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ソーサリー3:七匹の大蛇 ブログトップ
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S3-41 12日目:埋没した白骨を掘り返す [ソーサリー3:七匹の大蛇]

寺院に背を向ける。あそこはおそらく崩落寸前だろう!
古代の建物を後にした時、君は急にひどく咳き込んだ。
少し前には咳などしていなかった。もちろん平原はとても埃っぽい。だが、再び咳をして手を口に持っていった時、君は手の裏に鮮明な黄色い腫れ物が2つあることに気づいた。
手をじっと見つめる。これは黄死病だ!まず間違いなくあの老人が罹患していて、地下牢で君に抱き着いた時にうつされたのだ!
すでに身体がどんどん弱っていくのが感じられる。
君は目を閉じてスロフに祈りを捧げた。
すると奇跡的にも、君の手のみみずばれは消えていき、再び元の健康を取り戻すことができた!

やや上り坂の埃っぽい平原を横断する。曇り空を雲がどんどん流れていく。もうすぐ暗くなるだろう。
その時、何か白いものが灰色の砂埃からむき出しになっているのに気づく。
うっすらと埃の粒を被って見えるそれは、まるで白銀のようだ。何かがここに埋まっているのだ。
埃を払う。それは短く、くすんだ白色で、緩やかな曲線を帯びている。
その周りを掘り返すと、同じようなものが左右で1つずつ見つかった。土の中に平行に埋まっている。
しゃがんでもう少し掘ってみる。やがて、白色の短い棒が3本出てきた。
その瞬間、それが固く握りしめられた指の骨だと悟る。
指は上を差しており、あたかも土の中に立ったまま埋められたかのようだ。

そのまま掘り続ける。指の次に手首が、そして腕が現れる。まるで頭上に土が被せられる時にあがいて外に出ようとしたかのような姿勢だ。
深く掘り進むうちに、骨が皮に覆われてきた。最初は衣服の残りかと思ったが、錨と帆の入れ墨が入っていることから、どういうわけか土の中で保存された肌なのだと分かる。

今や君は真剣に掘り進んでいた。それはきつい仕事だった。
2,3分ごとに一息入れ、胴の下まで掘り返してから再び作業を止める。
頭は干からびた皮の球体だ。2つの灰茶色の眼球が眼窩の中で縮んでいる。鼻には金属の輪をはめ、髭がまだ残っている。上着の保存状態は良く、色褪せてはいるがボタンは無傷のままだ。頭には三角の帽子を被っている。
胴のすぐ上の添え木は、馬具の一種の残りか、もしくはこの人物の義足かもしれない。
上着をくまなく探したが、ポケットの中には興味を引く物は何も‐金貨1枚さえも‐見つからなかった。だが、首に小さな金属製の笛を見つけたので、それを持っていくことにする。
この人物の頭から帽子を取ったが、それは君の手の中でボロボロと崩れていった。
だが、もっと興味深いものが後に残った。薄い頭髪の下に、干からびた頭皮に別の入れ墨が彫られていたのだ。
入れ墨を念入りに調べる。2本の濃い線がVの字を形作っている。その上に別の線が交わった結果、逆向きの『A』の文字ができている。その文字の先端近くの内側に、『O』の文字とそのさらに内側に『X』の文字が黒く描かれている。
おそらく地図なのだろうが、もしそうだとしたら曖昧過ぎてきっと読み取れないはずだ。
穴の中から出て、ぞっとするような像をそこに立たせたまま立ち去る。

歩き続けると、地面が少し下りになってきた。太陽はほとんど沈み、空が深い紫色に染まってくる。じきに暗くなるはずだ。
急に右手の方から声が聞こえ、飛び上がるほど驚く。
周囲を見回すと、頭巾を被った7人の人影が車座になって地面に座っているのが見えた。奇妙な言葉を詠唱しながら、風変わりなゲームに興じている…。
信じられない思いで目をこする。彼らの姿はほのかに輝き、向こうが透けて見えるではないか。それに、少し前まで彼らはここにいなかったはずなのだ!


【変化点】
・現在/最大体力:15/17→14/17(穴掘り)
・+呼び子

【手掛かり】
・呼び子:簡素な真鍮製だ。

【感想】
この土中の白骨は旧世界で見つかりますが、古代世界ではここは湿地になり、足を踏み外して泥の中に沈んだ犠牲者の遺品を見つけるイベントがあるので、この白骨はその成れの果てだと思われます。もちろん、主人公も油断すると同じ目に遭ってゲームオーバーになる場合があります。
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↑黄死病も癒してくれる女神スロフ。聡明・高貴で弱者の味方ではあるものの、怒ると怖いらしい。
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S3-42 12日目:七精霊の正体 [ソーサリー3:七匹の大蛇]

彼らの内の一人が頭を上げて君をじっと見つめた。それから君の名前を呼ぶ。「我らはお主をずっと待っていた。」そいつがささやきかける。「思ったよりも早く着いたな。我らは七精霊。こちらへ。我らに加われよ。」
君は天空を見上げた。だがそこには何も見えない。変だな。
星が全く配列しない場所があるという噂は聞いたことがあるが、これまで目にしたことはなかった。
この魔法の空白地帯のど真ん中で、彼らが君に手招きしてくる。
用心して近づく。彼らは何者だろう?どうやって君の名前を知ったのだろう?助言をしてくれるのだろうか、それとも彼らが被ったどくろの仮面が示すように危険な存在なのだろうか?
君が近づくにつれ、精霊達が地面から立ち上がる。互いの身体を通り抜けながら、そして手を取り合って君を取り囲みながら、音を立てずに宙を滑っている。
「警戒するのは理解できるが、」一人がささやく。いや、声を合わせて全員が喋ったのだ。「我らを恐れることはない。」
「どうやって俺を助けてくれるんだ?」
「知恵を授けよう。我らが知る呪文を唱えれば、あらゆる害からそなたは守られるであろう。」
「その呪文を教えてくれ。」
精霊達が君の周りで踊り始める。一糸乱れぬ斉唱にもかかわらず、君にはその言葉が理解できない。
「繰り返せ、」彼らがささやく。「我らとともに唱えるのだ。」
理解できない言語の言葉を繰り返すのは難しかった。最初の2,3行でつまづいてしまう。
『Arbil Madarbil…』
彼らが詠唱するにつれ、君は頭上の空に星が姿を現しつつあるのに気づいた。魔法だ。
「mAG!」
君が呪文を唱えると、魔法防御のベールが君の周りでちらちら揺らめいた。
『Arbil Madarbil…』
詠唱がもう一度繰り返される。防御の呪文が自分の身を守ってくれると信じ、今度はもう少し進める。
『Arbil Madarbil,
 Ar affar arcrye…』
『Ar affar arcrye…』
次に繰り返した時には、もっと先に進められた。それでも君には、何と唱えているかまだ理解できない!
『Arbil Madarbil,
 Ar affar arcrye,
 Arbil Madarbil,
 Noay dol'lo mine.』
静寂が辺りを覆っていく。奇妙で不自然な静けさだ。何かが来つつある…。
『Noay dol'lo mine…』
詠唱をもっと大きな声できっぱりと唱え終わる。空で雲が激しく揺れ動き始める。
やがて静寂を破り、稲妻が七精霊が立っていた場所に突き刺さった。
光が収まった時、彼らの姿は消えていた!
視線を上げると、頭上の空が裂けつつあった。今や空一面に目が広がり、それが開いていく。手で鷲掴みにされて引きずられるような強い力を感じる。巨大な蛇が君の背後のもやの中から立ち昇ってくる…。
だが、君の防御の呪文が君を守ってくれている。少なくとも今のところは!
大蛇が大きく顎を開くと、君の周りの光景が凍り付いたように静止していった…。
「JIG!」
星を探り、魔法を束ねてから、竹笛を取り出して奏で始める。こんな恐怖に満ちた場所でその調べは弱々しく微かだったため、君の心は沈んだ。こんな強大な敵を支配できるとは思えない。
だが驚いたことに、大蛇の頭が旋律に合わせて動き始めたではないか。君の奏でるリズムがこの化け物を縛っているのだ!
演奏を続け、大胆にも大蛇を足元まで呼び寄せる。その頭は君の前でだらんと垂れ下がり、君の音楽の調子に合わせて左右に揺れている。
そいつに質問をしようと、君は唇から竹笛を離した…、と同時に呪文はすぐに解けてしまった。
「定命の愚か者め!」そいつが甲高い声であざける。「お前は魔法から身を守れるようだな。だが、時の牙には通用せぬぞ!」
そう言うと、大蛇は光の速さで君の剣をすり抜け、君の腕に牙を深く埋め込んだ…。


【変化点】
・現在/最大体力:14/17→13/17(魔法)

【感想】
七精霊の呪詛をどう訳すか悩んだのですが、アプリ版はリーブラの存在が希薄なので、『ラブーリミガメ』ではなく(笑)、主人公にとってただ難解なだけの言葉の羅列ということにしてそのままにしました。原作でも大変不吉なこの呪文、当時罠にハマった時の動揺は今でもトラウマのように覚えていますが、今回もそれと同じくらい恐ろしい結果をもたらします…。
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S3-43 12日目:死を垣間見るも、九死に一生を得る [ソーサリー3:七匹の大蛇]

剣を振ろうとするものの、その重みに耐えかねて仰向けに倒れてしまう。いつの間にか君の両腕は、もう剣を持ち上げられそうになくなっていた!
そんなはずはないと自分の身体を見下ろすと、君の両足はすっかり細くなり、両手や胴体は痩せこけて骨と皮だけになっているではないか。顔に手をやると、髪はごっそり抜けていき、肌はしわだらけになっている…。
大蛇が嘲笑する。「時の顎からは決して逃れられぬ!」そいつの声が轟く。
呪文を唱えようと天空を見上げる。だがもう星は見えない。君の目はかすんで焦点が定まらなくなっていた。しかも水の中にいるかのように暗闇が広がっている。
君は地面に倒れた。尻の骨が折れた音がして、骨盤が潰れる。大蛇が近づいてくる。
君は叫ぼうと口を開けたが、抜けた歯が地面に飛び散っただけだった。次の瞬間、君は目が見えなくなり、さらにその次には完全な骸骨となり果てた。

骨だけの眼窩を通して、なすすべなく凝視する。
今や君はただの冷たい骨だ。
だがその時、風が再びそよいだ。雲が後退し、平原が晴れていく。
深い安堵のため息をつく。身体が元のように若返っていくのを感じる。骨は強くなり、肌が引き締まる。君を死へと引き寄せたものが何であれ、君はその手から解放されたのだ。
振り返ると、巨大な影が地面を飛び立ち、北東へと去っていった。そいつが巻き起こした突風で地面になぎ倒される。
それは飛びながら奇妙な航跡を残していった…。
フラフラとよろめきながらも、この呪われた地から生きて出られることをありがたく思う。

