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S4-120 22日目:DOPの塔は扉だらけ [ソーサリー4:王たちの冠]

眼下の渦巻く水流の上に高々と架けられたアーチ状の石橋を渡ると、しばらくして次の奇妙な塔に着いた。
月が沈み、星が増えてくる。可能であれば、どこか安全に眠れる場所を見つけるべきだろう。
塔には大きな円形の部屋がある。だが数歩も中に入ると、君は自分の進路を見失ってしまった。
塔そのものは単純で開けた場所だが、方向感覚を狂わせるところがある。それはざっと推測するだけで、20~30もの扉があるからだ。
気がかりなことに、床のど真ん中に1体の骸骨が横たわっている。
骸骨を検分する。完全に形が損なわれておらず、まるで眠っているかのように身体を丸めている。負傷や砕けた骨や捻じれた手足といった形跡もない。服の切れ端があちこちに残っている。
切れ端をもっと近くで観察する。それは魔法使いや商人のローブではなく、農夫の古着だと分かった。マンパンの地元民だろうか?
ポケットの一つの垂れぶたの下に、指関節から落ちた簡素な青銅の指輪が見つかる。
指輪を拾い上げ、自分のポケットにしまう。魔法には使えないから何の役にも立たないだろうが、どこかで出番があるかもしれない。
この空間に規則性をもたらしている扉に注意を戻す。その数およそ60か70はある。
もはやどの扉が入ってきたものか分からない。
扉の数を数えようと試みる。
205まで数えたところで止める。いつの間にか二重に数え始めたに違いない。そんなに多く扉があるほど、塔が大きいはずがないのだが。
「HOW!」
魔法を創り出すと、なじみのある穏やかな声が君に語り掛けてきた。「ここには目に見えるよりも多くの扉が存在する。」声が静かに教えてくれる。「実のところ、あらゆる扉がここにはある。だが、私がそなたを出口へ案内しよう。」
その言葉とともに、部屋が君の理解できる配置へと動いていった。かなり目まぐるしい効果だ。
呪文の助けを借りることで、君は自信を持ってどれがどの扉だか感じられるようになった。さあ、試してみよう。


【変化点】
・現在/最大体力:8/19→7/19(魔法)

【変化点】
・+青銅の指輪

【感想】
S4-70でも言及したブリア(ブリアはニックネームで、本名はアリージ)が絡む攻略ルートでは、この塔で彼女と遭遇するイベントが発生します。ちなみに、この骸骨は彼女の父親のものです。
この塔から無事に出ていくには、DOPの対抗呪文のfARを使ったり、ZIPでワープしたり、コンパスを使ったりと、色々な手段があります。一方、何の手立てもなく扉を抜けた場合、大魔法使いが侵攻中のアナランドか、第1部のマンティコアの洞窟か、カーレの霊廟のいずれかに転送され、どれも結局死んでしまうことに。
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S4-119 22日目:そして、時は進み出す [ソーサリー4:王たちの冠]

「そこにいるのは誰だ?」呼び掛けてみるが返事はない。
「この砂時計は何なんだ?」なおも問い掛ける。
「全ての砂粒が落ち、そして再びひっくり返されるたびに、」砂時計が抑揚のない声を発する。「お前は砂時計の呪いを受ける。」
砂時計のふくらみを覗き込む。百万の砂粒が上の窪みから下へ向かって流れ落ちていく。くびれた部分を通過するたびに、一粒一粒が輝きを放つ。あたかもその瞬間、その一粒が宇宙で最も重要だと言わんばかりだ。それが過ぎ去っても、別の一粒が次々に入れ替わる。砂時計が再びひっくり返されるまでは、全てが重要なのだ。
もっと近寄って砂を見つめる。何千もの砂が互いに重なり合っているが、その一粒にも小さな世界が含まれている。
よく見ると、砂時計の片側はもう一方と違う構造になっている。片方だけは蓋を回して外せるのだ。
砂時計の蓋を外しにかかる。それはたやすく回せた。
「成されたことは成されなかったことになる。」声が告げる。「成せぬことさえも。」
今や砂時計の蓋は開いている。
砂時計をひっくり返そうとした時、何かが君を思いとどまらせた。明らかに、この砂時計の中に収められているものは、何らかのひどく強力な魔法だ。もしそれが何なのか知らないのであれば、実行すべきではないだろう。

それでも結局、砂時計をひっくり返そうと、それを持ち上げる。
<この行為は取り消せない。その重要さを真に理解していないのであれば、これを止めるよう強く再考すべきだ。>

ついに、砂時計をひっくり返す。砂がくびれ部分を通り、床の上にぶちまけられる。
「これが最後の一回だ。」声が告げる。
途方もない重圧が肩から消え去ったのを感じると共に、吐き気が襲ってきた。何をしでかしてしまったのだろう?
<スローベンの呪いは君から取り除かれた。今や、死は常に君と共にある。>

床から砂をかき集める。今となっては普通の砂のように思えてくる。
出口は2つ、東西に扉がある。
通り抜けてきた西の扉は閉じており、東は半開きだ。

東の扉を抜ける。この扉は外側に標識がない点を除けば、向かい側と全く同じものだ。
再び扉に背を向けて塔を後にし、次の塔へ続く通路を進む。


【変化点】
・+砂

【感想】
トゥルーエンド要件の一つである、S4-59で受けたスローベンの呪いの解除は、これで達成されました。これから時間はループを止め、唯一無二の時を刻むようになります。
ちなみに、そもそも呪いを受けないようにするには、第3部で灯台を使わずにクリアするか、第4部でマンパン各所に出現するスローベンに会わないように移動する必要があり、攻略上かなりの制約になります。
砂時計を破壊してしまうと、もうZEdの恩恵は受けられなくなるので、マンパン内で死ぬとマンパン外からのやり直しとなります(装備や手掛かりもその時点まで戻る)。また、砂時計破壊イベントは1プレイで1回きりであり、第1部から完全に始め直さないともうお目に掛かれません。
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S4-118 22日目:摩訶不思議なZEdの塔を探索 [ソーサリー4:王たちの冠]

次の塔の扉へ近づく。保存状態は良く、無傷のままだ。
扉を入念に調べるが、隠された掛け金も秘密の構造も見つからない。今まで中枢大学で見てきたほとんどの扉とは異なり、この扉はほとんど傷みがなく、欠けている箇所もない。手前の床は分厚い埃で覆われている。
扉のすぐ隣の壁には表札が一部残っているが、君が判読できたのは『唯一』という言葉だけだ。その他はナイフの先端でえぐられている。
扉に耳を当ててみるが、何も聞こえない。
埃まみれになりながら腹這いになる。扉の下の隙間を通して覗き込むと、椅子の足とそのすぐそばに小さなテーブルらしきものが見えた。他の足や家具は見当たらない。部屋はこじんまりした様子だ。
ひんやりした取っ手を握り、扉を押す。
何も飛び出してはこない。

扉を抜けて踏み込む…が、気が付くと外に立ち、扉はさっきのように閉じたままだった。
力いっぱい扉を蹴る。
ドスンと音がして、玄関にこだまする。扉が再びパッと開く。
そのまま塔の中に入る…が、次の瞬間にはまたしても外に立っている。
「ZIp!」
星を君の思い描くように周囲に配置すると、指にはめた緑色の金属の指輪がギラギラと輝き始めた。
唐突に君は宙を駆け抜けた…。

君は扉の反対側に再び姿を現した。
このように厳重に守られた部屋にしては、中は豪華さの欠けらもない。使い古した椅子と小さい書き机があるだけだ。テーブルの上には砂時計と石板が置かれている。
扉は東西にあるが、どちらも閉じている。
部屋をざっと調べてみるが、何も見つからない。隠し扉もなければ罠もない。ただ、部屋の床には4本の大きな溝があった。
机の上で、砂時計の砂が落ちていく。いつひっくり返されたのだろう?
4本の溝は大きいものの、巨大というほどでもなく、実用的な役割ははっきりしない。塔の中央部に東から西へ並べて描かれている。
石板にはびっしりと記号が書き込まれている。小さく規則正しい記号が一行に並んでいる。辺りにチョークは見当たらない。
チョーク書きの記号をこすって消してみる。ちょうどその時、砂時計が流れ落ち終わった。

