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S4-102 21日目:荒らされた宝物殿に侵入 [ソーサリー4:王たちの冠]

路地から広場の端に出る。
太陽はほとんど沈み、空が深い紫色に染まる。またじきに暗くなるだろう。
マンパンの住人がせわしなく行き交う広場のど真ん中に出る。
広場の中央には、冠を手に掲げた顔のない像がある。大魔法使いだ!
ここからは幾つかの方角に向かって歩ける。

外庭と中郭を隔てる大きな壁がある南へ向かう。
ここはマンパン内部の町の南端だ。
夜の帳が下りてくる。眠るのに適した場所を探すべきだろう。空腹を抱えた場合はなおさらだ。
道の終わるちょうどこの場所に、とても大きな建物がある。
南の壁を見る。こちら側には、壁を越える手段はない。この壁は、外部の人間を締め出すのと同じくらい効果的に、内部の住人を町に閉じ込めている。ともかく、出る方法はないということだ。
建物は堂々として豪華な造りで、ドームの屋根に装飾が施された尖塔が載っている。一階はヘドロの筋が付いているにもかかわらず、上層階には美しい色ガラスの窓があり、黄銅や白銀の調度品が置かれている。
戸口の上には『宝物殿』と表記されている。

扉に近づいて調べる。閉じられてはおらず、それどころか、くさびを入れられてちょうつがいが壊されている。
おそらく、扉はかつて塗装されていたのだろう。かすれた塗装の斑点が表面を覆っている。
だがある時、無理やり押し開けられ、それからいったんは閉じたものの、今再びこじ開けられたのだ。
扉をぐいっと引っ張る。1回、2回、そして3回目にやっと開いた。君が中に入るのに十分な幅だ。
腐敗臭とともに、埃が内部から漂い出る。

壊れた扉をくぐって、天井の低い部屋に踏み入る。
かつては豪華だったのかもしれないが、盗みに入られてから随分経っている。片隅に積まれたわらは、かつてはベッドか寝椅子だったのかもしれない。
建物の奥へ続く扉が2つあり、粘液の跡が小さい方の扉へと続いている。
粘液は男二人分ほどの幅があり、扉の下に消えている。かなり乾いている。

小さい扉の向こうは、粘液と脂まみれだ。だが君の注意は、ガラス板がはめ込まれた天井へ向けられた。
ガラスは曇り、苔と粘液に覆われているが、上の階に別の部屋があることがガラス越しに見える。
天窓を無視して、君が立っている薄暗い場所を見回す。
この部屋は邸宅の一室というより、むしろ不潔なゴミ捨て場という方が近い。なぜこんな場所があるのだろう?
特に一方の壁に、うず高くゴミやがらくたの山が積まれている。
近くの山を引っ掻き回しても、役に立ちそうなものは何も見つからない。錆びた剣、裂けた胸当て、曲がったフォーク、ひび割れたカップなどだ。
突然、粘液の山が動いた。部屋の片隅にもたれていたそれは、今まで君が見た中で最も醜い化け物だった。マカリティックだ!


【感想】
マカリティックは、S2-71に登場したスライムイーターのように、生ごみ処理の役目も負っているのかもしれません(主な役目はこの後明らかになります)。
Sorcery! 4_Screenshot_2020.10.03_13.52.10b.jpg
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