平原をゆっくりとした足取りで出発する。だがしばらくして、埃っぽく固い地面は海綿のように柔らかくなり、悪臭の立ち込める深い湿地で腰の高さまで生い茂った草の間を進むことになった。
魔法防御のベールがチカチカと明滅し、それから消える。
また夜が始まった。眠る場所を見つけるべきだろう。
足下の地面はぬかるみに変わり、歩くたびに指2,3本分は沈んでしまう。濃厚な腐敗臭が辺りに漂っている。
湿原は陰気な灰色でどこまでも続き、まるで囚人にあてがわれた容器の中の泥水のように、バドゥーバク峰とイルクララ岳の間に広がっている。
丈の長い草が冷たい風にざわざわと揺れている。あらゆる物が水の下にあるかのように揺らめいている。
どこか近くから、何かがぶつかり合う音と叫び声が聞こえる。だが君には何も見えない。
君は剣を抜いて両側の地面を突き刺した。少しは浅い場所もあるが、多くはかなり深くまで沈んでしまう。ここの地面はどう見ても不安定だ。
この先の地面がもっと固くなるよう祈りながら、君は進み続けた。

沼地がよりしっかりした不毛の大地へと取って代わった。そこは、少し前にあの七精霊がいた場所だった。
だが今は無人で誰もいない。


【感想】
時の大蛇に襲われて死んだはずが、奇跡的な力が働いて時間が巻き戻されたため、主人公は復活を果たしました!これぞ、不利な選択も可能になったアプリ版の真骨頂!
なお、選択肢次第ではここで時の大蛇を倒すこともできますが、今回はあくまで前哨戦ということで。ヒーローものでよくある、ライバルやボス格との最初の遭遇では一敗地にまみれるというやつですね。ブラッドソードのリプレイでも、五侯のマグス達には道中散々苦しめられました。
この七精霊イベントは旧世界時代に発生しますが、古代世界時代にとあるアイテムを持って来て隠し呪文を唱えると、最大体力が大幅に増やせます。
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↑時の大蛇の飛んだ跡は古代世界に変化!
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S3-44 12日目:沼ゴブリンから巻き物を譲り受け、再会したロラグに見せる [ソーサリー3:七匹の大蛇]

再び北に引き返す。足元の平原が水浸しになり、沼地ができている。月が昇り、辺りを銀色の光で満たす。
突然、騒々しい叫び声や水を跳ね散らす音が近くのヨシの茂みから聞こえてくる。
君は声が近づいてくるのを待ち受けた。
やがて、その音の主が沼ゴブリンだと分かる。連中はまるで何かから逃げているかのように、息を切らせて空き地に駆け込んできた。
「RAp!」
荷物からかつらを引っ張り出して頭に載せてから、呪文を唱える。ゴブリンの耳障りな声が理解できる言葉へと変わる!
「こいつは何者だ?」最初のゴブリンがしゃべる。
「お前達と戦うつもりはない。」君が答える。君が彼らの言葉を理解できるだけでなく話せると知って、ゴブリンどもはほとんど飛び上がらんばかりに驚いた!
「あんまり時間がない。」2番目のゴブリンが言う。「俺達は逃げなきゃならねえんだ!」
「何から?」君が尋ねる。
「恐ろしい大蛇に追われててよ、」1匹目が返す。「だがな、俺達がどんなに速く走っても、奴はいつも先回りしてやがる。俺達が何をするか毎回知ってるみてえなんだ。」
「そいつは何故お前達を追っている?」
奴らが困惑して首を振る。「魔女ブリアに会って以来追われてるんだ。」巻き物を振りかざしながら1匹目が言う。「あの婆さんはこの巻き物があれば俺達は助かると言ったんだが、実際はこの有様さ!」
「それが何であれ、大蛇はこの巻き物を恐れているんだ。」2番目のゴブリンがうなずく。
「ここにいるのはどの大蛇だ?」
ゴブリンには君の質問が理解できなかったようだ。「どの、だと?こんなの1匹でも十分酷いっていうのにか?そいつは俺達が何をするか決める前に、俺達の動きをもう知ってるんだ!」
「その巻き物を俺に寄越せ。」君が命じる。「さもないとお前達の命をもらう。」
ゴブリンどもが互いの顔をおぼつかなさそうに見やる。「この巻き物だけが俺達の希望なんだ。」1匹目が言う。
「俺は魔法使いだ。その巻き物を読んでやろう。」
奴らが互いに顔を見合わせてからうなずく。「やってみてもよさそうだな。」1匹目が言う。巻き物を手渡すと、連中は後ずさった。まるで君の足下の地面に穴が開くとでも思っているようだ。
もちろん、何も起こらなかった。巻き物を開いて眺めたが、あいにくそれは君には理解できない言葉で書かれていた。君の呪文をもってしてもだ。
君はゴブリンどもにうなずくと、巻き物の礼を言った。
「俺達は先を急ぐぜ。」1匹目はそう言うと、仲間に合図した。沼地を抜ける道を選び、その場を離れていく。君は脇にどいて連中を行かせてやった。
彼らはネズミのような速さで駆けていった。

唐突に湿地の端にたどり着く。
平らな地面によじ登る。ここで寝るのは愚かな行為だろう。雨風にも動物にも無防備だからだ。場所を替えるべきだ。
その時、急に周囲が静まり返る。夜の空気そのものが静止している。
遠くから声が聞こえてきた。
「そこにいるのは誰だ?」君が呼び掛ける。
「ごきげんよう、」老人の声が返ってくる。自己満足しているような声音だ。「バクランドは我が麗しの街と同じくらい親切に、お前をもてなしているだろう?」
声の正体を悟るのに少し時間がかかった。カーレの魔法使い、ロラグだ!
「これは夢に違いない。」
「いいや、」声が答える。「そう思うかもしれぬが、そうではない。」声がこちらに近づいてくる。
「あんたはここで何をしているんだ?」
「お主が魅力あふれる我が街を救ってくれたように、わしもお主を助けてやろうと思ってな。理解できぬ文章を抱えているのであろう?わしなら助けられるやもしれぬぞ。」
「どうしてそれを知っている?」
「そうか、当たりか!」魔法使いが声を上げる。「遠見は当てにならぬからな。さて、それでは。」
君は自分の指が何かを取ろうと開いていくのを感じた。「そいつを見せよ。」
君の手がゴブリンからもらった巻き物を引っ張り出すと、目が勝手に文章を追い始めた。
なすすべなく、読み続ける。
「ふむ、」魔法使いがつぶやく。「来て正解じゃった。」
君の指がひとりでに持ち上がり、紙を軽く叩く。
「大変興味深い。」彼が結論を下す。「大いに価値がある。」そこで声は不意に消えた。
「何て書いてあったんだ?」君が呼ばわる。だが魔法使いの存在はすでに消えていた。君は再び一人きりになり、何ら知識を得られなかった。
仕方なく、歩き続けることにする。


【変化点】
・+ゴブリンの巻き物

【手掛かり】
・ゴブリンの巻き物:何か書き付けられているが、君には読めない。

【感想】
七精霊に続き、時の大蛇の影がちらつく不穏な状況。この沼ゴブリンと遭遇して巻き物を入手できるのは古代世界時代の湿原のみです。
アプリ版では、フェネストラとロラグ(第2部でロラグに従ってゴブリンを撃退した場合)が巻き物の秘密を解き明かしてくれます。
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↑旧世界のクラッタバク平原やスナッタの森は、古代世界ではやはり湿原だった(S2-83)。
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↑その名は、原作にも出てきたヴィシュラミ湿原。
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S3-45 12日目:嵐が残した傷跡 [ソーサリー3:七匹の大蛇]

上ったり下ったりしながらも、歩調が安定してくる。空には星があふれ出ている。
特徴のない風景は君の興味を何ら引かないが、遠くの方に深い森林の端が見える。
冷たい風が通り道を吹き抜け、君は身体を震わせた。
マントをしっかりと身体に巻き付けて歩き続ける。
少しして、さらに一陣の突風が吹き付け、ほとんど仰向けに倒れそうになる。
空を見上げると、黒雲が集まり、雷鳴が轟いている。だが東も西も空は晴れたままだ。君は嵐のど真ん中にいるのだ!
もし嵐が近づいているのなら、風雨が強くなる前に避難場所を探した方が賢明だろう。
雷鳴が大きくなってきた。岩の割れ目を探して目を走らせる。
岩のひさしを見つける。そこに駆け寄って中に潜り込み、マントを掛けて覆いをする。
だが空は暗いのに、雨は降ってこない。代わりに風が強まり、まるで君を避難場所からほじくり出そうとするかのようにうなりを上げてくる!
君は荷物を引っ掴むと、身体の下に置いた。近くの石が持ち上がり、君を地面に打ちのめす。
他にできることは何もない。君は座ったまま、震えて血を流しながら嵐が過ぎ去るのをひたすら待ち続けた。

ついに嵐が過ぎ去り、静けさが耳の中でこだまする。耳をつんざくような気さえする。
再び立ち上がる。平原は薙ぎ払われ、前以上に平らで特徴のないものになっている。
歩みを再開する。その時、ブーツの先が何かに当たる。
見下ろすと、平原の滑らかな岩の表面に長く深い傷が入っている。それは北東から南西に向かって、4歩くらいに渡って走っている。その最後の方には、別の傷が最初の傷から離れていく方向に刻まれている。
それをたどっていくと、これが『V』の字を成していると気づく。
真ん中には3番目の傷が水平に走っている。こんなもの、以前にはなかったはずだ!
この岩は焦げている。稲妻に打たれたのだろうか?
ここで立ち止まっているわけにはいかない。別の文字を見つけるまで、岩の左側に回り込んで歩いてみる。
岩棚の端を見上げてみるが、何も見つからない。
『V』の字の下を探る。ひさしの付け根には次の岩の層があるが、そこにも何も見当たらず、ただ砕けた塵と焼け焦げた草があるだけだ。
左の方に歩いていくと、垂直に走った別の傷が見つかった。それまでは氷河で生じた割れ目だとほとんど信じそうになっていたが、次に見つけた傷はその考えを一掃してしまった。
垂直の傷のそばにあったのは、少し斜めに走ってから半円に描かれた曲線だった。その弧はあまりに完璧過ぎ、自然に生じたとは到底思えない。力強い爪で岩に深く刻まれたひっかき傷だ。
傷の向こう側に回り込み、別方向から眺める。
すると、傷の込められた意味がたちまち理解できた。今までは誤った方向から見ていたのだ。これらは『AIR』の文字だったのだ!
岩に刻まれたこの文字は嵐によって残されたのだろうか?それとも、あれは気の大蛇そのものだったのだろうか?
ここにはこれ以上何も見つからない。再び平原に目を向けて、旅を続けるとしよう。