ふと見ると、石板には記号が書かれたままだ。確かに消したはずなのに。
石板を元のように置いて、椅子に座る。かなり快適で、形も好ましい。
砂時計の砂がまた落ちている。
砂時計を手に取り、扉から漏れる光の中で確かめる。真鍮製の部品は精巧に作られており、きめ細かい砂が封じられている。
砂時計をひっくり返し、砂が落ちていく様をしばし眺める。
その時、砂時計から単調な声がした。「時間だ。」


【手掛かり】
・記号||||:君は時の塔で記号||||を見つけた。

【感想】
砂時計と言えば時間、時間と言えばZEd。花京院ばりの名推理!
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↑まさにコレ。
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S4-117 22日目:GOBの塔はゴブリンだらけ [ソーサリー4:王たちの冠]

塔の中に入る。臭気は想像以上に酷い。
2,3匹のゴブリンが猛烈な共食いを中断して君を見上げ、口をポカンと開けたまま見つめてくる。
連中はどのくらいここに囚われているのだろう?
争う集団から部屋の奥に視線を移す。そこには確かに別の扉があった。
「DUD!」
星を調べながら魔法を編み出す。お宝がゴブリン共を足止めできるよう祈りながら。
だが、宝物は現れなかった。代わりにねじれるような音がして、ゴブリン共の姿がかき消えた!
対抗呪文だったのだろうか?もしそうなら、ゴブリン召喚の呪文は偽りの宝物の呪文で対抗できることになる。

塔の内部には奴らの死体だけが残っている。東の扉は閉じており、西の壁の扉は開いている。
2,3体のゴブリンの死体をくまなく探してみるが、無駄骨に終わった。連中は哀れな生き物だ-通常のゴブリンはその生涯で金貨をポケットに数枚入れることもなく死んでいくのだろう。
これらの死体には口の中に歯がない。おそらく彼らをここに召喚したのが魔法だったからだろう。
部屋の隅を探ると、髪と骨の塊が見つかった。この空間を占めていたゴブリンの召喚を絶えまなく繰り返した残滓だ。それでも依然として歯は見つからない。
東の扉を試す。鍵が掛かっている。
持っている鍵を順番に試す。シャンカー鉱山のゴブリンから手に入れた銀の鍵で回った!
連中は限られた種類の鍵しか作らないから、たまたま合ったのかもしれない。
ここにあるのは死だけだ。一刻も早く立ち去らずにはいられない。

東の扉から外に出て、2つの塔をつなぐ道を進む。
星の光の強烈なオーラが冷たい海水のようにこの場所を洗い流しているのが、どの方角からも感じ取れる。今出てきた背後の塔も、もはや安心とは言えない。
見下ろすと、低層の塔同士を結ぶ別の道が見えるが、その落差は尋常ではない。
手すりから後ずさり、代わりに塔について思いをはせる。
突然、背後の塔から早口の金切り声が聞こえてきた。貪欲なゴブリン共の集団が、今や鍵が開けられた扉からクモの子を散らすようにあふれ出てきたのだ。
カーレの北門以降、こんな規模の集団は目にしたことがない。
後ろに下がって見ていると、何匹かは渡り通路から水へと身を投げ、また何匹かは塔をよじ登った。
どいつも君に注意を払っていない。
2,3分もすると、塔の向こうへ全員姿を消し、嬌声と悲鳴は途絶えた。幸いなことに、連中にまた出くわさずに済んだ。


【変化点】
・現在/最大体力:9/19→8/19(魔法)

【対抗呪文】
・DUD⇔GOB

【感想】
ゴブリンとお宝で対消滅、何となく分かるような。
あと少しややこしいのですが、ここはマンパンの西地区ですが、ゴブリンの塔は東の扉から出ました。
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S4-116 22日目:PEPの塔を命からがら脱出 [ソーサリー4:王たちの冠]

扉を蹴り付ける。すでにひびが入っているにもかかわらず、扉はびくともしなかった。
ついに雄羊が君に覆い被さる。君はそいつの角に捉まり、凄まじい力で扉へと突き飛ばされた。
衝撃で扉の大部分が壊れ、化け物の頭の上に落ちてきた!奴がよろめいて後ずさる。
たった今砕けた扉を君が飛び越えると同時に、雄羊がもう一発突撃を扉にかます。
君は木片や石のかけらが飛散する中、扉の向こう側へ着地した。
今や扉は粉々だ。だが、雄羊は彫像のように戸口に立ったまま、出てこようとはしなかった。

塔を離れながら振り返る。眠れぬ雄羊は動きを止め、瞬きしない両眼で君を凝視している。
奴に寝ずの番を強いている魔法は、あの部屋だけに及ぶのだろう。あのような恐ろしい召使いを創り出すとは、ここを通り抜ける際にどう対処すべきか、大魔法使いが配下のことを考えていなかったのは明らかだ。
雄羊がゆっくりと向きを変え、台座へと戻る。そして君が最初に入った扉へ向き直ると、奴に課せられた永遠の務めを再開した。

二つの塔の間の短い道の途中に立つ。月が暗い空をゆっくりと動いていく。
アーチ状の石橋が戸口へと続く。だが、扉はレンガで塞がれている。見たところ、間に合わせの粗雑な造りだ。
槍を取り出し、レンガの間のくすんだ漆喰をほじくり出す。
すぐに仕事は済んだ。その時、どこか近くからつぶやき声が聞こえてきた。
漆喰の隙間に耳を当てる。
ブウブウ不平を言う声、引っ掻く音、肉の裂ける音が聞こえる。何かが壁に向かって投げ付けられているような鈍い音や、骨が折れる音もする。
漆喰を剥がして弱くなった壁を押すと、レンガは向こう側にずれた!息が詰まるような埃の雲が舞い上がる。
次の瞬間、2匹のゴブリンが壁の穴から飛び出してきて、君を転倒させて慌ただしく出ていった。連中は塔の中に囚われていたのだろう。

君が目にした塔の内部は極めて凄惨だった。そこは、生死を問わずゴブリン共で埋め尽くされていたのだ。
奴らはかなりの間ここに閉じ込められているに違いない。壁や床は、幾重にも塗り重なった奴らの血のりがべっとりとこびり付いている。
連中はあちこちに転がったり取っ組み合ったりするのに大わらわで、まだ君に気付いていない様子だ。
君が見ていると、どこからともなくもう1匹ゴブリンが出現した。
彼女は少しの間困惑してキョロキョロしていたが、すぐに他の3匹によって地面に引き倒された。
奴らは彼女の首を折ると、肉を引き裂いて生のまま食べ出した。
こんな光景が部屋の別な場所でも繰り返されている。部屋の隅には頭髪と骨の塊が散乱している。
勇気を奮い立たせ、剣の柄に手を置いて、悪臭に満ちた塔の中に踏み込む。


【変化点】
・現在/最大体力:12/19→9/19(雄羊の突進)

【感想】
雄羊から何とか逃げおおせたものの、次に待ち受けていたのは阿鼻叫喚のゴブリン地獄。
ここで地味に使われているS4-12でもらった槍は、アプリ版でありがたみが減ったアイテムの一つです…。
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S4-115 22日目:猛進する雄羊の石像 [ソーサリー4:王たちの冠]

どんどん走り寄ってくる雄羊に対し、勇気をもって平静を保つ…。
その背中に飛び乗ろうと、化け物の背中を掴む。
だが無駄な結果に終わった。きれいに飛び越える代わりに、そいつが頭と背中をよじって君を蹄で打ちのめしたのだ。
君は空中で何回転かしてから地面に叩き付けられた。雄羊の動きはギクシャクしてぎこちないにもかかわらず、その速さは凄まじい。
床の上でふらついていると、化け物が轟音を立てて反転したのが聞こえてくる。
吐き気を催しながら立ち上がる。単にこの部屋に入ったというだけで、君は自分の運命を決めてしまった。これは今や、君の生命を懸けた戦いとなったのだ。
歌で雄羊を眠らせられることは知っているが、そこではたと気付く。ディンタインタは何を歌えばいいか教えてくれなかったではないか。普通の歌でもいいのだろうか?
雄羊に立ち向かいながら、カーレの神殿で歌われていたスランの讃美歌を歌う。
だが、化け物は歯牙にも掛けず突進してくると、君を突き飛ばした。急いで逃げたお陰で、あやうくメロンのように頭蓋骨を砕かれるのだけは免れる。
息をついて、何か他の歌を歌おうとする。
雄羊に向かって、今度はマンパンの兵士が教えてくれた悲し気な歌をしっかりと歌う。終わることのない務めの歌や、肩の荷がようやく下りた時の安堵の歌を。

