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S4-113 22日目:dImの塔で大混乱 [ソーサリー4:王たちの冠]

部屋のあちこちを手早く探る。妙に暗い。
何か面白いもの-色鮮やかなクモか、ひょっとすると汁気の多い苔とか-が見つからないかと、部屋の隅を念入りに調べる。
だが何も見つからない。

しばらくして、やや気分が沈んできた。
扉に目をやる。一つは君の後ろにあり、もう一つは前にある。
だが扉の数を数えようとした時、自分にそれができないことに気付く。
おそらく、一方の扉を見ようとすると、もう一つに背を向けることになり、目に見えないものは勘定に入れられないからだろう。
結局のところ、確信は持てないものの、ここには扉が2つありそうだと思うことにした。
一方の扉に向かおうとして、途中で注意を反らされる。身体を左右に動かすたびに、周りの景色もグラグラ揺れてしまうのだ。
立ち止まって、ただ身体を動かしてみる。次第に愉快になって、四つん這いになる。
眠るのに適した場所ではないが、足を組んで瞑想するにはもってこいだ。
一方の足を上にして足を組んでみて、次は別の足を上にしてみる。どちらのやり方でも実に快適だ。

無理やりもう一度立ち上がる。明らかに床に何かおかしなところがある。
その場に立ちつくして、足下の敷石の割れ目を注視する。
割れ目の先をあちこちと目で追う。割れ目は輪っか状になったり、分岐したり、また合流したりしている。
しばらくして、全ての石が一体になったかのような気がしてくる。
数分ほど観察を続けていると、割れ目に対する思い込みは消えた。
再び目を上げる。
呪文を唱えようと両腕を広げる。が、そのまま後ろに倒れ、くすくす笑いを始めてしまう。
残念なことに、君と一緒にこの場所を楽しんでくれる者はだれもいない。ひどく愉快なのに。
どうしてここを去らねばならない?この空き部屋は実に魅力的だ。
その場に立って2,3周クルクル回り、全方位の光景を楽しんでから倒れ込む。

向かいの扉へ向かおうと、もう一度試みる。だがすでに、どっちがどっちだか分からなくなるほど回ってしまっている。
とりあえず外に出ることにする。まるでエールを飲み過ぎたかのように頭痛がしてきた。

空に月が昇り、辺り一面が銀の光で包まれる。
東の岩の影の中、外の道は3本に分かれている。東の塔からは音楽が微かに聞こえてくる。
風が少し水しぶきを舞い上げ、君の顔にかかる。水が触れた箇所がヒリヒリする。
道から身体を乗り出して水を覗き込む。まるで無限の深みのように、暗く何も映っていない。
持っている玉石を一つ、水の中に落とすと、それは波紋すら残さず沈んでいった。
秘密のエネルギーで空気がパチパチと音を立てているような気がする。


【変化点】
・-玉石(1個)

【感想】
こういう分かりにくいシチュエーションは、訳す方も大混乱。
マンパン中郭の両翼にある中枢大学は、各塔に一つずつ呪文が割り当てられており、それに相当するイベントが発生します。
この塔は『dIm』ですが、対称の位置にある東地区の塔には、対抗呪文となる『KID』が割り当てられています。
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