【変化点】
・現在/最大体力:13/17→11/17(嵐)

【感想】
前哨戦再び。この嵐の中を強行軍したり避難場所から逃げ出したりすると、大雨が降ってきて、水に弱い持ち物(食料や呪文書以外の紙)を全て失ってしまいます。最悪、気の大蛇の放つ稲妻に打たれて即死することも。恐るべし、大蛇のパワー!もっとも、選択肢によってはここで倒すことでもきます。
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S3-46 12日目:クラッタマンを懐柔して夜襲をやり過ごす [ソーサリー3:七匹の大蛇]

緩やかな坂を上り、前進を続ける。星が消え始めてきた。
暗闇の中、地面に刺さった大きな柱に突き当たりそうになる。
柱を背に腰を下ろす。遮蔽物もなくどの方向にもむき出しで、快適とはいいがたい場所だ。だが、もう遅い時刻である上、夜通し歩いたのでは疲労困憊になってしまう。
幸いなことに空腹ではない。
君は身体を横にすると、様々な問題を忘れようと努めた。背負い袋を枕に、断続的に寝返りを打つ。

近くから酷い臭いと野犬のようなうめき声がする夢を見る。
はっと目を開けると、棘の生えた木の棍棒が君の頭上に振り上げられるところだった。
右に身体を投げ出す。影のような人影とぶつかり、そいつはうなり声をあげて後ろによろけた。
跳び起きた君は、背の高い3人の人物に包囲されていた。そいつらはたくましい腕と醜い顔をしている。
「おい、」君が話し掛ける。「俺を襲うつもりなら、お前達を返り討ちにしてやるぞ。」
だが連中はただうなるだけで、それが言葉だとしても会話が成り立ちそうもない。
奴らは動物の毛皮を身に着け、間に合わせの棍棒を武器にしている。一人は首にお守りをしている。それは黒っぽい粘土でできているが、中央部は微かに金色に輝いている。
そいつらが君をにらみ返す。少しは知性がありそうだが、何もしゃべろうとはしない。
「gOD!」
身体の周りに、思い描いたように星を集める。すると、相手の首飾りがまばゆく輝き始めた。君の思った通り、あれは金の装身具だったのだ!
そいつらは前進を止めた。怒りの表情が柔和なものに変わっている。
一人がお辞儀をしてひれ伏すと、別の一人は首飾りを外して君に寄越してきた。
首飾りを受け取る。外周は安っぽい粘土だが、中央の装身具は見事なものだ。君はすぐに粘土を取り除いて、装身具を荷物に加えた。
贈り物を気に入ってもらえたことにクラッタマンは満足したようだ。めでたそうに、自分の頭を棍棒でどやしつけている。
さらにもう数分ほど費やして、彼らとの会話を試みる。だがそれも無駄に終わった。彼らには知性というものがほとんどなさそうだ。
立ち去るように身振りで合図する。連中はうなずいてお辞儀すると、暗闇の中に消えていった。
横になり、また眠りにつくことにする。

朝になり、立ち上がる。
柱については、松か何かの真っ直ぐな木を切って表面を砂で磨いて滑らかに仕上げていることが、朝日の中で見て取れる。節はなく、取っ手や握りの類もないが、真上に平らな足場だけがある。
以前君が食べたものとよく似ている苔が、柱のそばに生えている。
それを集めて口に入れると、ずいぶん気分が良くなった。
周囲を見渡す。だが、平原には目ぼしいものは見当たらない。もちろん、柱の天辺からならもっとよく見えるだろう。
どこか近くから、歌声が聞こえてくる。


【変化点】
・現在/最大体力:11/17→13/17(睡眠)→16/17(苔)
・+金の装身具

【感想】
今回の時間縛り攻略で1,2を争うシビアな調整箇所が、クラッタマンの夜襲をこの地点で発生させることでした。イベント発生のためにはクラッタバク平原で夜に寝る必要があるのですが、睡眠時間(=時間のロス)を最小限に抑えるため、夜明け寸前にこの柱のある場所にたどり着いてから寝るようなルートを構築しました。そうすることで、夜襲とこの地点のイベント(朝~夕方限定)の間の睡眠時間を限りなく短くしています。主人公は寝不足で大変ですが。
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↑ここから東の方角にはクラッタマンの村があり、そこでも最大体力が増えるイベントがあるのですが、今回はやっぱりスルー。
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↑こちらが所持していなくても、相手の首に掛かっているので魔法が使えます。
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↑バクランドに来てから4日目の夜明け。
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S3-47 13日目:柱の上の隠者と語らう [ソーサリー3:七匹の大蛇]

歌声を聴き続ける。どこかかなり近くから聞こえてくる。
地面に立つ柱がわずかに視野に入るのみで、全方位を見渡せるが、視界には誰もいない。
姿の見えない生き物がいるのだろうか?
「そこにいるのは誰だ?」向きを変えながら呼び掛ける。「姿を現せ!」
少しして、頭上の足場の端からぼさぼさの顔が出てきた。
「お前さんこそ何者じゃ?」気難しそうな声だ。「わしが歌っておったのが聞こえなかったのか?」
「どうやってそこまで登ったんだ?」君が尋ねる。「それに、どうやって降りるんだ?」
「わしが降りるつもりがあるように見えるとでも?」彼が答える。
「そこから何が見える?」君が尋ねる。
「未来と過去じゃよ、」手から手に目を移しながら隠者が答える。「皆一斉にくっついて離れ、幽霊どもがさまよう。わしらの誰も、そうなることなど信じぬだろうがな。」
「それはどいう意味だ?」
男が唾を吐いた。距離があったので、君にはそれを避ける時間があった。
だが、それは例え話のつもりだったのだろう。「万物が落ちるように、」彼が言う。「全ての過去は未来を生み出さねばならぬ。そういった類のことじゃ。」
「もっと教えてくれないか。」君が続ける。
男は返事をせず、後ずさって身を引いた。だがしばらくして、足場から手が突き出され、何かが地面に落ちてきた。それはメダルだった。
「これを俺に?」
「お主は魔法使いじゃろう?上がって来るといい。」少し間が空く。「本当に魔法使いじゃろうな?」彼が言い足す。「さもないと、わしは二度と降りられなくなってしまうわい。」
メダルを手に取る。特別なことは何も起こらない。
「さあ、来なされ。」身振りを交えてそう告げると、男は姿を消した。
土埃が無人の平原でつむじを巻いている。
手の中でメダルを裏返す。そこには宝石がはめ込まれていた。メダルには緩い鎖が繋がっている。それなりの値打ちはありそうだ。
「ZEN!」
魔法を編み出すと、メダルは輝き始め、君の身体はゆっくりと宙に持ち上がっていった…。

今や君は地面を離れている。北の方角には霧に包まれた深い森が広がっている。

柱の天辺まで浮かび上がった。
男はもぞもぞ身体を動かすと、君に降りてくるよう促した。それから、君からメダルを取り戻す。
「やはり、お主は魔法使いじゃったな、」彼が言う。「そう思っとったわい。」
「ああ。」
「それなら、ここはうってつけの場所じゃ。」彼が足場に向けて手を振る。「わしの高巣にようこそ。」
「でも、何故この柱の上に?」君が尋ねる。
「ここは高い。世界を斜めに見下ろせるし、」彼が答える。「この地を覆う幾重にも重なった呪いも見通せる。どの場所も織りの下手な靴のようにほつれておる。」丸めた手を重ねて説明する。
そしてもっと分かりやすく付け加える。「ここからだとよく見えるんじゃ。」
「この地に何が起きた?」森を眺めながら君が尋ねる。不毛の平原に目を移すと、西の方の埃っぽい荒野が思い出された。
司祭がうなずく。「実に奇怪な話じゃ。」彼が答える。「ここはかつてイシュタラと呼ばれておったが、それが破壊されたのじゃ。それも謎に満ちた呪いによってな。まるでその存在が忘れ去られたかのように、大地の一部は消え失せてしもうた。」
「大魔法使いの仕業か?」
驚いたことに、司祭は首を振った。「それはあり得ん。」
「なら一体誰が?」
「それは誰にも分からぬ。自然に起こったのやも-まあ、そうではないと思うがの。」彼が首を傾げる。「いやわしが思うに、数千年前に誰かが、あるいは何かがこの地にやって来て、わしらから奪っていったような気がするんじゃ。だが、それが誰にせよ何であるにせよ、それはもう死んで久しかろう。」
彼は腰布の下をぼりぼりと掻く手を止めた。「それで、」彼が尋ねる。「ここは気に入ったか?」
「ここにいると孤独で気が滅入る。」
彼がうなずく。「そうともそうとも、その通りじゃ。」
君は体重が両肩にかかってくるのを感じた。足場の上に着地する。魔法が切れたのだ。
「俺をここから降ろせるかい?」君が尋ねる。
彼が首を振る。「いいや。」彼が答える。「もし魔法が切れたなら、お主は途方に暮れるじゃろうな。」
「もう一回メダルを貸してくれ。」
彼が首を振る。「わしにはそれが必要なんじゃ。」
「それなら別の呪文を試すさ。」
またしても彼が首を振る。「この柱はぴったりの呪文を呼び寄せるためにあるんじゃ。他に使える魔法は見つからんじゃろうて。もちろん、他の要素も加わってくるがな。」


【感想】
原作にはないイベント。会話の進め方によっては、今回のような世界背景以外にも、大蛇の居場所や弱点が聞き出せます。メダルだけもらって立ち去ることも可能ですが(笑)。
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S3-48 13日目:怪鳥に拉致される [ソーサリー3:七匹の大蛇]

「ところで、7匹の大蛇を知っているか?」君が尋ねる。
彼がうなずく。「ここから色々と目にした。あの翼の生えた獣が受けた使命は、お主を貪り食い、骨をすりつぶし、アナランド王の面前でそれを吐き出すというものじゃ。」
その時、北方の森で木々が二つに割れ、そこから巨大な鳥が飛び立つのが見えた。そいつの爪が陽の光を受けてギラリと煌く!
君は支離滅裂な言葉を叫んで、巨鳥を追い払おうとした。隠者の司祭も悲鳴を上げる。
だが次の瞬間、隠者の姿はかき消え、巨鳥はゆっくりと飛び去った。
君はただ一人残された。足場の上には他に、巨鳥が男を鷲掴みにした際に飛び散った血が数か所と、あの宝石をはめたメダルがあるだけだ。
メダルを自分の首に掛ける。彼が最初に柱に登った方法も君と同じだったのだろう。
足場の端に移動して飛び降りようと身構える。長い距離がありそうだ。
その時、遠くの森の上に暗い影が現れた。
やがてそれは鳥の形となって急降下してくると、君を鋭い爪で空中に掴み上げてしまった!