すると、化け物の頭はすぐにうなだれた。
眠れぬ雄羊はギクシャクと足を折り畳むと、床に座り込んだ。
しばらくは目を閉じなかったものの、やがて頭を垂れると、そいつは初めて長い眠りについた。

この隙に付け込んで、君の役に立ちそうなものを求めて部屋中を探ることにする。部屋の一隅には、骸骨の砕けた肩に掛かったままの古ぼけた背負い袋がある。
袋を開けると、コンパス、ブリムベリーの搾り汁、1本の鍵が見つかった。まさにこの部屋の鍵だろうか?全部もらうことにして、袋は脇に投げ捨てる。

だが今や、歌の効果はもう消えてしまったようだ。雄羊が立ち上がり、蹄を踏み鳴らしている。先ほどよりも怒っているようだ。
そいつはドンと床を踏み付けると、そのまま突進してきた。
身をかわそうとするものの、時間がなかった。瞬きする間もなく雄羊が迫り、君を奥の扉まで押しやった。扉の中央に割れ目が走る。
君が意識を保とうと躍起になっていると、そいつは距離を取ろうと部屋の中を大きく弧を描いて駆けていった。また突進する構えだ。
先ほど手に入れた鉄の鍵を取り出す。だが鍵穴にうまく挿せないほど指が震えてしまう。
雄羊はもうすぐそこだ…。


【変化点】
・現在/最大体力:19/19→17/19(雄羊の突進)→15/19(雄羊の突進)→12/19(雄羊の突進)
・+コンパス
・+ブリムベリーの搾り汁(1本)
・+鉄の鍵

【感想】
S3-61のディンタインタのヒントは確かに不十分でしたが、スランの讃美歌はさすがにあり得ないですね。他には、主人公の故郷の村の子守歌やエッフェ寺院の詠唱歌も選べます(どれも不正解)。
雰囲気的にもここはPEPの塔ですが、対抗呪文となるSAPで、歌と同様に眠らせることもできます。
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S4-114 22日目:鎮座する雄羊の石像 [ソーサリー4:王たちの冠]

神経質になりながら次の塔に入る。部屋は広く、円形で、あちこちに暗いアルコーブがある。床は真っ白な大理石で、まるで壁のようだ。
部屋の中央では、粗削りな石の台座の上に、雄羊の巨大な石像が鎮座している。
部屋を目で探る。動くものは何もないが、アルコーブの暗がりに何かが潜んでいるかもしれない。
部屋の向こうには、3匹のオーガが並んで通り抜けられるほど大きな両開きの扉がある。もう一方の戸口が北側にあるが、そちらは道が崩落して通れなくなっている。
立ち止まって像に見とれる。その丈は君の身長の2倍くらいある。滑らかに彫られた岩肌はつやつやしており、感銘を受ける職人技だ。毛皮などは十分触れそうなほど柔らかそうに見える。
唯一の欠点は、目に瞳がなく、代わりに無地の白い玉になっていることだ。それでも、像が君を見つめているという感覚がどうしてもぬぐい切れない。

像に向かって2,3歩進む。そいつに近づくと、石がきしむ音が聞こえてきた。
こいつはあの『眠れぬ雄羊』に違いない。だが、君はそいつの秘密を知っている!『丘のディンタインタ』が、雄羊は歌で眠らせれば安全にすり抜けられると君に教えてくれたのだ。
ちょうどその時、像が動いた。
「…。」
そいつが君の方を向こうと頭をもたげるにつれ、その大理石の胴体がきしむ様な音を立てる。奴が身体を震わせ、石の破片が剥がれ落ちる。
瞳のない両目で君を見下ろすと、そいつは足を上げてピクピクと動かした。
そして、ひずめを敷石の上に下ろした。「ドン。」たったの一歩で空気が振動する。
「ドン。」君から目を離さず、雄羊が台座を下りる。「ドン。」
身をかわすか迎え撃つかしようと身構えるが、雄羊は瞬きも身じろぎもせず、ただ君を見つめたままだ。
やがて、そいつはたどたどしくもう一歩踏み出すと、頭を下げ-突撃してきた!


【感想】
原作でおなじみ、雄羊の石像。アプリ版では、必須ルートではないこんな辺鄙な場所に配置されてしまいました。でも登場させないなんてあり得ないので、今回のリプレイではいかに自然にここまで誘導するか非常に頭を悩ませました[ふらふら]。その結果が、マンパンからの逃避行動であったり、金冠ワシの救援であったりしたわけです。もちろん、主人公はすでに大魔法使いに挑んで敗れているので、搦手ルートを探してたまたまたどり着いた、としても悪くはないのかもしれませんが。
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S4-113 22日目:dImの塔で大混乱 [ソーサリー4:王たちの冠]

部屋のあちこちを手早く探る。妙に暗い。
何か面白いもの-色鮮やかなクモか、ひょっとすると汁気の多い苔とか-が見つからないかと、部屋の隅を念入りに調べる。
だが何も見つからない。

しばらくして、やや気分が沈んできた。
扉に目をやる。一つは君の後ろにあり、もう一つは前にある。
だが扉の数を数えようとした時、自分にそれができないことに気付く。
おそらく、一方の扉を見ようとすると、もう一つに背を向けることになり、目に見えないものは勘定に入れられないからだろう。
結局のところ、確信は持てないものの、ここには扉が2つありそうだと思うことにした。
一方の扉に向かおうとして、途中で注意を反らされる。身体を左右に動かすたびに、周りの景色もグラグラ揺れてしまうのだ。
立ち止まって、ただ身体を動かしてみる。次第に愉快になって、四つん這いになる。
眠るのに適した場所ではないが、足を組んで瞑想するにはもってこいだ。
一方の足を上にして足を組んでみて、次は別の足を上にしてみる。どちらのやり方でも実に快適だ。

無理やりもう一度立ち上がる。明らかに床に何かおかしなところがある。
その場に立ちつくして、足下の敷石の割れ目を注視する。
割れ目の先をあちこちと目で追う。割れ目は輪っか状になったり、分岐したり、また合流したりしている。
しばらくして、全ての石が一体になったかのような気がしてくる。
数分ほど観察を続けていると、割れ目に対する思い込みは消えた。
再び目を上げる。
呪文を唱えようと両腕を広げる。が、そのまま後ろに倒れ、くすくす笑いを始めてしまう。
残念なことに、君と一緒にこの場所を楽しんでくれる者はだれもいない。ひどく愉快なのに。
どうしてここを去らねばならない?この空き部屋は実に魅力的だ。
その場に立って2,3周クルクル回り、全方位の光景を楽しんでから倒れ込む。

向かいの扉へ向かおうと、もう一度試みる。だがすでに、どっちがどっちだか分からなくなるほど回ってしまっている。
とりあえず外に出ることにする。まるでエールを飲み過ぎたかのように頭痛がしてきた。

空に月が昇り、辺り一面が銀の光で包まれる。
東の岩の影の中、外の道は3本に分かれている。東の塔からは音楽が微かに聞こえてくる。
風が少し水しぶきを舞い上げ、君の顔にかかる。水が触れた箇所がヒリヒリする。
道から身体を乗り出して水を覗き込む。まるで無限の深みのように、暗く何も映っていない。
持っている玉石を一つ、水の中に落とすと、それは波紋すら残さず沈んでいった。
秘密のエネルギーで空気がパチパチと音を立てているような気がする。


【変化点】
・-玉石(1個)

