に祭り会場に行って緑色のかつらを入手すれば、この馬と会話して貴人に関する手掛かりが得られます。でも今回、祭り会場は後回し。というのも、原作ほどではないにしても、ルート選択にはそれなりに制限があるからです。例えば、ある場所に行くと別な場所のイベントが変化したり(S2-10がその一例)、時刻が強制的に進んだりします。従って、複数の行きたい場所がある時はその順序が重要になってきます。
なお、この先も所々で、体力を回復してくれる泉が出てきます。
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