巨大な翼が君の上でしなる。君は身体をねじってもがくものの、安全に降りる方法はない。眼下の景色が、平原から絡み合った深い森へと変わっていく。
奴の細い足を掴んでよじ登ろうとするが、脇腹を掴む爪から抜け出せない。
だがそのうち、君の肉に食い込んだ爪が段々ずれてきて、君は落ちそうになった。
急いで剣を抜いて、奴の身体に突き刺そうとする。
だが間に合わなかった。君は宙に投げ出され、林冠に向かって落ちていった…。

木々で減速されつつ、頭から地面に突っ込む。
奇跡的にも、君はこれだけの試練にもかかわらずほぼ無傷だった!

君の前を赤い小さな蛇が横切っていく。
立ち止まって観察する。蛇の背中は切り傷であばたになっている。まるで深手を負っているかのようだ。
蛇も君を見返してくる。だがそいつは再び頭を垂れると、身体をくねらせて道を下り始めた。
竹笛で数音奏でてみる。だが、君には蛇使いの能力はなさそうだと分かった。
剣を抜いて、蛇を串刺しにしようと試みる。だが蛇の動きはあまりに速く、剣の間をスルスルと抜けると、葉の間に姿を消してしまった。
蛇にしてはやけに高い知性がありそうだ。蛇は一本の木の根元にたどり着くと、幹に巻き付いた。
君が見守るうちに、蛇は幹を登っていく。しばらくすると、そいつの頭が枝から垂れ下がり、君を見つめてきた。
枝の赤い紐をちらりと視野の端に収めながら、木に近づく。
突然、あらゆるものが炎に包まれた!
飛びすさる。だが、炎は燃え上がった時と同じくらい唐突に消え去った。後には真っ黒に焦げた木が残された。
枝を見上げると、赤い蛇と目が合った。今やその大きさは10倍に膨れ上がり、背中には炎の翼が生えている。だが翼には穴が開き、切り傷であばたになっている。身体にも深い傷跡が走っている。
君は衝撃と恐怖で目を見張った。
「また会ったな!」蛇が声を発した。
こいつは火の大蛇だ!


【変化点】
・現在/最大体力:16/17→14/17(怪鳥の爪)
・+宝石をはめたメダル

【感想】
この怪鳥は少なくとも2羽いるのか、柱上の足場をすぐに立ち去らないと、隠者からさほど間を置かずに主人公もさらわれてしまいます。ちなみにスナッタの森の北部のとある場所に行けば、怪鳥が食べ残した髭などが見つかります…。それにしても、何故主人公がたまたま訪れたタイミングで襲われてしまったのやら。
隠者にして司祭のこの人物、やはり聖なる力を持っているのか、水の入った水筒を彼に勧めると、お礼に水を聖水へと変えてくれます。
そしてついに、火の大蛇と再戦!原作ではその厄介な炎のため無傷では済みませんでしたが、今回は果たして?!
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S3-49 13日目:火の大蛇を討ち取る! [ソーサリー3:七匹の大蛇]

「SSS!」
蛇の指輪を掲げて呪文を唱える。大蛇はしゅうしゅうと騒々しい音を発して応じた。君の意思に支配されて怒っているのだ。
呪文が続く間、君は大蛇に情報を要求できる。
「愚かな冒険者よ!」そいつが叫ぶ。「指輪は貴様を俺の復讐から守ってはくれぬぞ!」
「お前は俺にどんな助言をしてくれるんだ?」
火の大蛇が身もだえする。君の問い掛けに答えたくないのだ。だがついにそいつは吐き出すように言った。「スログの食料庫のものは一切口にするな。」
「誰が俺を助けてくれる?」
槍で突かれたかのように、大蛇が身体をくねらせる。「スナッタの森に隠れ住む魔女フェネストラだ。」大蛇が答える。「あやつがそのつもりになれば、俺達は皆倒されてしまう。」大蛇が吐き捨てるように言う。「貴様と会う前に死んでくれるとよいのだがな。」
火の大蛇が甲高い声で叫ぶ。「だがこの助言は貴様の役には立たぬ。貴様がここを立ち去ることはないのだからな!」
呪文の効力が切れた。
剣を背中に吊るして木に登る。大蛇は用心深く君を見張っている。
あと一息で剣の届く距離だ。
とその時、そいつは木から飛び降りて、地面に着地した。
君は砂の入った袋を取り出して、中身を奴の上にぶちまけた。
すると、大蛇の火はたちまち消えた。砂がそいつの皮膚に入り込み、翼がボロボロと崩れていく。
君も木から飛び降り、剣を抜く。

<第1ラウンド>
大蛇が君に向かってくる。同時に、炎がぱっとそいつの身体を包み込む。奴の鱗に覆われた皮を深く切り裂こうと、剣を高く掲げる。
短剣のような牙をむき出して、火矢のようにそいつが飛び掛かってくる。奴の鱗の間から青い炎がほとばしる。

<第2ラウンド>
君の唯一の希望は攻撃を続けることだ。君は一歩も引かなかった。
素早い一刺しが大蛇の鱗を貫く。火の大蛇の目が石炭のように暗くなり、困惑して問いかけるように君を見上げる。ついに奴は死に、くすんだ殻となった。

後ずさって額をぬぐう。
手にした剣が重い。だが足取りは軽く感じられる。大蛇のうちの1匹を退治したのだ!すぐに残りも倒せるだろう。
木々の間を抜けて移動することにする。


【変化点】
・-砂(1回分)

【手掛かり】
・スログの食料庫:君は助言を受けた。「スログの食料庫のものは一切口にするな。」

【感想】
原作では最初に月の大蛇を倒すことがほぼ決まっていましたが、アプリ版ではどれからでも倒せます。
とはいえ、火の大蛇は原作と同様に、バドゥーバク平原やスナッタの森に出没するため、倒す順序は早い方になると思います。
以下、妄想。
火の大蛇「俺を倒したくらいでいい気になるなよ…グフッ」
水の大蛇「火がやられたか…」
地の大蛇「ククク…奴はマンパン大蛇四天王の中でも最弱」
気の大蛇「人間如きにやられるとは大蛇のツラ汚しよ」
月の大蛇「フフフ…どうやら我ら二大幹部の出番のようだな」
陽の大蛇「我が炎の威力を見せてやろう」
時の大蛇「真の地獄はこれから始まるのだ…」
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↑砂のせいで弱体化した火の大蛇。
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↑大蛇を倒した地点には赤いバツ印が。
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S3-50 13日目:アリやスナッタキャットに咬まれまくる [ソーサリー3:七匹の大蛇]

木こりの斧を振るって、うっそうと茂る木々の間の道を切り開く。
木の葉越しに太陽を覗き見ながら森を抜けるのは楽しいものだ。変わった木や草が並び、時々枝でさえずる鳥を見かけたりもした。

道を外れ、食料探しをするために立ち止まる。
頭上の木立に鳥の巣を見つける。近くの岩の上によじ登り、巣を覗き込む。卵が1つと、まばゆい黄色の鳥の羽根が数枚ある。
近くの茂みがカサカサと音を立てる。
巣からそっと卵を取って、荷物の底に慎重にしまう。例え生でも食料になるだろう。

次に地面を探り、玉石を数個と小さな砂山を見つける。
砂を手ですくい上げる。だが、砂と思ったそれはアリの巣だった!
数千匹の怒り狂った赤アリが君の手首に群がり、咬みついてくる。
毒薬の瓶の蓋を開けて、中身をアリに振りかける。
効果はすぐに表れた。アリがしなびて滴のように君の手から落ちていく。

突然、目に見えない何かが近くの藪から飛び出してきて君を転ばせた!
君が反応する前に、それは君の肩に咬みつき、君を木立の方へ引きずっていく!
「LAW!」
天空の星に手を伸ばして呪文を形作り、そいつの精神を支配しようと試みる。
呪文が働き、すぐに君は解放された。
そいつに姿を現すよう命じる。
すると、その姿がゆっくりと見えてきた。こいつはスナッタキャットだ!
呪文が薄れてきた。そいつは自分の姿が見えていることを悟ると、吠え声を上げた後、木々の中に駆け込んで姿をくらませた。
立ち上がって周囲を見回す。落ち葉の腐った臭いが君の鼻をつく。
目を閉じて女神に祈りを捧げてから、歩みを再開する。

太陽が低くなり、空気が冷たくなってきた。
ねじくれた古木が君にのしかかってくる。アリアンナに会った時、君はシャムタンティの丘の森を探検したが、ここに比べればあれは単なる雑木林でしかない!
スナッタの森は古くからあり、迷路のように入り組んでいる。そこを抜ける道はなく、くねくね曲がった道と行き止まりがあるだけだ。この森にどんな秘密が隠されているか知る者が、誰かいるのだろうか?

