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S3-26 11日目:ゴブリンジョークで親睦を図る [ソーサリー3:七匹の大蛇]

「俺の勝ちだな?」
君は賞金を受け取るため、ブラックエルフに手を差し出した。彼はそれに応じたが、気乗りしなさそうだった。
「もうひと勝負するかい?」エルフが尋ねる。「次は金貨6枚にしよう。」
君が首を振ると、エルフ達は肩をすくめ、代わりに仲間内でゲームを始めた。彼らは何かの瓶を回し飲みしているが、君には寄越そうとしない。
「俺にジョークをやらせてくれ。」君が話し始めると、エルフ達はゲームを中断し、振り向いて君に注目した。
「ジョークだって?」一人が吐き捨てるように言う。「お前は荒野から俺達の隊商の中にさまよい出てきて、ジョークを言わせろっていうのか?」
「ゴブリンのジョークなんだ。」君が続ける。
「なら続けろ。」エルフ達が目を細める。「だが笑わせろよ。」
「ゴブリンの結婚式の料理は何故糞でできているか?」エルフ達が無感動なまま君を見つめる。
「それは、花嫁に悪い虫が付かないようにするためさ!」君がオチを言う。
エルフ達は互いに顔を見合わせた。と、1人のエルフが笑った。すると、他の者も笑い始めた。エルフの女が最後にくすくす笑いながら言った。「ゴブリンの女は実際に糞の臭いがするから、それは本当の話だね。」
今や彼らは微笑んで、君に会えたことを喜んでいる。
彼らの機嫌を損ねたくなくて、君は話題を変えることにした。「7匹の大蛇について何か知らないか?」君が小声で尋ねる。
エルフの女が警戒して君を見つめる。「ほんのちょっとだけなら。」女が真顔で答える。「月の大蛇が最近ここを通ったよ。アナランド人って奴の行方を知りたがってた。あんたのことかい?」
「いいや。」君が答える。「でもバクランドを行く旅人なら誰でも、奴らのことを知りたがるものだろ。」
彼女がうなずく。「確かにね。まあ、あたいから助言できるのはただ一つ、何としても奴らをやり過ごすってこと。どいつもヤバいけど、時の大蛇にはどんな手段を使っても敵わないからね。」そう言うと、彼女はたき火を見つめながら押し黙った。
「どこかで買い物できないかな?」君が尋ねる。
「買い物だって?あんたはそんなに裕福そうには見えないけど。」エルフの一人が返す。
「少しは持ち合わせがあるんだ。」
「ウールーが店をやってるよ。」エルフが肩をすくめて答える。「あいつは売れそうな物が残っているなら何だって売ろうとするよ。」
火がはぜて音を立てる。古い荷馬車の木材を燃やしているようだ。
立ち上がって、たき火を後にする。

2人の武装したエルフに護衛された大きな幌馬車へ向かう。君が近づくと、片方が扉をノックした。
中からやせこけた黒い顔が現れる。ウールーだ。
「さあ、ようこそ!」彼が話し掛けてくる。「バドゥーバクのこんなど真ん中で、わしらはどんな買い物上手と出会ったのやら。とは言っても、わしらはいつだってバドゥーバクのど真ん中にいるんだがね。」
「俺は魔法使いだ。」
「それはそれは、」ウールーの口ぶりとは裏腹に、君は彼の目の中に警戒の色を見て取った。「魔法の品をたくさん売り出しておりますぞ。ここらじゃ誰も欲しがらぬでな。中に入って、取引できるかどうか確かめようじゃないか。」
ちょうど彼の肩越しに、散らかった棚が見える。幌馬車の中を覗くと、埃っぽい棚にガラス、水晶、武器、黄金が輝いているのが分かった。とても好奇心をそそられる光景だ。
「興味をお持ちのようですな。」ウールーがささやく。
君はウールーを片側へ押しのけると、彼の素晴らしい幌馬車の中に入った。


【変化点】
・金貨:67→77枚

【感想】
2018年になりました!
ここでは、買い物以外にも食事を願い出ることもできます。お馴染みワートルスープなどが供されるのですが、今回の攻略ルートはこのほんの少しの時間経過も許容できなかったため、泣く泣くスルーしました。我ながらシビア過ぎ…。
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コメント 2

伝説の勇者

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

アプリ版では、原作における老エルフとウールーは同一人物としてまとめられているようですね。
原作にもあった「花嫁に悪い虫がつかないように~」というのは、「糞でできた料理に悪い虫を引き寄せる」という意味なんでしょうか。これがギャグだと言われてもいまいちピンと来ないのは、自分が日本人だからでしょうか。「スペルを使えるのは魔法使いだけ」ならまだ駄洒落として納得できますけど。
by 伝説の勇者 (2018-01-02 22:45) 

teamtomtom

明けましておめでとうございます。
このキャラバンは、原作ではセスター商隊という名前だったと思いますが、今回の選択肢の範囲ではそんな表記は見当たりませんでした。
このゴブリンジョークは、糞で悪い虫を”追い払う”という意味なのかなと思ったのですが。でも確かに、ゴブリンは糞で追い払えるかもしれませんが、本物の虫は糞に寄ってきそうですね。
そういえば、このジョークの後に続けて別のジョークを披露する選択肢もあったのですが、今回はスルーしてしまいました。もったいなかったかも。
by teamtomtom (2018-01-04 17:08) 

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