【感想】
こういう分かりにくいシチュエーションは、訳す方も大混乱。
マンパン中郭の両翼にある中枢大学は、各塔に一つずつ呪文が割り当てられており、それに相当するイベントが発生します。
この塔は『dIm』ですが、対称の位置にある東地区の塔には、対抗呪文となる『KID』が割り当てられています。
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S4-112 22日目:金冠ワシに救われ、マンパンに復帰 [ソーサリー4:王たちの冠]

今や君は空高く舞い上がっている。マンパンは遥か下だ。
「何故ここにいる?」君が金冠ワシに呼び掛けるが、返事はない。ワシは鳴き声は出せるが喋れない。それに、こいつは黙ったままでいるのが好みなのだ。

ワシがもう少し高度を下げ、マンパンの城壁内の小塔がひしめく区画に向かって降下していく。

2,3分後、ワシが急降下を始め、それから要塞の人気のない一角に君を降ろす。ワシは姿を現さないまま、ただ静かに空中に飛び立っていく。
それでも君には分かっていた-彼らは待っているのだ、使命を終えた君を故郷へ連れ帰るために。
ワシが見つからずに隠れ家へ逃れるよう祈りながら手を振る。目を閉じてキツネの精霊にも祈りをささげる。
それから辺りを見回し、君がたどり着いた場所を確かめる。
君がいるのは、曲線を描くアーチ付きの入り口がある石塔の基部だ。
ここはどんな場所なのだろう?君がすでに出くわしたマンパンのどこにも似ていない。空気そのものがどこか違っている。大き過ぎるドラムにピンと張った皮のように、まるで世界がここだけ薄く引き伸ばされているかのようだ。ちっぽけな一歩がとてつもない破裂を引き起こしそうな気配すら感じる。
星々を探して頭上を探るが、何も見えない。じょうごを通すみたいに、星の光が君に届く前に捻じ曲げられて反らされている気がする。
ここで何が起きているのだろう?
近くの塔を見上げる。それはずんぐりして忌まわしい雰囲気を漂わせ、薄汚れた低い入り口から内部へと通じている。
行動に移らねばならない。

新たな夜になった。休息が必要だが、空腹なら尚更だ。
何が見つかるか分からぬまま、水路を横切り、壊れかけの塔の内部へと続く道を進む。
塔の中に入ると、思わず笑みがこぼれた。この塔は陰鬱かもしれないが、外の廃墟を目にした後ではほっとする。
ふと思いついて、ジャビニーにもらった瓶の栓を抜いてみる。部屋に漂う魔力が瓶の中に入り始め、中身が微かに光っていく。
この場所の雰囲気は君にとって具合がいいようだ。何と魅力的な場所だろう!


【変化点】
・現在/最大体力:10/19→15/19(祈り)→19/19(塔の魔法)
・魔法の溶解液:dIm

【感想】
アプリ版では、主人公のために金冠ワシがすでにスタンバイしていることが判明しました。つまりアナランドへの帰還には、バードマン(シンのサマリタン)ではなくワシに乗せてもらうことになるのです。帰還するなら、の話ですが( ̄ー ̄)ニヤリ。
ジャビニーにもらった魔法の溶解液は、各塔の魔法のオーラを3つまで吸収できます。つまり、王たちの冠の対抗呪文を3つとも吸収した後でこれを飲めば、冠の支配を無効化できるのです。なかなか面白いアイテムだとは思いますが、今回はもちろん使いません。
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↑ワシのマークの○○製薬みたいな。
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S4-111 22日目:城壁の切れ目から脱出を図る [ソーサリー4:王たちの冠]

長い草の間を歩く。ここの草は、歩行を困難にしているがれきや岩の隙間をぬってまばらに生えている。
岩の塊が外壁から崩れ落ち、切り立った急斜面が西側に覗いている。
岩の間をあちこち探る。
しばらくして、とある大きな石塊の下に、人間の腕の骨のようなものを見つける。この不運な誰かは、壁が崩れた時に真下に立っていたのかもしれない。
崖の縁から下を覗き込んだ途端、飛び降りたいという衝動に駆られてしまう。
向こうの山腹を見下ろせるよう、少しだけ崖を下る。
遥か下の方には激流が走っている。はるばるイルクララ湖へと続いているのだろう。
谷間を流れる水を眺める。催眠状態にかかったように気持ちが落ち着いてくる。
その優しいリズムが君の魂に入り込み、終わりのない君の旅を洗い流していく。と同時に、自由への渇望や、恐怖と絶望に満ちたこの場所を去りたいという思いを抑えきれなくなる。
崖の斜面の端まで下り、谷底へ向かう道を這い降り始める。

10分ほど下った後、君は我に返った。今君は、むき出しの岩に指先とブーツのつま先だけでぶら下がっている状態だ。頭上の廃墟の壁が遥か彼方に思えてくる。ありがたいことに、ろくに頭も動かせないので下を見下ろせそうもない。
どんな力が君をこんなところまで来させたにせよ、今この瞬間にはその支配を失っている。だが、そいつは頭上で間違いなく君を待ち受けているはずだ。
先に進むしかない。どこに向かうのかも分からず、崖の斜面をさらに下っていく。

ほぼ川のそばまでたどり着く。水が谷底を抜けてびゅんびゅん通り過ぎながら、岩石にぶち当たって飛び跳ねる音が聞こえる。
君はここで何をしている?どんな風に踏み誤ってこんな場所までやって来た?君の使命は何だ?
突然何の警告もなしに、君は両肩を何者かに掴まれ、岩肌からもぎ取られた。
首をねじって周囲を見回すが何も見えない。ただ分かったのは、今君は空中にいるということだ!

目を閉じる。開けていてもいいことにはならないだろう。
翼の立てる音とともに身体が上昇していく。金冠ワシだろうか?
きっとそうだ。その羽ばたきを聞いていると、恐慌が薄らいでいく。
金冠ワシがここにいるのだ!秘密裏に君を助けるためだろう。君の命を救うため、姿を現してくれたに違いない。


【変化点】
・現在/最大体力:8/19→10/19(催眠)

【感想】
『吸血鬼の洞窟』のGD1-24でもあったのですが、冒険の舞台となる館や城から一時的に外に抜け出せるシーンが気に入っています。ちょっとした息抜きになりますし、俯瞰して戦略を見直すこともできるので。
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S4-110 22日目:謎の詩の読解を諦め、地上に戻る [ソーサリー4:王たちの冠]

この部屋にある紙のほとんどは、湿気と歳月によって文字がかすれているが、損なわれていないものでも君の知らない言語で書かれている。その書体は輪と渦だらけで、謎を解こうとしても、ねじくれた書体が君の頭をくらくらさせてくる。
一枚の紙きれに、別の筆跡で注釈がつけられている。くっつき過ぎて読みにくいものの几帳面な書体が、遥かに最近のインクで余白を埋めている。

 生者か、はたまた動く像から成るや?
 星の光は力を与えぬ。
 生ける獣は鋳型であっても、構成物の要素にはあらず。

文章の前後関係がなければ、書き付けは大部分が意味を成さない。この部屋は、学者の書き付けを見つけるのにそぐわない場所だ。
紙切れをテーブルに戻し、さらに調査を続ける。木くずの他は、ほとんどが筆記用具だ。
だが、がらくたに混じって、一掴みの金貨を見つける。そのデザインは消えかかって不明瞭だ。リザードマンの類だろうか?