何かが前方の木々の間に見えてきて、やがて君は空き地のような場所に出た。
そこには石造建造物が地面にそびえ立っていた。塔ではなく、巨大なアーチの橋桁だ。誰がこんな途方もないものを建てたのだろう?それもどのくらい昔に?
橋桁に近づくにつれ、木々はまばらになり、代わりにツタやツルが砕けた石の周囲を覆っている。

道が分かれている所まで来た。
石柱をよく見ようと首を伸ばす。それはレンガでできており、一つ一つは通常の大きさだが、数千もの数が積み上げられてできている。
幅は木よりも広くはないが、高さは森で一番高い木の3倍はある。ほとんど見えなくなりそうな高さの所でそれは曲がっていき、アーチ状に分岐している。だが、アーチは途中から崩壊しており、この橋桁だけが唯一現存している。
この石柱は登れるかもしれない。あるいは、木々の間に何本か続く小道をたどるかだ。

興味をそそられた君は、レンガの柱に近づいた。
登れそうか確かめる。石は摩耗しているがあばた面になっており、手掛かりになりそうな穴がたくさんある。だが、剣を持っては登れなさそうだ!
君は剣帯を外すと、大きな葉っぱで隠して柱の基部にきちんと置いた。
さあ、登るとしようか。


【変化点】
・現在/最大体力:14/17→11/17(アリの咬みつき)→10/17(毒薬)→7/17(魔法)→12/17(祈り)
・食料:6→7日分
・‐伝説の剣
・‐アナランドの剣

【感想】
旅の危険は敵のみにあらず。こういう厳しい自然もまた、十分な脅威となりえるわけですね。ソーサリーシリーズは長旅の苦労を実に上手く感じさせてくれます。
ここでさりげなく、アリアンナの住んでいたメディキの森について触れられています。このように、過去にどこを訪れたかで文章が変わってくるのも気が利いているところ。
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S3-51 13日目:橋の上でフランカーと再会 [ソーサリー3:七匹の大蛇]

登攀を続ける。
5分も経過した頃、君の両腕はずきずきと痛んできた。だがそこからは森を見渡す壮大な眺めが得られた。森はこの盆地を東の山脈から西に至るまで埋め尽くしている。その天蓋は密に絡まり合い、ほとんど海のようだ。
橋の天辺までには、まだ距離がある。

さらに高みへ登る。両腕が苦痛の叫びを上げている。あまりに高くまで来たので、もし落下すれば命を失うだけでなく、地中6フィートはめり込んで自分を埋葬する羽目になるだろう。
力尽きる前に、橋の平らな箇所に身体を引き上げて休むことにする。
そこは橋の最上層から一つ下の道路だった。おそらく上層は貴族用で、下層は使用人や荷運びに使われたのだろう。なぜなら、互いの層を繋ぐ階段や梯子が見当たらないのだ。
そうだとしても、途方もない眺めだ。
森を見下ろすと、南東の方角に塔が梢越しに見えた。その天辺には真鍮が輝いている。
北東の方角には煙が立ち上っているのが見える。煙突からのようだが、家は見当たらない。
一陣の風がアーチに吹き付け、うめき声のような音を奏でる。
目を東の山脈に転じると、橋の終端が見えた。少しだけ谷に突き出ている。その向こうには水のきらめきがある。イルクララ湖だ。
旅を続けるには、どうにかしてあの山頂に登らなくてはならない。

その時、近くの藪の中で音がした。
そちらに近づくものの、凍り付いたように立ち止まってしまう。君を見つめ返す一対の目があったのだ。
幸いなことに、剣はなくとも完全に無防備なわけではない。君は背負い袋から鎖を引っ張り出すと攻撃を仕掛けた!
そいつはかなり驚いたようだが、後ろに飛びすさった。一瞬、光の加減で姿が見えなくなる。
だがそいつは叫び声を上げた。人間だ!
「そこにいるのは誰だ?」君が誰何する。
「忘れたくとも忘れられぬ声がするな。」声が穏やかにささやく。
驚きで目を見張る。フランカーだ!
暗殺者はすっと立ちあがると、埃を払い落とした。「また会ったな。」
「ここで何をしている?」
「高地ザメンを目指している。」フランカーが答える。「そこで必要とされてな。」
バクランドの自然が暗殺者には過酷だったことが見て取れる。彼の眼差しはどこか虚ろだ。
「何故お前が高地ザメンで必要とされているんだ?」
「何週間も前に自分でそう決めたのだ。女神の思し召しだ。我が刃が求められる所に俺は行く。」
「どうやってこの橋まで来たんだ?」問いを重ねる。
彼が狂信的なまでの正確さで答える。「バドゥーバク峡谷を飛び越え、次に鉤爪を使ってバドゥーバク峰に登り、森に降下した。この橋にたどり着いて身を隠すまで、スナッタキャットを7匹倒した。」彼がうなずく。「あんたはどうやって?」
「灯台の光を使った。」
「灯台?」彼が尋ねる。「大魔法使いの魔法を使ったのか?なら、俺達がこうして話している間にも、あんたの首を取ろうとバードマンを寄越すに違いない。」
そう言いながら、彼は籠手をはめた手の指の間で刃を研いだ。
「移動し続けるさ。」
「鳥よりも速くか?」フランカーが1回だけ首を振る。「何と向こう見ずな、アナランド人。愚かだ。」
「俺と一緒に来るか?」君が尋ねる。
「いや。」フランカーが首を振る。「あんたは大魔法使いの標的になっている。この地で最も強大な敵に目を付けられたのだ。」彼が顔をしかめる。「アナランド人、あんたが悪いわけじゃないが、あんたと一緒にいると危険なんだ。」
「行ってしまう前に俺の手助けをしてくれ。」君が尋ねる。「俺に借りがあることを忘れるなよ。」
しばし考えてからフランカーがうなずく。
「実のところ、役に立つかもしれない情報を知っている。補給のためブラックエルフの女を一人殺したのだが、水の大蛇は油で倒せるとそいつから聞いた。本当かどうか、俺には分からぬが。」
最後の挨拶-2本の指で首を掻っ切る彼の組織の流儀-をすると、フランカーは剣を背中に吊り下げて石柱に取り付いた。
うらやむほどの速さで橋の上に躍り出る。
最後に君が目にしたのは、東へと飛び去る黒衣の人影だった。


【変化点】
・現在/最大体力:12/17→10/17(登攀)

【手掛かり】
・水の大蛇の弱点:水の大蛇は油で傷つきやすい。

【感想】
なんとアプリ版では、選択肢次第ではフランカーが第1~4部の全てに登場します。しかも第3部では、彼も高地ザメンへ向かうことが判明!嫌な予感しかしません…。
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S3-52 13日目:伝説の剣を盗まれる [ソーサリー3:七匹の大蛇]

その場に留まって、上層を支えるアーチを感心して眺める。優美で巨大な石が寸分の狂いもなく積み重ねられている。これを建てたのが誰であれ、最も大きな丘巨人の3倍の背丈と職人並みの器用さがあったに違いない。
石に刻まれた記章を見つける。石柱が長い影を落としている。
その紋章はギザギザの山頂の形をしている。もちろん君は、訓練の中でそれが何なのか学んで知っている。これは、大魔法使いの要塞が建っている高地ザメンのギザギザ岩だ。
つまり、この石はザメンの魔法で組まれたのだ。大魔法使いは老人だと言われているが、これを監督するほど長く生きているということなどあり得るだろうか?
さらに上層へ行くのは断念し、柱を下に降りていく。両腕を休ませることはできたが、またすぐにヒリヒリしてきた。早く地面に降りなければ!

ゆっくりと苦心しながら地上に降り、武器の隠し場所に戻る。
だが君が覆いをのけると、そこにはアナランドの剣しかなかった!伝説の剣が盗まれた-誰の仕業だ?
まさか、フランカーか?
剣や犯人の僅かな手掛かりを求めて、辺りを血眼になって探す。
だが見つからない。まるで地面が口を開けて丸呑みしてしまったかのようだ!

ここからは南北2方向に道が伸びている。
橋を背に、南の森へ向かう。生き生きとざわつく木々の間を抜ける、道のようにも古い川のようにも思える跡をたどる。
太陽が沈んでいく。もうすぐ夜だ。

東へ転じる。周囲の枝がさらさら音を立てる。
今や太陽は、空の残り四分の一の高さまで低くなっている。すぐに暗くなる。
森の小道は深い池の水辺をかすめて通っている。

前進を続ける。道はうねうねと曲がりくねりながら森を抜けていく。
太陽が完全に沈んだ。
ここには大きな古木が道を塞いで倒れている。
倒木の上に背負い袋を置いて、木の幹によじ登る。
森の向こうを眺める。東に行くと山がそびえて寒くなり、南には森の湖が見える。

その時、ドスッと柔らかい音が倒木の方から聞こえた。
背負い袋を残したまま、木に沿ってそっと移動する。何が音を立てたのか、目を皿のようにして探る。
突然、背負い袋がひとりでに幹から地面に落ちた。
しばらく様子を見る。すると、急に背負い袋が押しつぶされた。まるで見えざる巨大な手に押さえつけられているかのようだ。
近くから唸り声が聞こえた。だんだん近づいてくる。
「YAP!」
緑色のかつらを引っ張り出し、それを被って呪文を唱える。
樹間から聞こえてくる微かな唸り声が、だんだん明瞭な言葉になって聞こえてくる。そいつの独り言のようだ…。
「左ががら空きだぜ。抜き足、差し足…。」


【変化点】
・+アナランドの剣

【感想】
これから残りの大蛇と戦おうかという時に、伝説の剣が盗まれるという大惨事。犯人は割と近くにいるのですが…。
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↑スナッタの森といえばこれ。
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S3-53 13日目:見えざるスナッタキャットを撃退 [ソーサリー3:七匹の大蛇]

「お前は何者だ?」君が怒鳴りつける。
「奴は俺の正体を知りたいようだな。」そいつが独り言を続ける。「誰に食われるのか知りたいってのか。」
透明でいる間、この生き物は正気を失ってしまうのだろうか?
「聞こえているぞ!」そいつの言葉-吠え声と鼻を鳴らす音-で言い返す。「そこにじっとしていろ!」
「俺を馬鹿にする気か?だが、そうはいかん。」奴がつぶやく。
「ここを立ち去れ、さもないと皮を剥ぎ取ってやるぞ!」君が豪胆に宣告する。「これが最後の警告だ!」
そいつは少しだけ考えていたが、やにわに駆け寄ってきた。君の腕に長く深い切り傷が走る。目に見えない爪で引っ掻かれたのだ。
一瞬生暖かい息を頬に感じ、すぐに遠ざかる。
「HUF!」
呪文を唱えて、角笛を唇に持っていく。澄んだ音が発せられる。
ゆっくりと、そして着実に、風が強まっていく。草の葉身が君の足元で揺れ、木々がしなる。
その生き物の正体が何であれ、そいつは悲しげに鼻を鳴らしてうめき始めた。明らかに嵐が嫌いなのだ。
風はどんどん強くなり、草は曲がってべったりと倒れた。同時に、草の曲がり具合の違いで、この不可視の生き物の輪郭があらわになる。
君はすぐに剣を抜き、そいつを斬り伏せた。
瞬く間に、そいつの姿が見えてくる。犬ほどの大きさの荒々しい獣だ。そいつが目を閉じると、その姿は再び消えた。
草の上を手探りして、死んだ獣の輪郭をなぞる。尻尾、皮、そして開いた口にたどり着く。
剣の切っ先を使ってそいつの前歯を2本抜き取る。血生臭い作業で、足元の草は血だらけになった。
長居は無用だ。血の匂いがこいつの仲間を引き寄せるかもしれない。
荷物を取り戻し、倒木を乗り越えて先に進む。

木々の間を進む。月が瞼のない眼のように空をゆっくりと動いていく。
枝が絡み合う深い茂みのそばに道が差し掛かる。暗闇の中では奥を見通すことはできない。
そこに何があるにせよ、長い間打ち捨てられたままに違いない。
その場を後にする。

道のようでもあり川のようでもある何かをたどって森を抜け、唐突に低い丘のそばの空き地に出る。
ここは開けた場所だ。ぐずぐずしない方がいいだろう。
空き地の縁を回って進み始めるが、すぐに驚いて立ち止まる。
塚の南東側で、丘の斜面に沿ってはめ込まれた木の扉に出くわしたのだ。この場所には不調和な代物だ。
丘の天辺に飛び乗ると、森を見渡す眺めが見えた。南には、木々の葉の間に石造建築が見える。古代の橋の一部だ。
次に扉の前に飛び降り、もっと近くで調べることにする。
扉は重い木で作られ、様々なルーン文字や記号が君の知らない言葉で刻み込まれている。
ノックしてみるが返事はない。
「fAR!」
近くの木の根元に座って水晶球を取り出す。そして、星を見上げながら魔法を唱える。
急に、どこか新しい場所にいることに気づく…。球の奥深くに、暗い地下洞窟が見える。一対のテーブルと椅子があり、人間のような人影が君のものとそっくりな水晶球を見つめながらそこに座っている。
君は歩を進めると、その球の中を覗き込んだ。長い尾と二股に分かれた舌が見える。何かが円を描きながら泳ぎ回っている。そいつの片目が君の方を向く…。
君はすぐに呪文を中断した。だがあれは何だったのだろう?


