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S3-37 12日目:ロックデーモンの歯と7匹の大蛇の秘密を教わる [ソーサリー3:七匹の大蛇]

ブリアが君をしげしげと見つめながら急に首を傾げる。「お前さんの荷物からはみ出ているそれは、ロックデーモンの歯だろ?そんなもの持ち歩いてるのかい?」
「これが何の役に立つのか知っているのか?」
「ああ。」彼女が答える。が、その先を進んで語ろうとはしない。
「それで、」君が問いかける。「ロックデーモンの歯は何のために使うんだ?」
「たいていの歯と同じように、」彼女が答える。「召喚の呪文に使うんだ。そのための正しい呪文を知っていればの話だけど。」
「あんたは知っているのか?」君が尋ねる。
彼女が首を振る。「いいや。でも、あの呪文はどれもオリオスとブラックスを使うから、全部同じようなものさ。最初の星だけが変わるんだ、強い怪物ほど強い星へと。だから、その歯には天空で最強の星が使われるんじゃないかね。」
君が乗り気になってうなずいたところで、彼女は君に座るよう促し、彼女自身も腰を掛けた。
「この下の空き地で墓石を見かけたんだが、」君が話題を変える。「何か知っているかい?」
女性が眉をひそめる。「知らないねえ。」彼女が答える。「でも山の空き地は最期の安息地にはうってつけの場所だろうね。そろそろその辺のことも考えなくちゃ。」
老女は急に立ち上がると、サイドテーブルへと向かった。「お茶はどうだい?」
君が礼を言う。彼女はうなずくと、両手に水の入った鍋を挟んで一瞬で沸騰させた。そこにヤギのバターを入れてかき混ぜてから、陶器でできた2杯のカップに注いだ。
渡されたカップを手にして、彼女を注意深く観察する。
彼女は君を見つめ返して笑った。「心配かい?」
「まあね。」君が答える。
「結構。」そう言うと、彼女は椅の背にもたれかかってカップからお茶をすすった。
君もカップを口まで持っていき、ごくごく飲む。お茶は温かく、コクがあり、気分をすっきりさせてくれた。
「外で岩肌に裂け目があるのを見たんだが、あれは?」君が尋ねる。
「沼地へ下る道だよ。」彼女が答える。「あたしはめったに使わないよ。上にまた戻ってくる呪文は骨が折れるからね。下りるのは楽しいのだけど。」
なるほどとうなずく。こいつは興味深い、峰の東へ行く道があるのだ!
急に彼女がしかめ面をする。熱いお茶が彼女のカップのひび割れから滴っているのだ。
「これだから安物は駄目なんだ。」そう不満を漏らすと、彼女は箱からにかわの入った小さな壺を取り出してカップを修繕した。
彼女はテーブルの上ににかわの壺を出したままだ。
「7匹の大蛇のことを何か知っているかい?」君が切り出す。
「大魔法使いの手下だよ。」彼女が答える。「でもあいつらでさえ、この地の酷い呪いの影響を免れられない。あいつらを探しているんだね。」
「奴らを倒すつもりだ。」
「そうかい、」彼女が答える。「あいつらには弱点がある‐見つければ上手く渡り合えるだろう。」
彼女が思いやりのあるまなざしで君を見つめる。「それと、大蛇についてお前さんがたぶん知らないことがもう1つ。」
「それは?」君が促す。
「この土地の生き物達は偶発的にたまたま生み出された。でも全部じゃない、そうなるべくして創造されたものもいる。その元となった姿形は世界中で目にするものだ。大蛇はそういう生き物なんだよ。あいつらの存在は星の配置によって予言されていたんだから。」
「あんたの話は謎かけみたいだ。」君が文句を言う。
「あたしは魔法使いなんだから、」彼女が熱っぽく言う。「それは当り前だろう?星は魔法の源、そして星がもたらす魔法があたしらを形作る。強さと速さと眠りの呪文があり、死と火と思考の呪文がある。これらが全人生を共にしているんだ。」
「それが大蛇と何の関係が?」
彼女が目を輝かせながらにじり寄る。「星々の中に、7匹の大蛇のためだけの呪文もあるってこと。考えてもみな、頭上の天空は地上に存在するものに合わせて配列するんだ。その呪文を知ってるかい?」
「教えてくれ。」君が言う。
「それがあいつらに対して有利にしてくれるわけじゃないけど、」彼女が言う。「役には立つかもしれない。」彼女はテーブルの上に3行の文字を描いた。「その呪文は3つの星、サア、ササーラ、シファクスで編み出される。そして、呪文には具現化のための指輪が必要なんだ、蛇の姿が彫られた指輪がね。」
「こんなやつかな?」君が蛇の指輪を取り出す。
「全くもって、それさ。」彼女がうなずく。
「呪文は何をしてくれるんだ?」
「大蛇に会話を強要するんだ、お前さんの質問に答えるよう。支配も退治もできないけど、それでもかなり助けになるだろう。」
君はもう一度うなずいた。


【変化点】
・現在/最大体力:4/17→8/17(お茶)

【新呪文】
・SSS

【感想】
チベットのバター茶と思われるこの飲み物は実にありがたかった…。
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伝説の勇者

最強の星…ゴブリンがGで巨人がYだから、単純に考えてZか? そういえばウールーから買った本にZOBの呪文が書かれていましたっけ。
大蛇達は古代世界の時代から存在していたんですね。しかし古代世界の、それも大魔王に仕えていた相手に、大蛇を倒す事を伝えて大丈夫なんでしょうか。
アプリでは、蛇の指輪の効果は呪文を介して発動される形なんですね。確かにこちらの設定の方が面白いですね。
by 伝説の勇者 (2018-03-11 12:35) 

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