ベッドの上に横たわると、それは君の体重ですぐに潰れた。腐った木の粉が空中に舞い上がり、立ったままむせ返る。
少なくとも周囲には誰も見当たらない。

梯子を伝って地上に戻る。ひんやりとした山の空気の中、陽光に感謝する。
廃墟を後にする。
北の方のどこかに、小屋の屋根の中からそそり立つ石の塔の姿がある。
真昼は容赦ない暑さだ。

小麦畑を歩く。
ここは以前、眠っている人影を見かけた辺りだ。折れた草の茎の輪郭でそれと分かる。だがもう姿は見当たらない。
誰がここで眠っていたにせよ、立ち去る際に落とし物をしたようだ。金貨が数枚落ちている!
金貨を拾う。たったの7枚だが、それでもかなりの見つけものだ。
今や、太陽は天頂に達している。

丈の高い草がそよぐ中を歩いていく。草が君の足の周りで揺れている。
もし東の方に魔法使いの尖塔が薄気味悪く立ちはだかっていなければ、この風景は田舎生活の楽園と言えるのだが。


【変化点】
・金貨:122→127枚→134枚

【感想】
詩の意味は全くのちんぷんかんぷんです。各文章の最初の文字を並べると「CSA」になるのですが、そんな隠し呪文もなさそうですし。
ここのベッドは、S4-108のカマキリ男が寝泊まりしていたようです。
冒険の終盤に差し掛かってもなお、コツコツと硬貨を拾い集める主人公。冒険者の性ですな。しかも、一時ののどかな風景の中でやや郷愁に駆られているようです。
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S4-109 22日目:廃塔の地下室の壁に書き付けを発見 [ソーサリー4:王たちの冠]

丈の長い草の間をゆっくり進むと、背の低い廃墟に出くわした。
コムギや雑草の茎が岩の間から突き出ている。残った壁には曲線状の塔の面影がある。衛兵用の小塔だったのかもしれない。
残骸の中心に進み出る。低い壁は大まかな円形を成しているが、頭よりも高くはなく、内側は草ぼうぼうだ。
半壊した壁の一つには、錆びた武器が収められた棚がある。
調べてみるものの、ここの武器はどれも錆だらけで先端が欠けている。それに、例えこんなに状態が悪くなかったとしても、職人の腕前は君の暗殺者の剣には到底及ばない。ここにどんな衛兵が配置されていたのであれ、こんな安物の鉄の武器が支給されていたに違いない。君は蜜蜂にこっぴどく追われた挙句、田舎の市場にあるような粗悪な造りの武器を見つける羽目になったというわけだ。これらはどのくらい古いのだろう?

長い草むらのさらに奥へ分け入る。
地面を探っている時、壊れた槍の先端の上に足を下ろしてしまう。
金属の先端がブーツを貫き、君のつま先から血が噴き出る。
地面に座って槍を引き抜く。

だが、この痛みは必要な対価だったのかもしれない。手当をしている最中に、草場に隠れた落とし戸を見つけたのだ。
何回か引っ張っていると、錆びたちょうつがいが音を上げ、落とし戸が開いた。
湿った地面の匂いが君の鼻腔を満たす。短い階段が下へ続いている。
土に指を突っ込んで梯子の横木を掴みながら、階段を下っていく。

土に直接掘られた、窮屈な部屋に降り立つ。
小さなベッドとテーブルが、そこしかないという場所に、壁に接して置かれている。
ベッドの木枠はすっかり腐り、テーブルは穴だらけだ。数枚の紙やがらくたの類がターブル上に散乱している。
火口箱で火花を起こす。松明を作るには何か燃やす物が必要だ。
フレイヤーの巻き物を取り出し、火口箱の火花で紙の角を燃やす。
揺らめく明かりの中、小部屋の壁が急に生気を宿し、あらゆる面を覆うくねくねした筆跡を浮かび上がらせた。それらは読解不能だが、地下の暗がりで君の目をムズムズさせるには十分なほど圧倒的な力強さを帯びている。
暗がりの端にある文字をたどっていると、君が声に出しているわけではないのに、それらは共鳴し、君の心の中で鳴り響いた。
言葉が君をあちこちへと躍らせる。身体がのたうち回り、ねじれるようだ。
目で追っている草書体の詩が急に頂点へ達すると、君の心の中で声がし始めた。「私は図書室にいる。囚われの身として。ノックを2回してから祈りを捧げよ。さすれば、そなたは受け入れられるだろう。」
そこで殴り書きは終わった。まるで書き手の閃きが枯渇したかのようだ。あるいは、疲れ果ててそれ以上書けなくなったのかもしれない。
パチパチという音とともに巻き物が燃え尽き、後には灰だけが残った。


【変化点】
・現在/最大体力:9/19→8/19(負傷)
・-フレイヤーの巻き物

【手掛かり】
図書室の扉の秘密:図書室に続く扉は幻影の壁だ。2回ノックしてから祈りのしぐさで手を触れれば開くだろう。

【感想】
図書室は以前大魔王に殺された因縁の場所なのですが、しかるべきルートで訪れれば、今回のヒントが役に立ちます。
それにしても、秘密の地下室はワクワクします。B2-16とか、B4-13とか。
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S4-108 22日目:蜜蜂や蛇に出くわす [ソーサリー4:王たちの冠]

前方へ駆け出す。蜜蜂の群れが君の足をいやが上にも速くする。
やがて群れは君を捉え、凶暴な針で突き刺してきた。
喘ぎながら懸命に腕を振る。一度倒れてしまうが、すぐに起き上がる。
蜂の針はここの植物がそうであるように特大だ。毒が君の身体をこわばらせ、顔が引きつる。
グズグズしている時間はない!

蜜蜂は追跡を緩めようとしない。
その時、前方の茂みに前屈みになった人影を見つけて立ち止まる。
その生き物は居眠りしている。
蜜蜂の群れは空中でグルグル回った後、そいつに向かっていった。
苦痛の叫びが上がり、そいつが駆け出す。群れに追われ、そのまま草の間を逃げていく。
ほっと溜息をつき、なおも残って付きまとう2,3匹の蜂を手で追い払う。

歩いていき、草が途切れた場所に出る。
朝の時間が過ぎていくにつれ、風が出てきた。

丈の高い草が揺れ動く中を進む。
近くの茎が揺れたかと思うと、以前出くわした蛇が躍り出てきた!
そいつは身体を起こして首を狙ってきたが、君は身体をよじって抜け出した。そして、そいつが再び姿を消す前に剣を抜き、油断せずに近づく。
何と言っても、君はこいつよりも巨大な蛇と戦ってきたのだ。
「LAW!」
呪文を唱えると、そいつは自分が付けた跡の上で動きを止め、君の方に首を曲げてきた。
ある種の敬意を込め、そいつを追い払う。蛇が草の中に姿を消していくにつれ、そいつの精神に対する支配力も弱まっていく。
太陽が天頂に向かっていく。風が少し出てきた。


【変化点】
・現在/最大体力:16/19→12/19(蜜蜂の針)→9/19(魔法)

【感想】
まさか、マンパンに来てまでオープンフィールドでの遭遇があるとは思いもしませんでした。
蜂に追われた生き物は、カーレでも登場したカマキリ男で、彼を身代わりにすると、精霊は狡猾寄り(ゴリラ→キツネ等)に変化します。
蜂に追われずに遭遇した場合は友好的に会話ができ、飲み物を分けてもらったり(色も味も怪しいものの体力が回復)、スウィンドルストーンをしながら世間話ができたりします。以下、その一部をご紹介。

君「あんたは農夫なのか?」
男「ああ、」彼が鎌のような奇妙な両手を持ち上げる。「実際、わしが他にできることはそんなにないからのう。」
君「この小麦畑に住んでいるのか?」
男「普段はここで眠るんだが、食料を買う市場の近くで眠ることもあるし、廃墟で眠ることもある。」
君「廃墟は安全に眠れるのか?」
男「わしのものじゃない。とはいえ、あれの本当の持ち主はわしがそこで眠っても気にはすまい。」
君「普段は何を食べるんだ?」
男「大抵はリンゴと小麦だよ。」

君「農地に塔の廃墟があるとはな。あれは何なんだ?」
男「古いものだよ、要塞よりも。要塞は塔を囲うように建てられたと聞く。それが何のためなのかは知らぬが。あんたは近寄らぬことだ。」

君「俺はあんたみたいな奴に会ったことがあるんだ。」
男「そいつは驚いた!どんな感じだ?やっぱり刈り入れをしていたかね?マンパンでかい?」
君「マンパンじゃない。」
男「時々わしみたいな誰かの夢を見ることがあるんだ。所詮ただの夢だが。」

男「人間と話すのはいいものだな!ほとんどの者はこの農地を避けるか、わしに唾を吐いてこう言うんだ。ええと、何だったか…。」
君「ミュータント、か?」
男「それだ!それがわしの名に違いない、確信は持てぬが。」
君「大魔法使いはカーレにあんたみたいな奴を売ったのか?」
男「わしはそこに行ったことがないからなあ。」