【変化点】
・現在/最大体力:10/17→9/17(スナッタキャットの爪)
・+スナッタキャットの歯(2本)

【感想】
今回探索を断念した、この鬱蒼とした茂みの中の廃墟に、伝説の剣を盗んだ人物(アリージという名の少女)が住んでいるのですが、今回は日数縛りのために泣く泣く割愛。何と彼女は、スナッタキャットのミルクをよく飲むせいか、瞼を閉じると姿が消えるという特異体質の持ち主です。廃墟で一夜を明かすと明朝彼女に会えますが、残念ながら主人公とのロマンスはなさそうです(笑)。古代世界のティンパン出身とのこと。
また、ここで「fAR」を使ってみました。この呪文は、ほとんどの場面で時間が大幅に経過してしまうのですが、ここではなぜかほとんど時間が進まなかったので。
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↑ほとんどトラ、どおりで強いわけだ。
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S3-54 13日目:スナッタの森の魔女フェネストラ [ソーサリー3:七匹の大蛇]

扉の取っ手を回す。鍵は掛かっていない。暗い通路が扉の向こう側に見える。
踏み込むと、短い廊下は丘の中を下っていた。ここは墓なのだろうか?
進んでいくと、前方にちらちらと光が見えてきた。怒気をはらんだ悪態をつく低い声が聞こえてくる。
背後では、戸口を通して外の星が見える。今ならまだ戻る猶予もある。

そのまま進んでいくと、廊下はすぐに終わり、小さな部屋に出た。中は木のテーブルの上に置かれた1本のロウソクで照らし出されている。
テーブルには華奢な生き物が席につき、台座に据えられたガラス球に意識を集中させている。
君は相手を観察した。その人物が見つめている球の内部は、多彩な色と形で渦巻いている。そいつが低く何かをつぶやく。
君は口を開いて自分の存在を伝えようとしたが、静けさを破ったのはキーキー声の方だった。
「ああ、分かった、分かった。ハーフオークみたいに口ごもってないでさ、あたしは忙しいんだ。まあ座りな。」細い指で隅の椅子を指差す。
「gOD!」
金の装身具を身に着け、身体の周囲に星を紡いで形作る。だが君が魔法を完成させる前に、女は真鍮の振り子を取り出して魔法をかけたではないか!
「自分以外の魔法使いに会うとは嬉しいじゃないか。」彼女が言う。「例えば、魅了の魔法は催眠の魔法で妨害されるんだよ。」
ガラス球から発せられる光が少し翳り、君は話し手が-どこか醜くはあるものの-エルフ族だと分かった。
「あんたのその風貌は何があったんだ?」君が尋ねる。
「あたしの見かけに怯えないでおくれ。」彼女がやんわりと告げる。「あたしの病気は伝染するものじゃないから。」
「どんな病気なんだ?」びくびくしながら君が尋ねる。
「古代時代のものだよ。さて、人間。あたしの時間はあんたよりもうんと限られてるから、あたしはすぐにあんたに我慢できなくなっちまうからね。あたしはフェネストラ。グレッドの名に懸けて、こんな寂しい森で何をしている?」
君の心臓が飛び上がった。この魔女こそ、君が見つけるよう助言された人物なのだ!
「俺は王たちの冠を探しているんだ。」
「なら、大蛇が倒そうとしていたアナランド人はあんたなのか。」彼女が声を落とす。「ようこそ。奴らについて知ってることを教えてあげるよ。大蛇があたしの仲間じゃないってことはグレッドがご存じだ。」彼女の声が震えている。
「あいつらは大魔法使いそのものに仕えている。」
「奴らがどんな勢力に属していようが、あたしは気にも留めないね。あたしが軽蔑するのは奴らの行いさ。」彼女の指がテーブルの端を掴む。関節が白くなっている。「水の大蛇はあたしの父を殺したんだ。」彼女が冷静に告げる。「あたしは決して許さない。」
「それは気の毒に。」
彼女がうなずく。「ありがとう。」一粒の涙が彼女の目の端に光る。「父は水の大蛇の弱点を知らなかったから、奴の攻撃を切り抜けられなかったの。」
「あんたのために俺が奴を倒そう。」
「素敵ね!」彼女が笑う。「今まであんたみたいな勇者に会ったことはなかった。感動したわ。」
彼女はマントの下から油の入った瓶を取り出した。「水と油は混ざらない。蓄えがあるから、これをあんたにあげる。」
君は彼女に礼を述べた。彼女はただ肩をすくめた。
「この知識があんたの命を救ってくれるわけじゃないよ。大蛇はそれでも危険極まりないんだから。」
彼女の目が背後のガラス玉にちらっと向けられる。「これでもう話は終わりかい?」彼女が尋ねる。


【変化点】
・+油の入った瓶

【対抗呪文】
・gOD⇔NAp

【感想】
フェネストラも言っている通り、ここでなるべく多く情報を得るには、効率よく会話を進める必要があります。他の選択肢では、イルクララ湖を渡る方法やゴブリンの巻き物について教えてもらえます。
また、フェネストラに会ってからアリージと会うと、一人でいるよりは安全だからと彼女を説得して、一緒にフェネストラを再訪することもできます。それでも結局、彼女は魔女を警戒して(&主人公とも別れて)一人で生きていくことを決心するのですが、その前に姿を消してもらってフェネストラから魔法の道具を盗み出してもらうこともできます。
あと、この場面では「TEL」や「NAp」も選べるので少し迷ったのですが(対抗呪文で返されるのは同じ)、前者は何かと出番が多いので後回し、後者は相手への明らかな敵対行為になるのでやめました。
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S3-55 13日目:魔女フェネストラと暗殺者フランカーの意外な接点 [ソーサリー3:七匹の大蛇]

「実は俺も七匹の大蛇を探しているんだ。」君が言う。「何か奴らのことを知らないか?」
彼女の顔がこわばる。「それはもう。」フェネストラが答える。「地の大蛇は地面に触れていないとパワーが出せない。それともう一つ、」彼女はテーブルの上のガラス球を一瞥してから君に向き直った。君をどこまで信用するか決めようとしているようだ。
ついに彼女が告げる。「女神スロフは地の大蛇の不倶戴天の敵だから、奴を倒す手助けをしてくれるよ。これがあたしの知ってることさ。役に立つといいけど。」
球がさらに激しく色を変える。
フェネストラは弾かれた様に立ち上がった。「もう行きな、こっちはやらなくちゃならない仕事があるんだ。」
「対抗呪文について教えてくれないか?」君が尋ねる。
フェネストラがニヤリと笑う。何気ない仕草で、彼女が手のひら一杯の砂を足元にばらまく。彼女はしばし君を見つめた。
「FOF!」
君が呪文を唱えると、輝く力場が君の身体を包み込んだ。これで君は最も深刻な攻撃以外からは防御されるだろう。
君の足元で砂の粒が力場の透明な壁に取り込まれ、流砂から分離されていく。2つの呪文は互いに打ち消し合い、しばらくして泡のように弾け飛んだ。
彼女がうなずく。「大変よろしい。」彼女が告げる。「渦の形は力場の呪文で消せるんだ。」彼女が扉を指差す。「さあ、もう行って。」
君は腕を組んで、それを拒否した。
すると彼女は角笛を取り出すと、長く澄んだ音色を吹き始めた。
「NIF!」
呪文を唱える。鼻栓を取り出す時間はない。酷い悪臭が君の脇から漂い出る。
だがそれは、フェネストラの角笛が起こした風によって吹き飛ばされた。そして、2つの効果は互いを打ち消し合ったのか、やがて全ては落ち着いた。
「そう、」フェネストラが説明する。「風の魔法は悪臭の魔法で対抗できる。」
彼女は君を教育し終えたとみなし、席について自分のガラス球に注意を向けた。
「もっと教えてくれ。」君がせがむ。
フェネストラがため息をつく。「じゃあ、もっと役に立つことを教えてあげるよ。」そう言うと、彼女は球を指差した。何かの形が内部で渦巻く。
球の中を覗き込んだ君の顎があんぐりと開かれる。ガラスの中にいたのは翼の生えた大蛇だ!
「こいつは陽の大蛇さ。」フェネストラがささやく。「フランカーがこいつを捕らえるのを手伝ってくれたよ。あたしは雨の呪文を使ってこいつを空からおびき出したんだ-陽の大蛇は水に耐えられないからね。それから彼がこいつを捕まえたってわけ。」
「俺はフランカーと馴染みなんだ。」
フェネストラがうなずく。「この哀れな生き物は、彼をとるに足りない相手と見下していたけどね、そうだろ?」彼女がガラスをつつくと、大蛇は向かってきたものの、それは無駄なあがきだった。
「こいつを閉じ込めたままにしておくのか?」
「しばらくは。」彼女の表情が冷酷なものに変わる。「陽の大蛇は水の大蛇とつがいでね、上手くいきっこない運命にある愛で結ばれているのさ。それだけで水の大蛇をおびき寄せるには十分だよ。奴が来た時、どっちも倒して父の仇を取ってやる。」

【変化点】
・現在/最大体力:9/17→6/17(魔法)

【対抗呪文】
・FOF⇔mUD
・NIF⇔HUF

【手掛かり】
・地の大蛇は地面を離れると弱体化する。
・君の信奉する女神スロフは地の大蛇の天敵なので、奴を倒す手助けをしてくれるだろう。
・陽の大蛇は水だけが唯一の弱点だ。

