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S4-111 22日目:城壁の切れ目から脱出を図る [ソーサリー4:王たちの冠]

長い草の間を歩く。ここの草は、歩行を困難にしているがれきや岩の隙間をぬってまばらに生えている。
岩の塊が外壁から崩れ落ち、切り立った急斜面が西側に覗いている。
岩の間をあちこち探る。
しばらくして、とある大きな石塊の下に、人間の腕の骨のようなものを見つける。この不運な誰かは、壁が崩れた時に真下に立っていたのかもしれない。
崖の縁から下を覗き込んだ途端、飛び降りたいという衝動に駆られてしまう。
向こうの山腹を見下ろせるよう、少しだけ崖を下る。
遥か下の方には激流が走っている。はるばるイルクララ湖へと続いているのだろう。
谷間を流れる水を眺める。催眠状態にかかったように気持ちが落ち着いてくる。
その優しいリズムが君の魂に入り込み、終わりのない君の旅を洗い流していく。と同時に、自由への渇望や、恐怖と絶望に満ちたこの場所を去りたいという思いを抑えきれなくなる。
崖の斜面の端まで下り、谷底へ向かう道を這い降り始める。

10分ほど下った後、君は我に返った。今君は、むき出しの岩に指先とブーツのつま先だけでぶら下がっている状態だ。頭上の廃墟の壁が遥か彼方に思えてくる。ありがたいことに、ろくに頭も動かせないので下を見下ろせそうもない。
どんな力が君をこんなところまで来させたにせよ、今この瞬間にはその支配を失っている。だが、そいつは頭上で間違いなく君を待ち受けているはずだ。
先に進むしかない。どこに向かうのかも分からず、崖の斜面をさらに下っていく。

ほぼ川のそばまでたどり着く。水が谷底を抜けてびゅんびゅん通り過ぎながら、岩石にぶち当たって飛び跳ねる音が聞こえる。
君はここで何をしている?どんな風に踏み誤ってこんな場所までやって来た?君の使命は何だ?
突然何の警告もなしに、君は両肩を何者かに掴まれ、岩肌からもぎ取られた。
首をねじって周囲を見回すが何も見えない。ただ分かったのは、今君は空中にいるということだ!

目を閉じる。開けていてもいいことにはならないだろう。
翼の立てる音とともに身体が上昇していく。金冠ワシだろうか?
きっとそうだ。その羽ばたきを聞いていると、恐慌が薄らいでいく。
金冠ワシがここにいるのだ!秘密裏に君を助けるためだろう。君の命を救うため、姿を現してくれたに違いない。


【変化点】
・現在/最大体力:8/19→10/19(催眠)

【感想】
『吸血鬼の洞窟』のGD1-24でもあったのですが、冒険の舞台となる館や城から一時的に外に抜け出せるシーンが気に入っています。ちょっとした息抜きになりますし、俯瞰して戦略を見直すこともできるので。
Sorcery! 4_Screenshot_2020.10.03_14.06.38a.jpg
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