君「さっきあんたは、邪悪な魔法使いについて何か言っただろう?」
男「話したくないんだ、不吉だから。」
君「そうか。動揺させてしまったな。」
男「そいつはアナルランド野郎と呼ばれていたらしい。まるで地図に水をこぼすように世界を消し去ったとか。」
君「俺はその世界を旅してきたんだよ。」
男「済まないが、他の話をしようじゃないか。」

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↑カーレの同族とは大違いでフレンドリー。
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S4-107 22日目:西地区の門から野原に出る [ソーサリー4:王たちの冠]

朝目を覚ますと、寺院の門はすでに開け放たれていた。
いつの間にかそばに男が2人いる。君がまぶたを開くのを見て、片方がニヤリとした。
男達に挨拶すると、もう片方がニコッと笑う。「見たことのない風貌だな。でも歓迎するよ、大歓迎だ。ただ、もし食事を望んでいるのだとしても、あげられないんだがね。我らの神エッフェがそれを禁じているんだ。それでも実際には、ここでは多くのものが得られる。」
「ここは何の建物なんだ?」君が尋ねる。
修道士がうなずく。「寺院さ。我らは幸運の神エッフェを信奉している。」彼が後ろの階段を指し示す。「自由に入ってくれていい。でも、私も同志も、信者と賭けをするのに少々忙しくてね、そこは大目に見てもらわないと。」
うなずいてから、その場を離れる。

西へ向かう道を行く。道はすぐに高い石壁の端に沿って曲がり、少し行った先に金属製の背の低い扉がある。
空気が君の周りで微かにそよぐ。まだ冷たいが爽やかだ。
扉を押すと、驚いたことに鍵は掛かっていなかった。だがとても重く、手を離すとぴしゃりと閉じてしまう。

戸口をくぐり、コムギの茂る野原に出る。どの茎も君の背よりも高い。
扉が君の背後でバタンと閉まる。
締め出されたのではないかと再び扉を試してみるが、単に固いだけで開けることはできた。
扉を離れ、草地に踏み入る。このような丈の高い草をかき分けて進むのは骨が折れそうだ。

長い草の間を歩く。
その時、何か大きなものが君の足の上をずるずる滑っていった!
後ろに飛び退く。大きな蛇がコムギの間に消えていくのが見えた。
蛇から後ずさる。周囲の茎が元のように閉じる。蛇はどこに行ったのだろう?
空では雲が2,3個、すうっと流れていく。

野原を進んでいくと、長い草にまぎれて半ば腐った木の切り株につまづきそうになった。古木の内部から低い音が聞こえてくる。
屈んで切り株を眺める。蜜蜂が一匹、木の裂け目から這い出て、君が見守る中、空へと飛び立っていった。
剣で木の断面を切り開くと、百匹もの蜜蜂が突如飛び出してきた。
怒り猛った蜂の群れだ!荒々しい塊となって渦を巻き、襲撃者を探している。
群れが君のすぐ背後に迫ってくる。すぐにここを離れねば!


【感想】
ZEd発動後、主人公は記憶や持ち物を保持していますが、周囲の人やモノは以前の状態に戻っています。つまり、以前会ったことを相手は覚えていないので、初対面のような反応をしてきます。
当初、wheatgrassと書かれていたのでシバムギと訳したのですが、その後はwheatの方が頻出してきたのでコムギ(小麦)に変更しました。
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↑さらっと書いていますが、やっぱり一度死んだことになってます。
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S4-106 21日目:ロックデーモンが破壊した建物を後に、広場へ戻る [ソーサリー4:王たちの冠]

ロックデーモンは出現した当初こそ半ば四つん這いだったが、すぐに立ち上がると、ガラスでできた上階の床を砕いた。
立派な衣装に身を包んだ貴賓達が階下の林に転落し、驚愕や恐怖に満ちた叫び声を小気味よく上げる。自分達だけは安全だと信じていたのだろう。徴税請負人と思しき女はジャガーの上に落ち、もう一匹にあっという間に引き裂かれてしまった。
ロックデーモンが大音声を上げ、何らかの指示を求めて君を見下ろす。
貴賓達に話し掛けようと、首を骨折したりジャガーに捕食されたりしていない者を探す。だが、連中は君には畏怖以上の感情を示さず、ドレスや正装が許す限りの速さで逃げ去っていった。
しばらくの間、落ちてきたガラスや階上のクッションの残骸の山を見回す。案の定、それなりの金貨を見つけ、君の骨折りは報われた。
それから、ロックデーモンにこの建物から出るよう命令する。
そいつは雪崩のような音とともにうなずくと、向きを変え、通り道の木々をなぎ倒しながら大股で歩いていった。そいつが歩くと、床の上のガラスが砕け、貴賓達は密林の床によろけて倒れた。
ロックデーモンが向こうの壁に穴を開けて外に出る。穴を通して、空に星が見える。
立ち去る以外に、ここでやることは何もない。ロックデーモンの足跡をたどって外へ向かう。背後で、徴税請負人の豪邸が倒壊していく。
建物の外にはロックデーモンがいた。そいつはお辞儀をすると、煙を上げてパッと消え失せた。

潰れた建物から出て、広場にほど近い路地に入る。
ポンと音を立てて、君の魔法の力場が消える。
頭上の空の星が消えていく。

路地から広場に出る。
月明かりに照らされ、広場の隅は静けさの中にある。

もっと広い道が、荒廃した西地区へと続いている。
空はもう白み始め、東の方から暖かくなってきた。夜が終わりつつある。
広場の西の端から出ていく道は、修道院の門の前を通っている。夜間、寺院は閉じているようだ。
門のそばに丸まって横になる。寺院の慈悲が、君に安らぎの場所を提供してくれるよう祈りながら。
背負い袋を置いて、風にめげずに身体を横にしようと努める。
今日はまだ何も食べていなかった。リンゴを1つ食べると、気分が良くなってきた。
それから、考え事を頭から締め出して再び横になる。

夜の残りは生々しい夢で満ちていた。
柔らかな光が目の端で踊っている。しかし、やがてそれはどんどん強くなり、目の玉が眼窩の中で煙を上げて溶け出しそうな気がしてきた。寝返りを打っても光はどの方向からも一度にやって来た。
次の夢では、君は揺れ動く高い木の下で、冷たく湿った地面に横になっていた。足に痛みを感じて見下ろすと、一本の若木が君のももを突き抜けて生えているではないか。足を引き抜こうとするものの、そのたびに苦痛が襲ってくる。まるで自分の腱を引っ張っているかのようだ。
そして全ての夢の間中、君はアナランドが炎上する熱気を感じていた。君の使命は失敗したのだ…。


【変化点】
・現在/最大体力:12/19→16/19(食事&睡眠)
・金貨:108→122枚
・食料:9→8

【感想】
巨神兵みたいなロックデーモンですが、「なぎ払え!」と命令するまでもなく、このいけ好かない建物をぶっ壊してくれました。
とりあえず徴税請負人(Master of Taxes)と訳してみましたが、この女性こそがアプリ版のヴァルギニアです。あっという間の退場でしたが。
貴賓達も決して悪人ではなく、彼らに気に入ってもらえれば最大体力を増やしてくれるイベントもあったりします。
主人公「だが断る」
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↑上階は貴賓達の集いの場
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S4-105 21日目:屋内庭園でジャガーに襲われ、ロックデーモンを召喚 [ソーサリー4:王たちの冠]

扉の取っ手を回し、新しい部屋の中に入る。つい先ほど光に焼かれた身に、意外にも新鮮で湿り気のある空気が触れる。気温そのものは前の廊下と同じくらいだ。
うっそうと葉が茂って枝が垂れ下がった木々に囲まれている。まるで誰かが、スナッタの森の一区画を移し替えたかのようだ。ツタが天井や壁を伝い、地面はびっしりと下生えに覆われている。小鳥が頭上を飛び回る。
分かれ道が目の前にある。一つは植物で塞がれており、もう一方はもっと開けている。
道に沿って飛んでいく鳥を眺めながら進むことにする。