【感想】
陽の大蛇と水の大蛇がカップルということは、水の大蛇は雌なのかも。→陽の大蛇が雌でした。それに、フランカーがフェネストラと会っていて、しかも助太刀するとは驚きです。
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S3-56 13日目:捕らえた陽の大蛇を譲り受ける [ソーサリー3:七匹の大蛇]

「でもこいつは逃げるかもしれない。倒した方がいいんじゃないか?」
フェネストラが目を細める。「気をつけな、アナランド人。この大蛇はあんたの精神に入り込んで、気を許したが最後、意志を操ってしまうんだ。こいつは自由になるためなら何だってするよ。」
ガラスの中を覗き込む。大きく黒い裂け目のような目が浮かび上がってくる。小さいガラス球の中に納まり切れないほど大きい。きっとガラス球ごときでは耐えられないだろう。
「俺の声が聞こえるのか?」フェネストラに尋ねる。
彼女がうなずく。「でも聞くつもりも話すつもりもないだろうね。ひたすら凶暴な意志の塊なんだ。」
「SSS!」
蛇の指輪を掲げ、魔法を唱える。大蛇が猛々しく叫びながらのたうち回る!
「愚かな冒険者よ!」そいつが甲高い声を発する。「今は我を操れるかもしれぬがな、それならなお一層貴様の骨を食らいたくなるよ!」
「お前は俺にどんな助言をしてくれるんだ?」
陽の大蛇は不服そうにシューと唸っていたが、ついに口を開いた。「夜闇の間では血のロウソクを使うな。」
「マンパンについて教えろ。」君が命じる。
「要塞はここから遥か遠く、厳重に警備されている。」陽の大蛇が渋々答える。「森を抜け、湖を越え、うめきの橋を渡った所だ。その橋は隠者コレタスの幽霊がまだ番をしている。」
陽の大蛇が後退してささやく。「これ以上はしゃべらぬ。次に貴様が口を開いた時は、その喉を掻き切ってやる!」呪文の効果が切れたのだ。
このガラス球がこいつを閉じ込めておけるなどということはあり得ない。きっと逃げ出して君の使命を暴露してしまうだろう。「この球は俺が持っていかなければ。」君が言う。「この地の運命が危険にさらされているんだ。」
フェネストラが険しい目つきで君を見つめる。「あんたがそれを持っていくというなら、代わりに2つ約束してもらうよ。」彼女が答える。「1つ目。この球を壊せば、大蛇は今のような姿には戻らない。つまり、球を壊すとそいつは自由になってしまうんだ。だから、そうならないよう注意して。」
理解したと君がうなずく。「それで、2つ目は?」
「もっと大事なことだよ。」彼女の目は冷たく鋭い。「イルクララ湖の水の大蛇を見つけ出して倒すんだ、返り討ちにあわないよう。あたしに約束して。」
「きっとそうしよう。」君が誓う。
彼女はうなずくと、脇にどいて、大蛇が中に囚われた球を君が手に取るのに任せた。
「それは『fAR』の呪文には使えないよ。」彼女が言い添える。「大蛇が邪魔をするから。」
「もうすでに1つ持っている。」彼女に伝えると、君は新たな球を慎重に荷物に加えた。
きびすを返して地下室を後にする。

開いた扉の向こうに、星がちらちらと見えてくる。
扉から森まで幅の広い道が伸びている。

森の広場まで戻ってきた。何かが木々の間から君を見張っているような気がする。
目を閉じてスロフに祈りを捧げる。
さあ、出発の時だ。


【変化点】
・現在/最大体力:6/17→11/17(祈り)

【手掛かり】
・血のロウソク…:君は助言を受けた。「夜闇の間では、血のロウソクで道を照らすな。」
・コレタスとうめきの橋:マンパンへは、隠者コレタスが番をしているうめきの橋を越えていくと教わった。

【感想】
さすがシリーズ屈指の魔法使いだけあって、今回も色々教えてくれました。彼女が本気になれば、確かに大蛇も無事では済まなさそう。ただ、主人公がこの場でガラス球を壊してしまうと、陽の大蛇が放った炎で彼女は焼死してしまいます。フェネストラといいアリアンナといい、アプリ版はNPCにも容赦なしです(笑)。
それと第4部をプレイして分かったのですが、陽の大蛇に対しては「she」が使われていました。
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S3-57 14日目:池を渡って第3の塔に入る [ソーサリー3:七匹の大蛇]

君の周りにある木の天蓋で何かが動いている。夜の空気は冷たく、唇で息が凍るほどだ。
鬱蒼と絡み合う茂みの前を再び通り過ぎる。

道は曲がりくねって森を抜けていく。星が次第に消えてきた。
急に立ち止まる。濃い影が道に横たわっている。まるで、岩か、地割れか、はたまた尻尾のようではないか?
だが影に近づくと、それが何か判明した。あの姿が見えない敵と出会った時の倒木だった。
この場所は無防備で居心地が悪い。

木々の間を歩き続ける。遠くの方で水平線から太陽が昇る。
一晩中起きていたため、身体が弱ってきた。
池の水が泥の岸辺に穏やかに寄せては返す。
食べられるように見える植物を求めて近くの茂みを探索してみる。

少しして、数個のキノコと一握りの木の実が見つかった。
木の実を荷物に加える。1食分にはなるだろう。
キノコの端っこを割いて舌の上に置く。味はまずまずだ。
だがそれ以上は試さずにおく。見慣れないキノコは信用しない方がいいと知っているのだ。
池は南東に向かって広がり、山脈の連なりの陰に入っている。湖というほどではないが、水たまりにしては大きく、どのくらいの深さかさっぱり分からない。
池の水はぞっとするほど冷たいが、もし泳ぐことになっても君なら耐えられるだろう。
「ZIp!」
緑色の金属の指輪が幸運をもたらしてくれると信じ、星を眺めながら魔法をかける。
指輪が蛇の目のように輝き始める。
身体がねじられたように感じ、両目を閉じる…。

再び目を開けると、君は池の対岸に立っていた!
空に雲が幾つか湧き上がってきた。東の断崖の稜線に半ば隠れるように石の塔が建っている。そこには棘だらけの枝が生い茂り、基部はほとんど草木に覆われて見えない。
塔を見上げると、これまでに見た他のものと同じように、巨大な大きさの石でできていることが分かる。唯一の違いは、モルタルのひび割れから木の枝が突き出て、天辺からは傘のように葉が生えていることだ。
君は木こりの斧を振るって、塔の基部を取り巻く枝をどんどん取り除いていった。斧の鋭い刃にかかれば造作もない仕事だ。
じきに塔の扉までの道が切り開けた。
扉の中で何かがうごめいているような気がする。
扉へ続く階段を上って塔の影の中に入る。じめじめした湿気を感じる。

塔の暗い内部に踏み入る。影が両側から迫ってくる。
何も見えないにもかかわらず、何かがこの空間を占めているのが感じられる。
後ずさりして、目が慣れるのを待つ。
ゆっくりと詳細が見えてきた。君は巨大な木の根元に立っているのだ!幹の太さから察するに、少なくとも樹齢五百年は下るまい。
木の階段が幹の周りを登っていき、その先は枝の天蓋の中に消えている。
塔の中は暗いにもかかわらず、木は君が両腕を広げたよりも大きく、枝や葉が厚く生い茂るまでに生長している。
上の方に金属のきらめきを目にする。
さあ、探索だ。


【変化点】
・現在/最大体力:11/17→9/17(徹夜)
・食料:7→8日分

【感想】
この池は「ZIp」でも「ZEN」でも渡れるのですが、経過時間が徒歩と変わらないのはちょっと納得できないところです。泳ぐともっと時間がかかる上、紙や食料を失ってしまいます。
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↑バクランドに来てから5日目の夜明け。
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S3-58 14日目:第3の灯台に光を灯し、塔から塔へ瞬間移動 [ソーサリー3:七匹の大蛇]

木の天辺に至るまでの間、同じく木でできた階段は枝分かれした幹を抜けていく。

階段を上り、枝をぬって樹上に出る。
木の生長を妨げないよう環状に設けられた石の通路の上に立つ。
枝の中に鎮座しているのは、すでにこれまでも目にしたものにそっくりの真鍮の器具だ。その歯車は大きな枝の間に細心の注意を払って置かれている。
止めていた息をまた吐き出す。信じられない代物だ!
塔の端に歩み寄り、木々の葉を透かして眺める。西を見ると、尖った山脈が視界を遮るように連なっている。森は全方位に広がっているが、南は端の方で再び埃っぽい平原に変わっている。
東にそびえ立つイルクララ峰の眺めが君の心を少し重くする。山頂は風雨にさらされており、最も強靭な鳥でなければ越えられるとは到底思えない。
森の輪郭を見渡すと、木々の間から石柱が何本か突き出ているのが見えた。北に建っていたものより大きな何かの廃墟だ。
再び視線を落とす。枝を脇に押しのけ、灯台の台座にある青水晶に手を伸ばす。光線がほとばしっている。
真鍮の筒は簡単に動かせる。最初のうちは焦点はいまいちだったものの、2,3回ほどねじったり回したりすると、光は辺りの地形をまばゆく照らせるほど強くなった。光が動くにつれ、色々なものが姿を変えていく。
またしても活力が身体に流れ込むのを感じる。
筒を動かしてみると、木の輪郭の上に影が伸びていった。それは、輝く灯台の光のおかげで今やほとんど元通りの姿となった橋のものだ。まるで壁のように、谷をあり得ないような高さで2つに隔てている。上層の道は雲の中に隠れてよく見えない。
誰がこれを建てたにせよ、巨人か、魔法使いか、もしくはその両方に違いない。
青水晶に触れると、君は再び地面を離れて上空に飛ばされていった…。

まずは第1の塔を目指す。
上空からの落下は、前回同様恐ろしいものだった。それでも君は無事に着地できた。南西の塔の天辺に戻ってきたのだ。
灯台には、磨かれた水晶の目の輝きが灯っている。筒を動かして、この奇妙な光線を大地によぎらせる。
それから青水晶に触れる…。

上空から真っ逆さまに、第2の塔へと墜落する。
気がつくと、北の平原に戻ってきていた。だが塔は消え、がれきになり果てている!
大きな石の間を覗き見る。小さい石を押しのけても、そこにはあの真鍮の器具は影も形もなかった。だが何かが青い閃光を放っている…。
小さなトカゲが倒壊した2つの石塊の間から這い出してきた。
崩落した石造りを後にして、その場を去る。


【変化点】
・現在/最大体力:9/17→17/17(青水晶)