道は両側に木々が立ち並ぶ間を曲がりくねっている。空気は蒸し暑い。まるですっかり別の場所に飛ばされたみたいだ。
前方に道は続いている。足が柔らかい泥の中に少し沈む。
突然、君は見られていることに気付く。地面に伏せた生き物が、緑色の両目を細めて君を見つめている。身体中の筋肉をぴんと張っている。ジャガーだ。
視線を獣に注いだまま後ずさる。だが、そいつは残像を伴って素早く動くと、君が反応する間もなく覆い被さってきた!
両足の爪で君を切り裂こうと獣が飛び掛かる。最初の一撃はかわすものの、それでも足に深い傷を負う。
相手を押しやろうと持ち上げるが、驚いたことにそいつは人間よりも重かった。君の顔を2度引っ掻いてから、そいつが後ろに飛びすさる。
だがそれは逃げたのではなく、もう一匹と合流するためだった。二匹目のジャガーが空き地にさっそうと入ってきたのだ。
身体を起こし、暗殺者の剣を構える。迅速に対処せねばなるまい。さもないと、もう一匹も戦いに加わってしまう…。
「ZOB!」
水晶の牙を地面にドンと置き、それに呪文を掛ける。
牙の外側から煙が吹き上がり、直後に地面そのものが揺れる。
やがて、巨大なロックデーモンが立ち上がり、その胸を叩きながら唸り声を辺りに轟かせた!


【変化点】
・現在/最大体力:12/17→10/17(ジャガーの爪)→12/19(水晶の牙)
・-水晶の牙

【感想】
溜めに溜めてきた切り札、ZOBの呪文をここで発動!使用機会は他にもあったのですが、破壊規模はここが一番大きかったので。S3-34以来ずっと最大体力が減っていた主人公は、(物理的な意味で)ようやく肩の荷が下りたことでしょう。
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↑原作の挿絵が使い回されていますが、元々の『ZAPの呪文を食らってもびくともせず』のシーンが、うまい具合に『稲妻とともに爆誕!』みたいになっています。
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S4-104 21日目:マカリティックをやり過ごし、光まぶしい廊下を進む [ソーサリー4:王たちの冠]

マカリティックを迂回しようと、君は化け物とスローダンスを踊るように部屋を回った。
じりじりと扉に近づくと、奴は扉から離れた。
そのまま扉に向かい、あと少しで取っ手に手が届きそうになった時、化け物がのしのしと向かってきた。あの臭い息が臭ってくるほど近い。
君は化け物に飛び掛かると、そいつの背中に剣を突き刺した。暗殺者の剣が深く埋め込まれ、脂ぎった体内に留まる。
そいつはよろめいたが、倒れはしなかった。奴の鼻が君の耳の辺りまで伸びてくる。
化け物の身体から剣を引き抜こうとするものの、粘液だらけの肥満体の割にそいつが素早く動く。
化け物があまりに近くに来たため、悪臭が途方もなく強まる。
奴の鼻が君の耳を見つけると、そのささやき声はまるで笑い声のようになった。
飛びすさろうとするものの、奴の鼻から出たガスの雲が君を追いかける。それでも、君の魔法の力場を抜けることはなかった。
その隙に扉を引っ張って開けて、後ろ手に閉じる。
安堵のため息をつき、キツネの精霊に祈りを捧げる。

長細い廊下を進む。やがて曲がり、その先が少し視界から外れる。
天井には相変わらずガラスがはめられているが、粘液や苔は急に見当たらなくなった。
頭上から感じられる視線を無視して2,3歩進むと、向こうの突き当りで何かが凄まじい光を発していることに気付く。
廊下を進むにつれその光は激しくなり、間もなく、眩しいなどといった生易しいものではなくなってきた。
背負い袋を開けて、目を守る何かを探る。
君は裏が金張りの鏡を掲げると、その影に顔が入るようにした。強い風に対して盾をかざすようなものだ。
鏡に感じる光の圧力に負けぬよう、全体重をかける。
一瞬の後、廊下の行き止まりの方から、何かが割れる微かな音がしてきた。火も上がっている。
鏡をしっかり高くかざし続ける。君を攻撃しているものが何であれ、対抗するだけのパワーはないようだ。
しばらくして、唐突に何かが粉々になる音が響き、光が消えた。
瞬きして急な暗闇に目が慣れてくると、割れた何かが隣の部屋へ続く扉を守っていたことに気付いた。

暗闇の中、奥の扉まで歩いていく。聞こえてくるのは君の足音だけだ。
そこにあったのは砕けた像だった。
君が倒したその残骸を眺める。粗雑ではあるものの、人間の形になるように棒でつながれている。
つまりこれはグリマルキン-一つの呪文の力とだけ交信できるように作られた器械-なのだ。これまでにも幾つか見てきた。造るのは難しいが、驚くほどのパワーを宿す代物だ。
残骸の近くに太陽石が落ちている。これが呪文のパワーの源に違いない。割れずに元の形のままだ。
拾い上げて、慎重にポケットに入れる。


【変化点】
・現在/最大体力:7/17→12/17(祈り)
・+太陽石

【感想】
FOFの力場は、空気の出入りを完全に遮断するわけではなさそうですが、少なくともマカリティックの猛毒の息でダメージを負わない程度には締め出してくれるようです。
このSUNの呪文用にセットされたグリマルキンには、FOGの呪文で対抗することもできます。現実では、輻射圧を感じるには凄まじい面積が必要ですが。
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S4-103 21日目:粘液獣マカリティックに相次いで遭遇 [ソーサリー4:王たちの冠]

マカリティックの巨体はじくじくした脂肪に覆われ、顔は-そいつにあればの話だが-だらりと垂れ下がった肉のひだの中に埋もれている。まるでゆっくり融けているかのようだ。
そしてゾウのような鼻が粘液から突き出し、重そうな2つの耳が頭にある。
そいつが小さい声でささやきながら、君に向かってモゾモゾ動き始める。

化け物がゆっくりと向かってくる。何か使えるものがないか、荷物の中や床の上に目を走らせる。
念のため、鼻尖を装着する。それを見て、化け物ががっかりしたようにため息をついたようなそぶりをした。
相手がまださほど近づいていないのを見計らい、少しの間目を離して、ゴミの山を漁り続ける。
探索は成果があった。金の装身具を見つけた!
だが、君が姿勢を正した時、マカリティックは君のすぐ右隣りに立っていた!そいつのささやき声が大きくなる…。
「FOF!」
呪文を唱えると、輝く力場が君の身体の周りに形成された。今や、最大級に強力な攻撃以外からは守られたことになる。
化け物が鼻を鳴らしてぶつぶつつぶやきながら、君ににじり寄ってくる。それに対して、斜めにじりじり動いて距離を取る。
奴は部屋の真ん中で立ち止まり、慎重に君を観察している。
君がもう一歩後ずさると、化け物は向かいの壁に後ずさった。まるで失望したのか、それとも壁に鎖でつながれているかのようだ。そこでゼイゼイ言って一人でうめいている。
マカリティックから発せられる臭気は酷く不愉快だ。口を覆い、扉の外に急いで駆け出す。

入り口の部屋に戻り、比較的新鮮な空気に感謝して息をつく。

もう一方の部屋に入る。そこは広く奥行きがある。さっきの部屋がそうだったように、ここも長く湾曲した縦抗のようだ。
別のガラス板が左手の壁の高いところにはめられている。ガラスは苔むして、脂でぬるぬるして曇っており、向こうはほとんど見えない。
この部屋も実に気分が悪くなる有様だ。折れた剣、骨、ガラス片が床に散乱し、ドロッとした粘液がそこかしこにある。臭気も抗しがたい。
一歩前進する。その時、頭上のガラスに女の顔が一瞬現れ、すぐ見えなくなった。
部屋の向こうには扉があるが、ここにもマカリティックがもたれ掛かっている。どういうわけか、奴自身は君に興味はないにもかかわらず、君と戦うよう強要されている節がある。
背負い袋を開き、何か助けになるようなものを手早く探す。
木の皮のエッセンスの瓶を引っ張り出し、化け物に投げつける。
ドロッとした繊維質の液体がそいつの目に当たる。奴は顔をしかめたが、近づくのを止めようとはしない。
何か他の物が使えるだろうか?だが、役に立ちそうなものは見当たらない。
君が再び背負い袋を閉じると、化け物は訳の分からない言葉を早口でまくし立てた。