【感想】
まずは、この第3の塔に光を灯して大橋を復活させました。ただ、この塔だけではバドゥーバクの北の平原とイルクララ湖とを完全には繋げないので、次に第1の塔に飛んで照射位置を変え、足りない部分(大橋の西端)を補いました。その際、北側のバドゥーバク峰にある2つの台地に光が当たらないように注意しました(旧世界のイベントを発生させるため)。それから第2の塔に飛んで、そこから徒歩での移動を再開しています。
ちなみに第2の塔は、第1の塔で照らしてあげないと廃墟と化して灯台としての機能を失ってしまいますが、ワープの拠点としてはまだ機能します。
また、「SSS」の呪文を魔女ブリアにまだ教えてもらっていない段階で第3の塔に来ると、壁画から呪文を読み取ることができます。
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↑第3の灯台
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↑第1の灯台
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S3-59 14日目:死霊の幻影を撃退 [ソーサリー3:七匹の大蛇]

古道をたどる。今や太陽は南中の位置にある。
ここからの道は、途中にある高台に寄り道しながら、山中へと曲がりくねりながら上っている。

山腹へと続く道を歩き始める。真昼間の熱気が暑苦しい。
ふと、どこかから不思議な音が聞こえてきた。
立ち止まって耳を澄ます。甲高い叫び声のような音だ。音量は控え目だが、すぐ近くだ。
だが山腹は殺風景で、音を立てるようなものは何もない。
音のする方へ向かって歩く。
その時、何かが姿を現し、君は歩みを止めた。身体を持たぬ一対の眼が空中を漂いながら、君を凝視していたのだ!
周囲を見回して本体を探そうと目を走らせる。だが、その眼に見つめ返されるだけだった。まるで視線をそらさせまいとするかのようだ。
金切り声が騒々しくなってきた。それが何の音であるにせよ、すぐ近くからなのは間違いない。
「姿を現せ!」君が叫ぶ。だが何も起きず、そのぎらついた眼は宙に浮いたままだ。
音の調子が上がり、それと合わさって陽炎が立ち昇ってきた。今や音は嘲笑に変わっている。
足を踏ん張ってそのまま様子を見る。眼前でおどろおどろしい姿が形を取り始めた。黒い僧帽を被った骸骨のような頭の化け物だ。
そいつが骨ばった指で君を手招きする。
君は慎重に近づいた。こいつの外見は、カーレの墓地のシンヴァの霊廟で戦った死霊にそっくりだ!
君がもっと近づいていくと、そいつは君を抱きしめようと腕を広げた…。
「dIm!」
混乱の魔法に手を伸ばしながら、星の光を身体の周りに配列させる。
何かが起きた。死霊は明滅しながら姿を消し、代わりに禿げ頭の老人がそこに現れた。
「あんた、何てことするんだ!」彼がわめいた。「愚鈍の魔法は幻影の魔法を解除してしまうのに。誓ってもいいが、あれは俺の唯一の呪文だったんだ!」彼が指を振り立てる。
「お前は誰だ?」君が詰問する。
そいつは両手で頭を抱えたままだ。「レンフレンをほっといてくれ!誰も傷つけたりしないよ。ただちょっとからかおうとしただけさ!」
「どうやってその幻影の魔法を覚えた?」さらに問い詰める。
「旅人だよ。」地面にひれ伏しながら、彼が答える。「飢え死にしそうになってた彼女は、食料の見返りに骨の腕輪をわしにくれた。マンパンに行くつもりだと言ってた。でも相当飢えてたから、無理だったんじゃないかと思うよ。彼女がやり方を教えてくれたんだ。」
「彼女は今どこに?」君の前にアナランドから派遣された勇者のことを思い出し、君が尋ねる。
だが男は肩をすくめただけだった。「どうしてわしに分かる?たぶん、スナッタキャットの胃袋に収まったか、イルクララ湖の底に沈んでいるんじゃないか。」男がすぐに蒼白になる。「でもわしとは何の関係もない!疑わないでくれ!」
「お前を傷つけるつもりはない。」首を振りながら君が告げる。「それより、他に何か俺に言うことがあるんじゃないか?」
男は自己憐憫に駆られ身もだえしている。「もちろん、もちろんだよ!」男が懇願する。「あんたを見た時すぐ悟るべきだったんだ!あんたは武器も魔法も使える、そうだと分かってた、そう思ったんだ。そうとも、そうとも!」
「謝罪はもう十分だ。」
彼はポケットから、スパイクの付いた金属製の円盤と黄色い粉の入った瓶を取り出した。「これをあげるから!」彼が許しを請う。
「この瓶は何だ?」君が尋ねる。
「分からない、」彼が言う。「ただ色を気に入ってて。」
瓶を手に取って光に当てる。細かいザラザラした粉だ。脱穀された小麦のような色だ。
円盤ももらっておく。
「ありがとう、恩に着るよ!」レンフレンがほとんど地面に頭を擦り付けんばかりにお辞儀する。
「お前はこのバクランドで生活しているのか?」周囲の荒野を見渡しながら君が尋ねる。
レンフレンがしくしくと泣き始める。「以前、わしは水夫だったんだ。船長はそれは冷酷な奴で、わしは上陸した時に逃げ出して、それ以来ずっと荒野をさ迷ってきた。この地が呪われているのは知ってるかい?端にたどり着いたと思っても、どういうわけか最初の場所に戻ってきたと気づくことになるんだ。まるで大地そのものが螺旋を描いているみたいに…。」


【変化点】
・現在/最大体力:17/17→16/17(魔法)
・+黄色い粉
・+鋭い刃がついた投擲用の円盤

【対抗呪文】
・dIm⇔KID

【感想】
原作でお馴染みの死霊の幻影。アプリ版では、レンフレンにこの呪文を教えたのは、先行した女勇者ということになっています。彼女とは最後まで出会えずじまいでしたが、彼が言うようにおそらく志半ばで斃れたのでしょう…。
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S3-60 14日目:幻影の魔法で月の大蛇を騙す [ソーサリー3:七匹の大蛇]

「ところで、どうやって死霊を呼び出した?」君が尋ねる。君の見立てが大きく外れていないのであれば、この男は魔法使いではない。
奴が肩をすくめる。「教わったことをやっただけだよ。煙と鏡のトリックなんだ。」
「やってみせろ。」君が命じる。
少しだけ生気を取り戻した目でレンフレンが君を見やる。「いいとも。少しだけ離れてくれるなら。向こうに立った時だけ効果が現れるんだ…。」
2,3歩後ろに下がる。彼は少し考えてから、君を見て手を振る。「もう少しだけ向こうに。」
もう数歩下がる。「そこでいい。」レンフレンはそう言うと、小さめの岩を一つ、自分と君の間に置いた。そして次の瞬間、彼は全速力で走り出した。
そのまま彼を行かせることにする。奴にエネルギーを費やすほどの価値はない。君は道の先に注意を戻した。

曲がりくねった道を上り続け、峠に差し掛かる。
日が暮れていく。ここでは日は短いのだ。
突然、太陽がロウソクのように吹き消される。周囲の岩場に甲高い音がこだまし始める。
頭上に、普通地平線から昇るよりも大きい月が現れた。さっきとは別の罠だろうか?
驚いて見上げていると、その半透明の球は少し高く昇り、それから形が解けていった。
やがて君の真上に、月の大蛇のちらちら光る姿が現れた!そのまま大きな牙をむき出して向かってくる…。
この化け物は異常な大きさだ。翼は地平線から地平線まで届きそうなくらい広く、その両眼は黄色い天体のようだ。鱗は円と三日月と楕円形をしており、単調な灰色からまばゆい銀色の間で色調が微かに変化している。銀色の牙は長く、鉤のように曲がっている。唾液がその表面を伝って滴り落ちる。
「KID!」
魔法を編み出すと、君の手首の骨の腕輪が輝き出した。幻影を選べる時間はほんの少しだけだ。
素早く考えを巡らせ、自分の姿を大魔法使いに変える幻影を創り出す。大蛇が”主人”に従うよう祈りながら…。
呪文が効果を現した!大蛇は空中で動きを止め、地面に降りてきた。
「ご主人様、」大蛇がささやく。「変装して外遊されているとは知りませなんだ。」そいつは許しを請うように頭を垂れた。
「我が僕よ。」君が語り掛ける。「知っていることを話せ。」
大蛇があえぐようにささやく。「お、お尋ね下さい。」哀れっぽい声だ。
「アナランド人についてどんな情報を得た?」君が問う。
「あなた様が予想した通りでございます。」そいつが答える。「男が独り、マンパンまで向かっています。そやつはカーレを通過中ですが、ゴブリンの焼き討ちを防ぐために足止めを食らったとのこと。相当の手練れの魔法使いとか。」
「よくやった。」大蛇に告げる。「そなたの伝言、しかと受け取った。」
大蛇が頭を振る。「滅相もござません。我らはあやつの人相を知っておりますゆえ、マンパンの守衛隊に伝えねばなりません。」
「ならば行くがよい。」君はそいつに手を振った。
大蛇はうなずくと、空へさっと飛び立った。すぐに空の彼方に見えなくなる。
荒涼とした山腹に静寂が訪れる。
君の上機嫌は、敵をようやく倒し始めたばかりという事実で控え目なものとなった。まだ5匹も残っているのだ。
東に目をやると、平原が続き、その先にスナッタの森の端が見えた。さらに向こうには、どうにかして越えねばならないイルクララ湖の遠い煌きがある。
山頂は唐突に行き止まりになっている。2,3個の彫りのある石と垂直に切り立った崖があるだけだ。
台地の端ににじり寄って見下ろす。崖は全くの垂直というわけではないが、山腹から滑らかに下っている。
歩けないまでも滑降できるかもしれないが、転落する危険がつきまとう。
広場を見回す。ここには何もないが、東端に小さな石組みがある。建物の名残だろうか、それとも岩棚だろうか?
この年代物の石に近づいてみる。指2,3本分だけ岩から突き出ている。山の石とほとんど区別がつかない。
少し向こうに別の石が突き出ている。かつてここに何があったにせよ、それは巨大で見事に作り込まれたものだったのだろう。だが今は失われてしまっている。


【感想】
レンフレンは、原作では恐怖のあまり死ぬ定めでしたが、アプリ版では今回のように逃がすこともできます。
そして遂に登場、月の大蛇。危険探知の炎、火口箱、ZOBなどを使って倒すこともできますが、今回は大魔法使いに変装して追い払ってみました。でもこの場合、大魔法使いの外見を主人公は知っていたのかという疑問が…。
なお、報告に向かう大蛇を引き留めようとしたり剣で斬りつけようとしたりすると、すぐに幻影を見破られて戦闘になってしまいます。しかも相手はフルパワー!
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尻尾の形がナイス。
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