【変化点】
・現在/最大体力:10/17→7/17(魔法)
・+金の装身具
・-木の皮のエッセンス

【感想】
FOFのお陰で防御はほぼ完璧になりましたが、体力はガタ落ち。基本の六魔法は安心感はあるものの、体力の消耗が激しいのが玉に瑕。
原作ではドロドロした油の入った瓶が落ちていましたが、結局役に立たず。でも、B1-9で以前コメントしましたが、使い道がなくても印象的なアイテムは旅のいい思い出になります。
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S4-102 21日目:荒らされた宝物殿に侵入 [ソーサリー4:王たちの冠]

路地から広場の端に出る。
太陽はほとんど沈み、空が深い紫色に染まる。またじきに暗くなるだろう。
マンパンの住人がせわしなく行き交う広場のど真ん中に出る。
広場の中央には、冠を手に掲げた顔のない像がある。大魔法使いだ!
ここからは幾つかの方角に向かって歩ける。

外庭と中郭を隔てる大きな壁がある南へ向かう。
ここはマンパン内部の町の南端だ。
夜の帳が下りてくる。眠るのに適した場所を探すべきだろう。空腹を抱えた場合はなおさらだ。
道の終わるちょうどこの場所に、とても大きな建物がある。
南の壁を見る。こちら側には、壁を越える手段はない。この壁は、外部の人間を締め出すのと同じくらい効果的に、内部の住人を町に閉じ込めている。ともかく、出る方法はないということだ。
建物は堂々として豪華な造りで、ドームの屋根に装飾が施された尖塔が載っている。一階はヘドロの筋が付いているにもかかわらず、上層階には美しい色ガラスの窓があり、黄銅や白銀の調度品が置かれている。
戸口の上には『宝物殿』と表記されている。

扉に近づいて調べる。閉じられてはおらず、それどころか、くさびを入れられてちょうつがいが壊されている。
おそらく、扉はかつて塗装されていたのだろう。かすれた塗装の斑点が表面を覆っている。
だがある時、無理やり押し開けられ、それからいったんは閉じたものの、今再びこじ開けられたのだ。
扉をぐいっと引っ張る。1回、2回、そして3回目にやっと開いた。君が中に入るのに十分な幅だ。
腐敗臭とともに、埃が内部から漂い出る。

壊れた扉をくぐって、天井の低い部屋に踏み入る。
かつては豪華だったのかもしれないが、盗みに入られてから随分経っている。片隅に積まれたわらは、かつてはベッドか寝椅子だったのかもしれない。
建物の奥へ続く扉が2つあり、粘液の跡が小さい方の扉へと続いている。
粘液は男二人分ほどの幅があり、扉の下に消えている。かなり乾いている。

小さい扉の向こうは、粘液と脂まみれだ。だが君の注意は、ガラス板がはめ込まれた天井へ向けられた。
ガラスは曇り、苔と粘液に覆われているが、上の階に別の部屋があることがガラス越しに見える。
天窓を無視して、君が立っている薄暗い場所を見回す。
この部屋は邸宅の一室というより、むしろ不潔なゴミ捨て場という方が近い。なぜこんな場所があるのだろう?
特に一方の壁に、うず高くゴミやがらくたの山が積まれている。
近くの山を引っ掻き回しても、役に立ちそうなものは何も見つからない。錆びた剣、裂けた胸当て、曲がったフォーク、ひび割れたカップなどだ。
突然、粘液の山が動いた。部屋の片隅にもたれていたそれは、今まで君が見た中で最も醜い化け物だった。マカリティックだ!


【感想】
マカリティックは、S2-71に登場したスライムイーターのように、生ごみ処理の役目も負っているのかもしれません(主な役目はこの後明らかになります)。
Sorcery! 4_Screenshot_2020.10.03_13.52.10b.jpg
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S4-101 21日目:ZEdの呪いが発動、数日前に戻る [ソーサリー4:王たちの冠]

「ZEd!」
君が呪文を唱えたわけではない。むしろ呪文の方が君を引き当て、空中へ放り出した…。
出口があるのか分からないまま、あらゆる方向にねじられ続ける。痛みは耐えきれないほどだ。
ほとんど気が狂いそうになった時、君はバラバラに引き裂かれた…。

しばらくして、地面に着地する。
ここは、地下通路の鉄格子を出て中郭に侵入した際に使った細い路地だ。君が乞食と会った場所だが、彼の姿はない。
無傷ではあるが、体力が衰えたのが感じられる。
大魔法使いの軍隊は影も形もない。少し向こうに、魔法使いの尖塔が再び堅牢に立ちはだかる。
君はまたチャンスを得たのだ。だが、どうすれば大魔法使いに勝てるのだろう?
奴は君が来ることを知っていた。君を待ち受けていたのだ。一体どうすれば、あの冠の計り知れない力を打ち破れるのだろう?
奴に近づく別の方法があるはずだ-もっと目立たず、大魔法使いに知られることなく、尖塔の内部に忍び込む方法が。
奴は史上で最も偉大な予言者だ。奴よりももっと強力な魔法で姿を隠す必要があるだろう。そして、奴が監視できない進入経路を見出すのだ。

身体を払う。君は間紛れもなく生きている。それに何より、持ち物も金貨も、そして知見も失われていない。
ポケットを素早く探る。ミニマイトの牢屋の鍵もちゃんとある。
一日中起きていたので、酷い疲労を感じる。

【体力】
・現在/最大体力:14/18→14/17(ZEdの呪い)→10/17(徹夜)

【貴重品】
・金貨(108枚)
・古代の銅貨
・蛇の指輪

【食料】
・保存食(8食分)
・リンゴ(1食分)

【精霊】
・キツネ

【武器】
・暗殺者の剣(+4)
・アナランドの剣
・鎖帷子(+2)
・銀の剣(-3)
・頑丈な矢
・木こりの斧
・鋭い刃がついた投擲用の円盤
・銀の鎖
・祝福された堅木の槍
・長剣(+2)

【魔法の品】
・魔法の呪文の書
・そっくりの魔法の呪文の書
・水晶の牙
・蜜蝋(1回分)
・スカルキャップ
・砂(2回分)
・鼻栓
・玉石(9個)
・ブリムベリーの搾り汁(1回分)
・竹笛
・ゴブリンの歯(3本)
・巨人の歯(4本)
・緑色のかつら
・骨の腕輪
・太陽石(3個)
・水晶の玉
・聖水(2本)
・緑色の金属の指輪
・真珠の指輪
・宝石をはめたメダル
・真鍮の振り子
・樫の木の杖
・角笛
・石の粉(2回分)
・金の装身具(2個)
・火酒(2本)
・オレンジ色の岩の粉
・黒い仮面
・裏が金張りの鏡
・魔法の溶解液

【鍵】
・銅の鍵
・銀の鍵
・内門の鍵
・ヴォルキムの鍵
・牢屋の鍵

【その他】
・アナランドからの連絡文書
・呼び子
・油の入った瓶
・ゴブリンの巻き物
・蛇の解毒剤
・火口箱
・危険探知の火
・2片のメモ(モウラスの破かれた覚え書き)
・謎の言語で書かれた巻物(フレイヤーの家で入手)
・第1貴人の肖像画
・縄梯子
・木の皮のエッセンス(2本)
・アナランドのスケッチ
・毒薬
・衛兵司令官からの召喚状

【変装】
・なし

【感想】
自動的に発動するZEdのお陰で復活を果たしたものの、巻き戻しの度に最大体力を失うのと、呪いを解かない限り寿命で死ぬこともできないため、手放しでは喜べません。つまり、大魔法使いを倒すだけでなく、呪いを解く方法も見つけ出さなければならなくなったのです。なお、先ほど大魔王に剣や精霊を奪われた場合、巻き戻し後もそれらを失ったままになります。
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↑パルプンテ的な
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S4-59の地点まで戻されました
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